未来のドラッグストアの使命はプレホスピタルケアである

地域の暮らしを支えるインフラとして定着したドラッグストア。しかし、未来のドラッグストアは、地域医療を担うヘルスケアステーションの役割を果たすべきである。今回は、新生堂薬局の水田社長と、鳥大病院の企画戦略顧問を務める結城豊弘氏のお二人に「病院とドラッグストア医療連携の可能性」について語ってもらった。(聞き手/月刊MD主幹 日野 眞克)(月刊マーチャンダイジング2022年5月号より抜粋)

ドラッグストアでは健康相談ができない

—地域医療改革における医療機関とドラッグストアの連携について水田社長の御意見をお聞かせください。

水田 コロナ禍になって「どこで健康相談したいですか?」というアンケート調査で、「ドラッグストアで健康相談したい」と答えた人は3%しかいなくてとても残念に思ったことがありました。ドラッグストア(以下DgS)は薬屋から始まり、店主が地域の患者さんの家族構成や健康状態をよく知っていて、気軽に健康相談できる店でした。

しかし、DgSが大きく成長する過程で、医薬品の売場には人がいない状態になり、相談しにくい店になってしまいました。

DgSが地域医療を担う存在にならなければ、日本の医療費は膨れ上がっていくばかりです。「モノ売り」だけのDgSから、地域のヘルスケアステーションという新業態の構築に本気でチャレンジしています。

先日、病院の医師が「私たちは非日常の人たちを日常に戻すことをやっています」というお話をされたので、「DgSは日常の人が非日常にならないようにする役割を果たしたい」と申し上げました。

非日常の患者さんを診察する医療と、日常の「潜在患者」さんが来店するDgSが融合する世界は、実はありませんでした。医療機関や調剤薬局は、病気になった人のデータしかありませんが、DgSには病気になる前の潜在患者さんの一般用医薬品や健康食品の服用データをID-POSという形で持っています。

病院とDgSと保険調剤薬局が連携することで、地域の生活者の未病・予防、受診勧奨、早期治療開始、治療継続、重症化予防に貢献できれば、DgSが社会的な使命を果たせるようになると思います。

地域の潜在患者さんの健康状態を管理するツールとして、「健康台帳」というアプリを開発したわけです。

—結城さんはテレビ局のプロデューサーではありますが、鳥取大学附属病院の顧問という立場で御意見をお聞かせください。

結城 私は鳥取大学医学部附属病院(鳥大病院)という、地域で1番大きな特定病院の企画戦略顧問を担当しています。病院がある米子市の人口は16万人で、鳥大病院の1日の滞留人口が6,000人近くいます。

そして職員が2,000人を超える地域に密着した大型病院です。

DgSには私もよく行きますが、おばあちゃんが目薬や胃腸薬の売場の前で迷っていても、DgSの店員さんはまったく声をかけてくれません。質問しても的確な回答がない場合もあります。

昔は、必ず地元の行きつけの薬屋さんがあって、薬を選んでくれて、市販薬で治りそうにないと病院を紹介してくれました。しかし今のