購買意欲を高める「健康志向」「価格訴求」POP実例

編集部が見つけたPOPの実例紹介、後編。今回は健康訴求と、価格の強調などに関するものを紹介する。(月刊マーチャンダイジング2018年11月号より転載)

前編の記事はこちら

ヒント3:健康志向

健康軸は食品を選ぶ際の選択基準のひとつになる。どのように健康によいか、具体的な情報を付けることで、購買される可能性は高まる。

朝の減塩

シリアルのひとつであるフルーツグラノーラのエンドボード。一般的な洋食、和食の朝食と比較して塩分が少ないことを訴求している。簡単、時短、消化のよさなどいくつか切り口があるなかで減塩で切っている。一般食品のなかでも切り口を考えれば健康訴求できる商品は意外にある

健康診断の結果とリンク

青汁のエンドプロモーションのトップボード。成分や効能効果を訴求することも有効だが、「健康診断の結果」と紐付けることで、責任世代の心はぐっと動く

グルテンフリーとは

グルテンフリーは流行の言葉だが、それは何かと問われると、答えに困る。麺、パスタ類の売場でグルテンフリーを説明

スポッター活用

低カロリー、機能性表示食品、低脂質など健康要素をスポッターで表示。日常に使う商品で、どのような健康志向の要素があるかわかりやすい

ヒント4:価格訴求、うまいいい回し

お得に買物できることは、消費者にとって楽しさであり、それがすべてではないが、小売チェーンは安売りの勝負から逃げることはできない。いかにお得か、低価格かを訴求することは行動を変える。ほか、表現に工夫のあるPOPも紹介。

一期一会商品

フレグランス特価のPOP、「次回入荷が未定」とある。限定商品、スポット商品がゆえの安さなのだろう。この表現は安さを引き立て、行動を促す効果がある

正直な説明

食品の見切りワゴン販売。「賞味期限が近いため」という正直なPOPは納得感を引き出す。買物客には、見切り商品は売れ残り商品という認識はあるが、正直に説明されると安心できる

子供への希望

学習教材、文具コーナーに「ハカセのタマゴ」のカテゴリーサイン。好奇心や学習意欲のある子供を応援する気持ちが感じられる。お金を出す立場の親、大人の心に刺さる

言い過ぎくらいの強調

スポーツ用品売場「シューズ界のロールスロイス!!」のPOP。あるブランドに付けたものだが、ちょっと言い過ぎくらいの褒め言葉、たとえが心を引く。○○界の○○という表現はよくあるが、強調したいときには効果的な表現だろう

「使用機会提案」POPや「認知促進」POPで心を動かし購買につなげる

ここでは、実際に編集部がまちで見つけた行動を変えるPOPを紹介する。いくつかの切り口ごとに紹介しているので、自店、自分の担当カテゴリーでの情報発信の参考にしていただきたい。(月刊マーチャンダイジング 2018年11月号より転載)

ヒント1:使用機会の提案

膨大な情報があるなかで、購買行動へと促す手段のひとつは「こういう使い方があります」「こういう理由で商品が必要では?」といった使用提案である。納得すれば購入するし、考えていなかった、知らなかったが確かにそのとおりとおもわせられれば購入チャンスは格段に広がる。

時期への気付き

「さぁ、新学期が始まります」のPOPのもとで上履きをプロモーション販売するコーナー。定番にもあるが、シーズン期に大量販売が期待できる商品を売る「コレクション特売」。新学期の始まりをおもい出させると同時に、「さぁ」という行動を促す最初の言葉が効いている

いましかできない

取材時期は8月、夏休み、お盆と帰省、家族が揃う機会が増えるシーズン。家族揃っての「焼き肉パーティ」を提案している。夕飯で悩む料理のつくり手にとって背中を押されるPOP。「おかえりなさい」という言葉は、人の心を開いて、商品に感情移入しやすい言葉である

マルチ機能、万能性

使い勝手がよく、複数の用途を満たせる商品を具体的に使用提案すれば、購買行動を促すきっかけになりやすい。紹介しているPOPではピザを朝食、おやつに使えることを訴求。「明日の朝食で余ればおやつに」といった心理を期待する。ソーセージは煮る、焼くどちらでもおいしく、用途が多いことを訴求

替えどきはいま

キッチンの蛇口につける濾過器。交換、買い換えが必要なことはわかっているが、日常の使用のなかでそれほど切実に交換、買い換えの必要性を感じない商品はある。蛇口の濾過器のほかにひげそりの替え刃、ハブラシなどが該当する。「定期交換で〜」のワードは必要性を想起させる

ストレートな呼び掛け

昔からお茶漬けは時間のないとき、お酒を飲んだ締めに食べる日本のファストフードだった。時間のないときといえば、朝食が一番該当するとおもわれるが、ササッとお茶漬けを食べようという訴えはストレートに心に響く。「ササッと」という擬音も感情に訴える

ヒント2:サービス・商品内容の認知促進

いくらメーカーが懸命に開発しても、小売業が画期的な新サービスを考えても、現代は商品やサービスがありすぎて、自分に合ったものと出合えないままでいることは多い。商品、サービスの特徴を端的にわかりやすく表現する、案内するPOPが来店客とのマッチング(引き合わせ)を手助けする。

新サービスで新ニーズ開拓

総菜は基本つくり置きなので、便利だが新鮮さに欠けるというのが一般的なイメージだ。この食品スーパーでは店内にある鮮魚を天ぷら、フライ、唐揚げ、塩焼きの4つの調理法で総菜にしてくれる。中食と自炊の中間を狙ったサービスは知れば需要増の可能性はある

心細かなペットケア

ホームセンターの犬のシャンプー、グルーミングに関する案内POP。この店舗では犬のシャンプーや爪切り、耳掃除、デンタルケアなどのグルーミングを請け負う。犬の皮膚のカウンセリングとシャンプーのセット、グルーミングの3点セットなど、お得で専門性の高いサービスを告知。細かいサービスだが、店舗のロイヤルティーを上げるのに効果的な内容

除草剤の選択基準

アマチュアにとって除草剤の種類選びは難しい。このPOPでは「種類」「使い方」「持続性」「枯れ始め」「草丈」「特長」6項目で説明している。商品の特徴を切り分けて、比較できる案内をすることは、難しい商品のトライアル購入(初回購入)につながる

特徴をビジュアルで強調

首掛け式でパス部分が伸びるパスケースのPOP。身分証明書、定期券、入館証などを入れることが多いが、自動改札などはパス部分が伸びると便利。伸びないことで不便を感じているという潜在的ニーズもあり、写真一発で特徴を見せる表現は気付きやすいので、ニーズ開拓には効果的

多品目をコンパクトに説明

ヘアカラー売場はアイテム数は多いが、特徴や違いがわかりにくい課題の大きな売場だ(特別企画参照)。この売場は、ブランド、サブカテゴリーごとに商品特徴をコンパクトに説明している。手間はかかるが商品を探している人にとって購買につながる情報になる

比較で推奨商品を引き立てる

昔から伝統的に愛用されている婦人薬の2大ブランドの比較。推奨商品の方がライバル商品よりも優れていることを比較情報でアピールしている。新規客の獲得が必要な商品なので、比較することで具体情報も発信できて、ニーズ開拓にもつながる

新しい言葉で親近感

ディスカウントストアでの「パッケージサラダ」のプロモーション。定番のチルド什器をブロッキングすることで演出。パッケージサラダとは、カットした野菜で1種類の単体ものから複数種のミックスものまである。カット野菜という表現をパッケージサラダに変えることで、おかず感が増して、より食卓に近いイメージを与える

飲むタイミング

プロテインを飲むタイミングを4つに分けて解説。プロテインのヘビーユーザーには周知の事実だろうが、これから使用を考えている層には、商品の特徴や潜在能力を伝達する内容になっている。プロテインというカテゴリーの新規客獲得に有効なPOP

覚えきれないなら写メで

衣料用洗剤、洗濯用品売場で、洗濯する際の注意事項の表示が変わったことをPOPで案内。かなり細かいので、写メで撮影して資料にしてもらうという想定だろう。必要な資料はスマホで写真に撮って持ち帰るという習慣も広く普及しているので、この流れも考えるべきだろう

「スポーツ」「衣料」「健康」強化のMEGAドン・キホーテ船橋習志野店

2018年8月31日「MEGAドン・キホーテ船橋習志野店」(以下、船橋習志野店)がオープン。近隣にはマラソンロード、サイクルロードなどがあり、商圏の中はスポーツ、健康維持の需要が高い。こうした立地環境を考え、船橋習志野店ではスポーツ関連商品を充実させ、地域の特色に対応している。(月刊マーチャンダイジング 2018年11月号より転載)

広域で見ると潤沢な商圏人口

店舗のある千葉県船橋市の人口は約63万人、南は習志野市(人口は約17万人)、東は八千代市(同20万人)、北は鎌ケ谷市(同11万人)と接しており、動線などを配慮して、どこまでを商圏と捉えるかだが、広域で20万〜30万人は想定できる潤沢な商圏人口を持つ。周囲には各種業態取り混ぜてチェーン企業の店舗が多い(図表1)。

一方で、店舗周辺は自衛隊の駐屯地と多数の工場があり住宅が少ないことから、日用品や食品など生活必需品の購入者が住む商圏、いわゆる一次商圏の人口は少ない。

「一次商圏の人口が少ないのですが、食品スーパー(SM)が多数あることから、生活必需品を主力とする業態が成り立っていることがわかります。当店も食品、消耗品で一次商圏を取り切って、18時以降、車でご来店のお客さまニーズを取るという商圏の考え方で店を構えています」(New MEGAドン・キホーテ東日本営業本部第2支社支社長佐々木雅法氏)

こうした立地条件から、消耗品、食品をベースに、広域商圏を対象にしたドン・キホーテが得意とする非食品をいかに販売するかが実績を挙げるカギになる。

収益性の高い非食品は日々の買物の中で記憶に残す

船橋習志野店はスポーツ用品店を居抜きで改装してオープン、建物の構造上生鮮食品を扱うバックヤードのスペースがなく、あえて生鮮のための投資をせず、食品部門は主食も賄える日配、冷凍から、調味料、菓子などの加工食品、酒などで構成している。

食品と並んで集客の柱である消耗品は、パーソナルケア(ヘアケア、ボディケアなど)、ホームケア(衣料用、住居用、台所用など)を中心に低価格で販売。

ドン・キホーテは自社のフォーマットを図表2のように分類しており、船橋習志野店が属するNew MEGAドン・キホーテは生鮮食品を抑え衣料を強化していることが特色だ。

同店では衣料品の中でもとくにスポーツ衣料に重点を置き、通常の店舗よりはビジネス、カジュアル衣料を抑えめに品揃えしている。個店の商圏事情に合わせ細かに品揃え、売場レイアウトをカスタマイズできることも同社の強みである。

スポーツ関連商品以外にも、化粧品、インテリア、家電などで、同社が信条とする「ワクワク・ドキドキ」を感じられる商品が充実。人口潤沢な広域商圏からの集客を見据えた店づくりをしている。

「入り口を入って時計回りに進んで、非食品の売場を見ていただき、最後の方に消耗品、食品があるという売場レイアウトにしています。非食品は今日買っていただかなくてもよい、何回も来ていただき、あそこにあの商品があったと記憶に残してもらえればいいのです」

食品、消耗品で集客し、何回も来店するなかで、ドンキお得意の「面白商品」「お買い得商品」(非食品)をお客の記憶に残し、最終的には購買につなげる。こうした意図が明確になった売場レイアウトである。

入り口入って左トレーニング用品コーナー。この店舗の特色を印象づける
入り口から正面、最初に出迎えるのはシーズンイベントコーナー。取材時は驚安のお菓子とアウトドア用品を展開
ドン・キホーテのプライベートブランド(PB)「ACTIVEGEAR」のコーナー。ACTIVEGEARはスポーツ、アウトドア関連のPB、ここでは主に衣料品を扱う
天井板を取り除いて高さを使ったディスプレーをしているのもこの店舗の特徴
自転車は運動、生活に欠かせない地域密着型カテゴリーの一つ。周囲にはサイクリングロードもある
通路は真っすぐにせず、あえて曲線を出して次の商品に出合うまでの期待感を高める
アジアのエスニック小物売場とフレグランス売場を隣り合わせで展開。趣味の世界を追求
アジアエスニック小物はドン・キホーテらしいカテゴリー。シンプルでアナログな世界は若い女性を中心に人気
化粧品売場つけまつげのフック陳列を面で展開。カラコン売場と隣接しており、アイメイクを強化
驚安のクッションファンデ、75%オフで500円
洗濯洗剤売場、「驚安プライス大集合!」のPOPの下で2段式のピラミッド型の什器で大量陳列
消耗品の売場では「毎日使うものだから」というPOPを複数箇所で展開。日常的に使う商品を厚く安く揃えていることを訴求
お菓子売場も低価格と大量陳列で買物客にアピール。POPには「スナック山脈」とあり、文字どおり山積みをウリにしている
和日配のコーナー、什器上のPOPのフレーズはよく考えられている
冷凍食品のコーナー、和日配同様什器の上でPOP展開。楽しさを演出

与えられた権限をいかに活用するかが重要

取材に対応していただいた佐々木氏はドン・キホーテに新卒採用で入社、勤続23年のベテランである。同社内でいかに小売業従事者としての腕を磨いてきたかを聞いた。

「当社は実力主義、成果主義の側面が大きいです。会社が社員に権限を委譲するので与えられた権限をどう活用するかはいつも考えなくてはいけません。

売場も担当するし、商品の仕入れも担当します。多くの仕事を経験し、いかに自分の与えられた権限をさらに、部下に渡し、みんなが自分の裁量を生かして、うまく店を回すか、それを考えて仕事をしてきました。

一番人数が多く店を支えてくれるのはメイトさん(アルバイト従業員)です。経験を積めばメイトさんにも権限を渡して仕入れから売場づくりまで担当してもらいます。彼女たち、彼らがいかに楽しんで仕事をし、地域の情報を持ってきてくれるか、そこが重要だとおもいます」

New MEGAドン・キホーテ東日本営業本部 第2支社 支社長 佐々木 雅法氏

いくつもの強みのある同社だが、大原孝治社長は「企業価値は社員の知恵の総量」だと語っており、働く者個々人の知恵を上げる仕組みこそ、最大の強みではないか。

「ダイナミック・プライシング」がこれからの値付けの主流になる!?

プライシング(値付け)は、商人のもっとも重要な技術のひとつです。プライシングによって、売上も粗利も、増えるか減るかが決まるといっても過言ではないからです。そのプライシングが技術の革新によって大きな変化を遂げようとしています。

電子棚札を活用して、一部の商品でダイナミック・プライシングを実験中と言われているトライアルの店舗

ハイ&ローよりもEDLPが価格販促の主流に

従来、プライシングには、「ハイ&ロー」と「EDLP(エブリデーロープライス)」の2種類しかありませんでした。昔は、ハイ&ローで売価を短期的に変動させて、売上(需要)を増やす方法が、小売業の価格販促の主流でした。しかし、ハイ&ロー販促は、「バーゲンハンター」ばかりを集客し、固定客化に貢献しないことがわかってきました。また、「低価格時」と「平常売価時」の売れ方(需要)の波動が大き過ぎて、在庫量と作業量が大きく増えるという根本的な課題がありました。

その後、アメリカのウォルマートが「EDLP戦略」で大成功し、小売業のプライシングはEDLPが主流になっていきます。一定の売価で売り続けるので、売れ方の波動が少なく、需要予測の精度が高まって欠品も減り、サプライチェーン全体の保有在庫量も減少しました。さらに、特売日の前夜に値札を貼りかえるという膨大な作業がなくなり、ローコストオペレーションにも貢献しました。また、働く女性の増加も、時間に余裕のある専業主婦向けの価格販促だったハイ&ローの効果が徐々に減少していった理由のひとつです。

需要と供給に合わせて価格が変動する

しかし最近、「ダイナミック・プライシング」という言葉が注目を集めるようになっています。これは、AI(人工知能)を活用して、需要と供給に合わせて価格を変動させる方法です。すでに「ホテル業界」や「航空業界」は、ダイナミック・プライシングを採用しています。同一のホテルチェーンでも、繁忙期と閑散期では宿泊代が随分違いますよね。

ネット販売のアマゾン(Amazon)もダイナミック・プライシングを採用しており、毎日のように価格が変動しています。この連載(今週の視点)の第14回で紹介したアマゾンのリアル書店「アマゾン・ブックス」でもダイナミック・プライシングを採用しています。

アマゾン・ブックスの売場には「値札」(価格表示)がありません。店内に設置してある「スキャナー」(写真参照)や「アマゾン・アプリ」で、本のバーコードを読み取ると、価格が表示される仕組みになっています。ネットとリアルの価格は連動しており、需要と供給に合わせて価格は日々変動しています。

現状の日本の小売業のオペレーションでは、ダイナミック・プライシングの導入は現実的ではありません。価格変動に合わせて紙の棚札を付け替える作業は膨大だからです。

しかし、今後、「電子棚札」が普及していくと、値札の付け替え作業がかからないので、本部管理で店舗の売価を変動させることは可能です。食品であれば、売れ方に応じて1日に何回か売価を変えることができます。適正売価は、立地や競合状況によっても違いますので、将来は店別に売価が異なる時代が来るかもしれません。

さらに進むと、個人の属性(年齢、性別、所得など)や購買データに応じて、個人に合わせた「適正売価」を提示し、それをスマホで決済する時代になると予測できます。個人で売価が異なる時代が来るわけです。

小売業のプライシング(値付け)は、「ハイ&ロー」→「EDLP」→「ダイナミック・プライシング」→「ワントゥーワン・プライシング」の順番で進化しようとしています。「プライシング論争はEDLPで決まりだな」と思っていましたが、小売業のイノベーションは続いていくのですね。

売場に値札が存在しないアマゾン・ブックス。需給に応じて価格が日々変動するダイナミック・プライシングを採用している。

回答企業の7割がパートタイマーの正社員化進める

月刊MDによるドラッグストアおよび小売業各社へのアンケート調査第3回。今回はパートタイマーへの評価や待遇に関する各社の取り組みをまとめた。ぜひ前回・前々回の記事と併せて参考にしていただきたい。(月刊マーチャンダイジング2018年10月号より転載)(文/社労士事務所ワークスタイルマネジメント・小林麻理 調査/月刊マーチャンダイジング編集部)

前回の記事「省人化・アウトソースの一方営業時間の短縮に踏み切る企業も」はこちら

Q6 パートタイマーは、賞与を受け取ることができますか?

賞与をすでに「受け取れる」企業が半数、検討している企業も1割

パートタイマーへの賞与支給の状況については、すでに「受け取れる」と回答した企業が半数に上った。検討している企業も入れると、賞与の支給に前向きな企業の方が多い。

「賞与は正社員がもらうもの」というイメージが強いため、企業から賞与をもらうことができれば、パートタイマーの企業への帰属意識やモチベーションを高めるのに十分な要素になることは間違いない。

また制度解説で述べたとおり、「均衡」を考慮した待遇として「賞与」の支給は今後必要になる可能性が高い。原資が必要なだけに、いまから十分な検討をしておかなければならない。

Q7 今年、5年以上勤務しているパートタイマーのうち何人を無期転換しましたか?

無期転換は「100人以上」と「0人」の企業が同数で取り組み状況に開きが生じる

「無期転換」に関しては積極的に対応を行おうとする企業とそうでない企業で回答にハッキリと差が出た。

まず、「もともと全員無期雇用」は1社。法制度対応をES向上へとつなげようとする先進企業といえる。また、10人以上と回答した企業は8社で、うち4社は100人以上が無期転換している。

100人以上が無期転換している企業では、企業側から通算5年以上働く有期雇用労働者に対し、説明会などを通じて情報を提供し無期転換を促したと考えられる。逆に「10人未満」と回答したのは5社で、うち「0人」という企業が4社あった。通算5年以上働く有期雇用労働者が0人という可能性は低いだろうから、「従業員から請求されたら対応する」というスタンスなのかもしれない。しかし制度解説で述べたとおり、無期転換申込権は今年から発効しており、対応が後手になると混乱も大きい。早めの対応が望まれる。

Q8 「パートタイマーのキャリアップ支援」で自社ですでに実施していること、もしくは実施予定のことはありますか?

Q9 「パートタイマー向けのスキルアップ制度がある、取り組む予定や関心がある」と答えた方は、どのようなことを実施、または実施予定ですか?

※その他(施策の概要):「レジマイスター制度、職務に応じた研修、医薬品カウンセラー、ビューティカウンセラー、作業トレーナー」「登録販売者(登販)資格取得のための学習、取得後の実務研修、資格者としての接客対応研修などの充実」「薬剤師、登販など専門知識を習得する研修への参加、登販資格を取得するための研修への参加支援、登販資格維持にかかる奨励金の支給、社内資格試験の受験」

Q10 パートタイマーの正社員化推進の取り組みを実施している、または検討していると答えた方はどのような手段で実施、または検討する予定ですか?

「正社員化の推進」済み企業が7割を超え、定期の昇給機会を設ける企業も一定数に

Q8を見ると、「正社員化の推進」をすでに取り組んでいると回答した企業は7割に達していることがわかる。その手段を聞いたQ10では「定期的な昇給機会」を設けている企業が8社もあることも判明した。これは随時の推薦よりも「正社員化」の道筋がパートタイマーにも示しやすいという点で評価できる。

また、納得感を得られやすい「評価制度」の結果を条件にしている企業も6社にのぼる。

パートタイマーの正社員化は、正社員不足を補うものになるほか、将来のキャリアビジョンを描きやすくなるため、従業員の定着率アップの効果も期待できる。もちろん、直近のパートタイマー不足の改善につながる可能性も大いにある。

Q8で実施済みの取組みとして2番目に多かったのは「スキルアップ制度」だ。その内容を尋ねた研修への参加がもっとも多いことがQ9からわかる。講師を社員が務める社内研修会を実施するほか、外部研修を活用するなどの工夫により、比較的取り組みやすい項目ともいえる。

独自の制度設計が必要な「職能に応じた技能制度」や「社内試験・資格の整備」にも一定数の企業が着手しており、パートタイマーのスキルアップへ力を入れていることがうかがえる。こうしたスキルアップ制度の整備は、ES向上はもちろん、採用時に上手にアピールすることで人手不足の改善につながる取組みといえよう。

正社員とパートタイマーの比較

「業績」「勤務態度」への評価比重でパートと正社員にハッキリとした違いが出る

「評価制度」導入状況についての調査結果の図は割愛したが、正社員に関しては全社が導入済みとの回答があった。一方で、パートタイマーの評価制度をすでに実施している企業は10社、導入を予定している企業は4社だった。

また具体的に項目を見ていくと、パートタイマーも正社員も「能力評価」「職務の難易度など」が重視される傾向にあることがわかる。しかし正社員は「業績」がより重視されるのに対し、パートタイマーは「勤務態度」がより重視されることが特徴的な違いとなった。

「業績」に対する責任は「同一労働同一賃金」における「均衡(バランス)」を見るうえでも重要な要素となる。業績責任がある分、正社員が同じ労働をするパートタイマーよりも給与が高くてもいいからだ。

このような「同一労働同一賃金」の考え方へ対応する際には、ガイドライン案のほか厚生労働省が提示している職務評価法(要素別点数法)も参考になるだろう。これは、パートタイマーの「職務」を正社員と比較して評価要素ごとに点数化するのがポイントで、「専門性」「裁量性」「対人関係の複雑さ(社内、社外)」「経営への影響度」などが要素の例として示されている。たとえば、部門間の調整やクレーム対応をしないパートタイマーは「対人関係の複雑さ」の項目で点数が低くなり、その分金額に差がでてもいいということになる。こうした考え方は、昇格や昇給へも適用できる。

ここで昇給に関する調査を見ておこう。

パートタイマーも正社員も勤続年数に対する比重は低く、評価制度の結果を給与に反映している状況がうかがえる。どのような制度を採用するにせよ、だれでもわかるような「基準」を設けることが、法律に対応することはもちろんES向上にとって重要となるだろう。

アンケート総評

「働き方改革」に前向きな企業がES向上目指して試行錯誤

今回、集計対象となった企業は、広範囲に及ぶアンケート内容に回答いただけたということからも、小売業のなかでも比較的高い関心をもって「働き方改革」に取り組んでいると推測される。意識の高い分差し引いて考える必要があるが、有給休暇取得推進といった労働時間改善に関するものや、賞与支給や正社員化を含めたパートタイマーの処遇改善に関する様々な施策を、多くの企業が取り組み済みだったことは驚きだった。

同時に、1つの項目へと回答が集中することが少なく回答結果が割れた印象もあり、各社が法律対応という面だけでなくES向上をも視野にいれて試行錯誤している状況がうかがえた。

法律対応という点では、労働時間に関しては2019年4月、同一労働同一賃金対応に関しては2020年4月が多くの規定で基本の開始ラインとなっており、それほど猶予はない。今回のアンケートを参考にしながらES向上を念頭においた、自社にとっての最適な取り組みを検討いただきたい。

オープンデータを使って販売実績を分析する

前回は複数の数値項目データを使って散布図を表示する方法を説明しました。データの分布から特徴や共通項を探り出し、更に傾向線を引くことで相関関係の有無や強さを見ることもできました。これまでは自社内で蓄積されていく販売実績データをベースとした分析でしたが、この第6回では一般に公開されているデータを組み合わせて活用する方法を説明します。

1.オープンデータ

売上や仕入、在庫といった業務上のデータ以外にも、世の中には様々なデータであふれています。身近なもので言えば気温や降水量、ガソリン価格などが挙げられますし、もっと大きな視点なら為替や株価、人口動態などもあります。これらの中には、国や自治体が収集・集計して公開しているものもあり、そのようなデータを「オープンデータ」と呼びます。国と自治体はオープンデータ戦略を推進しており、近年は「政府統計の総合窓口 e-Stat」の整備が進み、人口や経済など様々なデータが公開されています。また業界団体などの非政府系組織もデータを公開して民間企業に活用してもらうことに積極的に取り組む流れが出来つつあります。

オープンデータは社会全般のデータであり、自社の影響を受けていない部分を少なからず含んでいます。このオープンデータと自社データの2つを組み合わせることで、「販売実績に影響を与える外部要因は何か」「自社は世の中や業界のトレンドに追従しているだろうか」といったことを分析することができます。

2.二つのデータを同時に使う

Tableauではひとつの分析ファイル内に複数のデータファイルを読み込むことができます。今回はオープンデータと自社データという、異なる2つのデータを読み込む方法を説明します。気象のオープンデータと自社データの販売実績を用いて、「暑いとき/寒いときに売れるものは何か」をテーマに進めます。

2.1.Excelファイルの読み込み

今回は販売実績データ気象データを利用します(それぞれのリンクからデータをダウンロードすることができます)。Tableauを起動し、左上にある「接続→ファイルへ→Microsoft Excel」をクリックして、ダウンロードした「sales.xlsx(月次販売データサンプル)」のファイルを選択します。データが読み込まれたらシート1に移動しましょう。

2.2.月ごとの売上を表示する

まずは月ごとの売上を棒グラフで表示します。メジャーにある年と月を右クリックメニューからディメンションに変換します。

<図2-1 メジャーからディメンションへの変換>

ディメンションに変換された年と月を列に、メジャーから売上を行にドラッグ&ドロップすると棒グラフが表示されます。

<図2-2 年、月、売上の配置>

<図2-3 月ごとの売上>

ここに気温の情報を追加していきます。気温のデータはダウンロードした「weather.xlsx(気象データサンプル)」のExcelファイルに入っていますので、このデータに接続します。

2.3.二つめのExcelファイルに接続する

Tableauに複数のデータファイルを接続するときは、画面上部の「新しいデータソースを追加」アイコンからファイルを選択します。「「weather.xlsx(気象データサンプル)」のExcelファイルを使用します。なお、過去の気象データは気象庁などからダウンロードすることが可能です。

<図2-4>

「「weather.xlsx(気象データサンプル)」のファイルを選択してシートに戻ると、月次販売データの下に気象データが追加されています。気象データの年と月も最初はメジャーにありますので、先ほどと同様にディメンションに変換しておきます。

<図2-5>

2.4.気温のグラフを追加する

このように2つ以上のデータファイルを読み込んだとき、データを連携させて表示することができます。Tableauではこの機能を「データブレンディング」と呼びます。データを連携させるには、共通する項目(ディメンション)をリンクさせることが必要です。

気象データのディメンションを見ると、年と月の横に鎖のアイコンがあります。

<図2-6 鎖のアイコン>

このアイコンが青色になっているときはリンクしていません。アイコンをクリックしてオレンジ色にするとリンクしたことになり、異なる2つのデータファイルを連携させることができます。ここでは年と月の両方をオレンジ色の状態にしておきます。

<図2-7 リンクさせた状態>

年と月をリンクさせた状態で気象データのメジャーにある平均気温を行に追加すると、売上と同時に気温のグラフが表示されます。

<図2-8>

マークから売上のグラフタイプを棒に、平均気温のグラフタイプを線にして、行の平均気温の右クリックメニューから「二重軸」を選択すると、売上と気温のグラフを重ねて見ることができます。

<図2-9 グラフタイプの変更>

<図2-10 二重軸>

<図2-11>

以上のようにして、自社データと社外のデータを組み合わせることができます。ここから、第5回のときのように売上と気温の散布図を作ってそれぞれの関係をもう少し詳しく見てみます。

2.5.散布図を作成する

散布図は分布や相関を見るのに適した表現方法です。ここでは売上と気温の散布図を作って「暑さの影響を受ける品種は何か」を探ってみます。

新しいシートを作り、月次販売データの売上を行に入れてから、気象データの年と月をリンクさせます。それから気象データの平均気温を列に、月次販売データの年と月をマークの詳細に配置します。月次販売データのディメンションにある品種をフィルターにドラッグ&ドロップして、試しに「アイスクリーム・シャーベット」のみを選択します。

「アイスは暑いときに売れる」という認識は、なんとなく皆さん持っていることと思いますが、このデータからも明らかになりました。

<図2-12 散布図>

散布図が表示されたら傾向線を表示しておくと、データの傾向と相関を簡単に見ることができます。フィルターもドロップダウンリストなどで表示しておくと、切替をスムーズに行うことできます。

<図2-13 傾向線の表示>

<図2-14 フィルターの表示>

フィルターを切り替えて見ていくと、色々な発見をすることができると思います。

例えばこのサンプルデータなら、「しめじよりもえのきたけのほうが傾向線の傾きが小さいので、寒いときの伸びが良い」「コーヒー豆は通年で気温の影響をあまり受けないが、缶やペットボトルのコーヒー飲料は暑いときに売れて、年々売上が増加している」「うどんは夏場は乾麺、冬場は生麺」といったことが見てとれます。

また、気温の変化による変動幅を表す「傾向線の傾き」や、気温と売上の関連性の強さを表す「相関係数」は、計算によって求めることもできます。品種ごとの傾きと相関係数を棒グラフで表示して並び替えたり散布図にプロットしたりすれば、「暑いとき/寒いときに売れるものは何か」を一目で見ることも可能です。 ※1

<図2-15 傾きの棒グラフ 左は寒いときに売れ、右は暑いときに売れる>

3.まとめ

今回はデータブレンディング機能を使用して、自社データにオープンデータを組み合わせる方法を説明しました。自社内のデータでExcelとCSVのようにファイル形式が異なるデータがあっても、同じように連携させて分析することができます。

オープンデータのような「自社の外側」のデータは活用の機会が数多くあります。世帯と人口を用いた商圏分析やアンケート調査などから分かる需要動向は、営業戦略に大きな影響を与えます。限定的な自社のデータだけでなくオープンデータなども活用して、分析をより精緻に深めてみてはいかがでしょうか。

[注釈]

※1 気温は月の影響を強く受けますので、気温の変化によるものか月に特有の事情なのかは注意が必要です。たとえば、このサンプルデータでは「えび」や「もち」は寒いときに売れているように表示されますが、実態はお正月準備のために売れていますので、気温ではなく月に特有の事情による変動です。

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残暑が終わり、気温が下がる秋の入りに売上が上がり始めるかぜ薬カテゴリー。自店での購入を獲得するには、タイムリーな展開はもちろん、選びやすくわかりやすい売場づくりが不可欠だ。客単価アップ、売上増にも直結する付加価値の高い季節商品を導入し、シーズン・ファースト・バイを勝ち取ろう。

ブランドサイトURL : https://benza.jp/index.html

市場概況とベンザブロックプラス

かぜ薬の単価上昇でカテゴリーの売上好調

少子高齢化によって人口減が続き、さまざまな市場がシュリンクしていくなか、ここ数年、総合感冒薬カテゴリーの売上が拡大している(図表1)。大きな要因のひとつは、これまで主流だった家族でひとつのかぜ薬を使うファミリータイプから、近年、各自が自分用のかぜ薬を使うパーソナルタイプへと移行する流れにあること。医薬品メーカー各社がパーソナルタイプの比重が高まりつつあるという点だ。

また、消費者ニーズが価格に見合う高付加価値商品へと移り変わり、かぜ薬一個当たりの平均単価が2014年から上昇( 出典:SDI)。市場でも、高単価で強い効き目を訴求したかぜ薬が伸びる傾向にある。

図表1 総合感冒薬市場と生産年齢人口の推移

ベンザブロックプラス「自分の症状に合う」で支持

パーソナルユースのパイオニアとして、一貫した症状別訴求で市場をけん引してきたトップシェアブランドがベンザブロックシリーズだ。リーズナブルで求めやすいベンザブロックに対し、より症状のことを考えた処方なのがベンザブロックプラスで、シリーズの売上も年々拡大している。

武田コンシューマーヘルスケアの調査によれば、かぜ薬の購入理由として最も大きいのが「自分の症状にあっている」こと( 図表2)。一方で、ベンザブロックプラスの購入理由でも「自分の症状にあっている」という回答は他ブランドと比較して最も高い(図表3)。ここからもベンザブロックプラスは消費者のニーズにマッチしたフラッグシップアイテムといえる。

図表2 かぜ薬カテゴリー購入の決め手
図表3 購入の決め手を「自分の症状にあっているから」と回答した割合(ブランド別)

※図表2、3 2018年3月 タケダ調査 20代〜70代 直近半年間でかぜ薬を購入された方(n=3,310)
※購入の決め手:上位項目のみ抜粋(図表2)

売場づくり

最大の訴求ポイントは「症状別」、「ひき始めの対処」を啓発

パーソナルタイプのかぜ薬の単価は高く、自店における売上を拡大していく実りの多い商材だ。ベンザブロックプラスユーザーは、総合感冒薬購入者全体平均に比べ、かぜ関連商品の期間併買金額が約1.4倍(出典:SOO パネルデータ)と高いこともわかっており、消費者支持率の高い同ブランドの導入が、自店のカテゴリー売上規模を確保するためにも有効だといえるだろう。

売場展開における最も大切なポイントは、最大の消費者ニーズである「自分の症状にあったかぜ薬」を前面に出して訴求すること。症状別にかぜ薬を展開することで、売場自体に、わかりやすさ、選びやすさを与えることもできる。また、かぜは悪化することで回復が遅れ長引く。2つめのポイントとして、ひき始めに多いの鼻・のど・熱への対処こそが早期回復への近道であることを改めて啓発し、効き目の高い「症状別」かぜ薬へと導きたい。

綾瀬はるかのイメージを強みに 店頭ではテレビPOP も活用

9月下旬から放映予定のテレビCM には、引き続き綾瀬はるかを起用。かぜ薬のテレビCMとしては最大量を投下予定で、ひき始めこそ「鼻・のど・熱タイプ別」「早めのベンザが効果的」というメッセージを、ドミノを使った演出で表現し、消費者とのコミュニケーションを図る。

長年、好感度の高いタレントイメージを維持し続けている綾瀬はるかとベンザブロックブランドのマッチング度は高い。店頭ではその強みを生かし、テレビPOP 等を用いて「あなたにあった」かぜ薬が売場にあることをアピールしたい。通年、残暑を過ぎた9月、最低気温が15度を下回るタイミングでトライアルが跳ねるといわれている。かぜ薬の平均購入回数は約1.67回(ジェイビートゥビー調べ)。初動が命ともいえる季節商材のファースト・バイを獲得しよう。

効果を高めるPOINT PICKUP

テレビPOP、ボードなど販促ツールの複合的な活用で、月平均販売金額がアップ!(実験済み)

1.テレビPOP

〈効果を高めるポイント〉
綾瀬はるかによる呼びかけで、お客さまへの聴覚刺激を高める

〈テーマ〉
ブランドとのマッチング度が高いタレントの声で「自分のかぜのタイプにあった」かぜ薬が見つかる売場であることを伝える

2.プロモーション売場ツール

〈効果を高めるポイント〉

①トップボードを活用し、視覚刺激を高める
②ブランドブロッキングで、棚間の高さが狭い売場も目立たせる
③ 「LED 突き出しPOP」の光の効果で、売場誘引を促進させる

〈テーマ〉
タレントのビジュアルと、3色の色分けというブランド資産を最大限活用し、店頭におけるブランド効果を高める

3.定番売場ツール

〈効果を高めるポイント〉

①フェースに合わせて展開幅が変えられる「定番用トレイ」で視認性アップ
②可変式の囲みPOP で、棚上部を有効活用
③プラス&ブロック両ブランドで「トレイ」「囲みPOP」を設置し、ブランド強化

〈テーマ〉
ブランドブロッキングによって世界観を醸成し、ベンザブロック&プラスの両ブランドの相乗効果を活用した訴求力の強い売場をつくる

若年層の購買が減少するビール系飲料。男女でこんなに異なる「買い方」

ビール大手5社が7月に発表した18年1-6月期(上半期)のビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)の課税出荷数量は、前年同期比3.6%減の1億8337万ケース(1ケースは大瓶20本)となり、6年連続で減少し過去最低を更新したといいます。各社巻き返しを図るためにも、新商品の投入や既存商品のリニューアルが相次いで行われている中、今回はビールの買われ方について調査をします。

最近では、発泡酒や第三のビールでも、コクや旨み、喉越しやキレなどビールを飲んだときの体験を味わうことができる商品が増えています。

最初にPOB会員のレシートから、ビール系飲料(ビール・発泡酒・新ジャンル)の購入者に占める「ビール」購入者の割合はどのように変化しているのか調査をします。

ビール購入者、各年代で減少傾向

POB会員のビール系飲料(ビールおよび発泡酒・第三のビールを含む)の購入者に占める「ビール」購入者の割合をみると、20代~40代において、過去3年間(2016年から2018年)減少傾向であることがわかります。ビール購入者の減少率がもっとも高い年代は40代です。2016年は44.0%が、2018年では7.8ポイント低い36.2%となります。それに続く30代は、2016年の42.6%から、2018年では6.2ポイント低い36.4%となります。

30代40代でのビール購入者の減少率が高い理由については、「独身の頃はアサヒスーパードライを購入することがほとんどでしたが、節約志向で安い物に惹かれています(30代女性・サッポロ 麦とホップ購入)」など、独身から子育世代へと、ライフスタイルの変化による節約がきっかけで、ビールから発泡酒にシフトしたという方や、「発泡酒と違うビールの濃さが感じられる。クーポンをもらったので、せっかくなので一週間働いたご褒美に購入(40代女性・サントリー ザ・プレミアムモルツ 購入)」いつもよりお得に購入できるクーポンや、普段の日と使い分けて、ビールを購入しているといったことがコメントからわかります。

一方で、50代~60代になると減少はしているものの、20代~40代と比較すると減少率は低く、50代は2016年の41.5%から、2018年では3.4ポイント低い38.1%、60代では、2016年の37.1%から、2018年では2.3ポイント低い34.8%となります。

次からは、男女別でビール系飲料の購買行動について調査をします。

スーパー・コンビニで好きな銘柄を1本ずつ購入

ビール系飲料のもっとも購入者が多い業態は、男女ともに「スーパー」で、女性が57.7%、男性が53.1%です。次が「コンビニエンスストア」で、女性が25.5%で、男性が4.6ポイント高い30.1%となります。

次に、男女別に購入商品タイプをみると、男女ともに350ml缶や500ml缶を1缶単位で購入する方が多く、「350ml缶」では、女性が38.8%に対し、男性は3.1ポイント高い41.9%、「500ml缶」では、女性が23.0%に対し、男性は3.2ポイント高い26.2%となり、男性のほうが1缶単位で購入する割合が女性より高いことがわかります。

一方で、「350ml缶 6本パック」になると、女性では21.3%に対し、男性が6.1ポイント低い15.2%となります。これは、男女別の購入業態の違いによるもので、女性のほうが、スーパーで購入する方の割合が高いため、男性よりも6本パックを購入する割合が高いことがわかります。

また、「350ml缶 24本入りケース」になると、男女ともに購入者が5%にも満たないことから、店頭よりも自宅まで配送してくれるネット購入や宅配などを利用していることが考えられます。

次に、男女別で購入理由の違いについて調査をします。

半数近くがいつも飲んでいる銘柄を購入

POB会員のビール系飲料の男女別・購入理由選択肢をみます。(複数回答・上位10位を抜粋)まず、男女ともにもっとも多かったのは、「いつも買っている」で、女性では39.3%に対し、男性は6.2ポイント高い45.5%となります。ビール系飲料に関しては、半数近くの方がいつも同一銘柄を選び、女性よりも男性のほうがその傾向が強いことがうかがえます。

次に、女性では、「家族が気に入っている」が23.7%となり、男性では8.1%で(4位)15.6ポイントも差があります。これは、ビールの購入決定者の違いにあります。(図表4-2)

男性では、ほとんどの方が「自分」が購入決定者であるのに対し、女性の購入決定者は、「自分」の他、約2割以上が「配偶者」であるため、家族が気に入った銘柄を購入していることがわかります。また、女性のほうが、お得や特売・セールがフックになり購入する傾向が高く思われますが、意外にも「(価格が)他の商品に比べてお手頃だった(男性13%・女性9.0%)」や、「特売・セール(男性6.4%、女性4.7%)」を購入理由の選択肢として選んだのは、女性よりも男性の割合が高く、価格に敏感であることがわかりました。

また、「試し買い(男性17.4%、女性16.3%)」という結果からも、男性のほうがトライアル購入につながりやすいことがわかります。このことから、女性は男性よりも、家族の好みを重視する傾向にあります。また、家計を管理している方も多いために、特売やセールなどの場合でも、男性よりも購買に結び付きにくいのかもしれません。

次に、ビール系飲料の人気銘柄について調査をします。

今年の春は、縮小しているビール市場の活性化を狙うためにも、缶チューハイ同様に高アルコールの「サッポロ LEVEL9贅沢ストロング」や「アサヒ クリアアサヒクリアセブン」や、飲みごたえのある「キリン 本麒麟」などが相次いで発売されました。ビールランキングに変化はあったのか調査をします。

2大人気は、アサヒスーパードライとサントリー金麦

ビールの売れ筋について、1位は女性が「サントリー 金麦(8.3%)」、男性が、「アサヒスーパードライ(8.1%)」、2位は、女性が「アサヒ スーパードライ(8.2%)」、男性が「サントリー金麦(6.1%)、となり、元祖辛口ビールで不動の人気である「アサヒ スーパードライ」と新ジャンルの中で確固たるポジションを確立している「サントリー 金麦」が2大人気銘柄となります。
そして、男女共に3位が「キリン のどごし<生>」、4位が「キリン 一番搾り」と、リニューアルをした銘柄が続き、5位には、唯一今年春に発売された新商品である「キリン 本麒麟」がランクインしました。
6位以降に関しては、男女ともに新ジャンルが多くランクインしています。

では、新商品「キリン 本麒麟」の人気の秘密に迫ります。

キリンファンだけではなく、他メーカーからのスイッチが多かった「本麒麟」

「キリン 本麒麟」は、今年3月に「ビールに期待される力強いコクと飲みごたえのあるうまさを味わる」商品として発売され、発売から約半年で2億本(350ml缶換算)達成し、新ジャンルの大型新商品として注目されています。

当社レシートの購入者(2018年3月~8月)をみると、「CMの印象がとてもよく美味しそうに感じた。新ジャンルだけど美味しい(50代女性)」や、「豪華な女優さんや俳優さんのCMが気になっていた。風味がよくデザインもインパクトのある赤で目立っていてかっこいい。(40代男性)」など、おいしさにフォーカスしたCMや、「LINEのクーポンで購入。本格的な味わい(40代女性)」、「ローソンのクーポン券で普段よりもかなり安く購入できた。後味がスッキリで飲みやすい(50代男性)」など、店頭と連動した販促で、トライアルが続伸しています。

次に、前回どの銘柄を購入した方が「キリン 本麒麟」を購入していたのか調査をします。

「本麒麟」を購入した方の前回購入銘柄は、男女ともに、同じ新ジャンルの「アサヒ クリアアサヒ」がもっとも多く、女性では「サントリー 金麦」、男性では「キリン のどごし<生>」が続きます。

また、「アサヒ スーパードライ」や、「キリン 一番搾り」、「サントリー ザ プレミアムモルツ」などのビールを前回購入していた方もみられ、根強いキリン派だけではなく、他メーカーからスイッチし購入していることがわかります。

まとめ

  • ビール系飲料の購入者に占めるビール購入者の割合は過去3年間でみると全年代で減少傾向である。中でも40代の減少率が高い。
  • ビール離れが進む若者の支持を得るためには、マスマーケティングだけではなく、SNSに投稿したくなる話題性、インスタ映えするような演出、売場作りなど、若い世代を意識したPRの手法が重要。
  • 新商品のPRおよび、店頭誘引の手法としてLINEクーポンが効果的。

省人化・アウトソースの一方「営業時間の短縮」に踏み切る企業も

月刊MDによるドラッグストアおよび小売業各社へのアンケート調査第2回。今回は労働時間の削減と労働生産性の向上にスポットを当て、実施または実施予定の施策を具体的に聞いた。特に「多様な正社員制度」に着目した。(月刊マーチャンダイジング2018年10月号より転載)(文/社労士事務所ワークスタイルマネジメント・小林麻理 調査/月刊マーチャンダイジング編集部)

前回の記事「7割以上の企業が労働生産性の向上などに着手」はこちら。

Q4 「労働時間の削減」「労働生産性の向上」を実施・実施予定である場合、具体的などのような施策を実施・実施予定していますか?

「省人化」や「作業アウトソース」が進むなか、「営業時間の短縮」に踏み切る企業も

実施・実施予定の「労働時間の削除」「労働生産性の向上」の具体的な手段としては、店舗と本部ともに「業務手順見直しによる効率化」が最多となった。追加の設備投資や人の採用は不要なため、まずはここからというところだろう。

〈店舗業務〉


省人化を促す設備投資の導入についてたずねた「自動発注システム」「ITツール」「セミセルフレジ・セルフレジ」の中でもっとも回答が多かったのは、「自動発注システムの導入」だった。労働時間の削減の面はもちろん、接客の面などお客への影響がなく、在庫の適正化にも役立つということから、導入意向が高いのもうなずける。

逆に「人の採用」とした企業も8社と一定数にのぼった。いずれの手段も検討、実施した結果だろうか、1社のみだが「営業時間の短縮」まで踏み切るとする企業があったことは特筆したい。

〈本部業務〉


店舗同様の項目が上位にあがるほか、本部ならではの項目である「会議回数の削減」に取り組む企業も5社あった。

Q5 「多様な正社員制度」に取り組んでいる/取り組む予定と答えた方は、自社内の呼び方を教えてください。

  • 時間限定:短時間○○社員(○○は企業名)
  • 職務限定:ユニットコース社員、社員、限定社員
  • 勤務地限定:地域一般職、地域限定社員、転居異動なし社員、コンシェル社員、限定○○社員、エリア従業員、ゼネラルコース、L区分社員、エリア限定社員、エキスパート社員(○○は企業名)
  • その他:「勤務時間、勤務エリア、業務内容、職責に制限がある社員をまとめて限定社員と呼ぶ」「勤務地+時間限定で限定正社員と呼んでいる(フレキシブル正社員制度によるもの)」

(複数回答) n=9

「勤務地限定」正社員制度を約半数が導入、職務限定の社員の導入企業も

多様な正社員に関する具体的な内容(時間限定、職務限定、勤務地限定)については「勤務地限定」正社員制度を導入している企業が9社と最多だった(時間限定は1社、職務限定は2社)。「勤務地限定」はとくに子供がいる主婦にとって譲れない条件というケースは多い。そのための対応策をいち早く取っているという企業が多いことがうかがえる。

パートタイマーが正社員になるために、時間や勤務地を限定した正社員制度を設計することは、人手不足対策にもつながる大事な手段となるだろう。

[PR] もっと「つや玉」が輝く肌へ。進化したエリクシールの充実したラインナップ

「つや玉の輝く肌に導く」というブランド訴求のもと、躍進を続けるエリクシール。2018年秋・冬は「つや玉」をより美しく、より輝かせるための「化粧水」「乳液」「朝用乳液」「ファンデーション」、しわ改善という新たな市場の創造と牽引に貢献している「リンクルクリーム」を中心にブランド強化を図る。

ブランドの特長

11年連続シェア1位(※1) スキンケア市場で圧倒的存在感

エリクシールの販売実績(ブランド別金額シェア)

エイジングケア(※2)ブランド「エリクシール」は、ブランド誕生以来、先進の研究・開発力を生かし「肌とコラーゲンの関係」に着目。2016年下半期からは、「つや玉」を軸にしたコミュニケーションを実施し、「つや玉」の認知も高まり、順調に実績を伸ばしてきた。

その結果2007年から2017年までの11年間連続でスキンケア市場シェア第1位を獲得(※1)。

※1 インテージSRIスキンケア市場2007年1月〜2017年12月
※2 年齢に応じたうるおいケア

3つのターゲットに分けてエイジングケアの拡大を狙う

図表1 エリクシールのターゲット戦略

リンクルクリーム

しわ改善市場でシェア75%(※3) 圧倒的な強さには理由がある

2017年6月、日本で唯一、「純粋レチノール」配合によるしわを改善する効能の認可を受け「リンクルクリーム(医薬部外品)」を発売。社会で広く注目され「しわ改善」という新たな市場形成の主導的な役割を果たした。

2018年6月にはリピーターの声も捉えてラージサイズを発売。この市場における数量シェアはNo.1と圧倒的な強さを見せている(※3)。

この強さの理由は有効成分「純粋レチノール」による確かな使用実感だろう。1989年レチノールへ着目したことを出発点に30年以上に渡り、140人以上の研究者が携わるという連綿とした研究の末生まれたのが「純粋レチノール」である。

製造にあたっては、工場内の温度、酸素濃度などを細かく管理。光、酸素を遮断した特殊な機器を使用している。こうした繊細な条件のもと資生堂だけがしわ改善の薬用有効成分として扱える有効成分「純粋レチノール」の圧倒的な強さの源泉となっている。

図表2 純粋レチノールの効果

※3「しわを改善する」効果効能が認められた薬用化粧品におけるアイテム別販売数量シェア 2017年1月〜2018年5月 資生堂調べ

本格エイジングケア層に向けた2018年9月21日からの提案売場

売場づくりの目的

本格エイジングケア層の立ち寄りが多い、スキンケアの定番外売場に、リンクルクリームと化粧水・乳液を同時展開。CM に接触して来店したエリクシールを使ったことがない本格エイングケア層に関心を持ってもらい、トライアルにつなげる

【STOP(足を止めてもらう)】
「テレビCMと連動した目立つ店頭」「しわ改善市場売上No.1」であることを訴求し、立ち寄りを促進する

【HOLD(棚の前に引き留める)】
純粋レチノールとヒアルロン酸、水分量との関係、しわが改善するメカニズムをPOP等で説明。「使用感がいい」などユーザーの実感クチコミを紹介。「首まで使えること」を訴求しテスターの近くに目線を移動させる

【CLOSE(購買決定へ誘導)】
「みずみずしい心地よい使用感」「お得な増量サイズがあること」「価格・容量」「すこやかな肌を保つには化粧水・乳液がお勧めであること」を訴求しリンクルクリームの購入と化粧水・乳液の併買を促進

化粧水・乳液・朝用乳液

10月21日リニューアル新発売

美しい肌の証「つや玉」の実感をより高める

「つや玉」とは、頬の高い位置に光るみずみずしいつやのこと(図表1)。ハリと透明感に満ちたすこやかで美しい肌のしるし。エリクシールでは「つや玉」のある肌へ導くことをブランドベネフィットとしている。

資生堂の調査によると、「つや玉が輝く肌」は、「女性らしい」「幸せそう」「好感が持てる」「褒めたくなる」という印象を与えるという。また「マット肌」「テカリ肌」と比較して「つや玉がある肌」は見た目の印象が平均で3歳若く見えるというアンケート結果も得ている(※4)。

こうした印象度に関する調査結果からも分かるように、「つや玉」があることは女性にとってベネフィットであり、「つや玉のある肌を目指しましょう」というメッセージは、カウンセリングやPOPのキーワードとしても有効である。

※4 資生堂調べ(2018年)

「つや玉」の認知率64% 「つや玉」を実感している52%

資生堂の調査によると「つや玉」を知っていると回答した人は64%、「つや玉」のある肌になりたい人は96%にも達している。一方で自分の肌には「つや玉」がないという回答も52%で、「つや玉」を認知している人のほぼ全員がつや玉のある肌を希望している※1。実感をより高めるために、エリクシールでは化粧水、乳液、朝用乳液をリニューアルした。

パッケージデザインはシンプルで上質感を感じるデザインに刷新

リニューアルされたパッケージデザイン

今回のリニューアルに際してボトルのデザインも変更。現代の消費者は分かりやすい高級感、プレミアム感よりも、軽やかさのある上質感を好む傾向にある。そこで新しいエリクシールは、さりげない輝きで透明感のあるパッケージにした。新成分と合わせリニューアルで訴求できるポイントだ。

つや玉ファンデーション

10月21日新発売

自然にカバーしながら「つや玉」が輝く新感覚のファンデーション誕生

化粧水、乳液で「つや玉」をつくっても、ファンデーションを塗ると隠れてしまうのではないかと懸念するユーザーも多い。こうした声に応えて、エリクシールでは、頬の高い位置に光を集めながら、シミ、毛穴などの肌悩みを自然にカバーする「つや玉ファンデーション」を新発売。

つけたときは、みずみずしく肌に溶け込むようになじみながら、伸ばすうちにサラサラに仕上がる、これまでにない新感覚の「生感触新タイプ」。ファンデーションに合わせて「つや玉」を表現した専用ケースとスポンジも発売する。

一般的にベースメイクは一度使って仕上がりや感触が気に入れば、同じブランドを使い続ける傾向が高い。新規客の獲得がブランドおよび化粧品部門の拡大につながる。「つや玉」という共通ベネフィットがあるので、エリクシールの既存客は特に有望な新規客候補である。ブランド全体の売場づくりが大事になる。

「つや玉ファンデーション」の特長

「つや玉ファンデーション」の仕上がり

毛穴やシミ・ソバカスなどの肌悩みを自然にカバーしながら、頬の高い位置に「つや玉」が美しく輝く仕上がり

エイジングケアエントリー層に向けた2018年10月からの提案売場

売場づくりの目的

エイジングケアエントリー層の立ち寄りが多いスキンケア定番外の売場に、化粧水、乳液と一緒にベースメイクも展開。CMに接触して、店頭に来たエリクシール未使用者のターゲット層をトライアル購買につなげる。

エンド展開提案

定番提案

各ターゲットのモデルビジュアルを設置し、各ターゲットが自分向けの商品を選びやすい売場展開を実施

化粧水、乳液のポイント

【STOP(足を止めてもらう)】
「テレビCMと連動した目立つ店頭」を訴求し、立ち寄りを促進する

【HOLD(棚の前に引き留める)】
「つや玉が目立たなくなること」、「コラーゲン研究により肌になめらかで、均一なハリを与えること」「エリクシールは11年連続で売上No1であること」を訴求し、テスターの試用を促進

【CLOSE(購買決定へ誘導)】
「心地よい使用感」「つや玉の実感」「ハリが気になる方にはエリクシール シュペリエルがあること」「ハリと透明感が気になる方にはエリクシール ホワイトがあること」「価格・容量」を訴求し、化粧水・乳液の本体購入を促進

ファンデーションのポイント

【STOP(足を止めてもらう)】
「テレビCMと連動した目立つ店頭」「10月21日新発売」であることを訴求し、立ち寄りを促進する

【HOLD(棚の前に引き留める)】
「自然にカバーしながらつや玉が輝くこと」を訴求し、テスター近くに視線を移動させる。「みずみずしい生感触タイプであること」「素肌に溶け込むようにフィットし、仕上がりはサラサラであること」「全6色あること」を訴求しテスターの試用を促進

【CLOSE(購買決定へ誘導)】
「つや玉がきれいに見える仕上がり」「価格・容量」を訴求し、ファンデーションの購入を促進

重要ポイントのまとめ

  • エリクシールは11年連続スキンケア市場で売上No.1
  • もっと「つや玉」。という分かりやすいキーワードを前面に出し販促
  • フック商品から化粧品、乳液、ファンデーションの基幹美類につなげることで固定化を図る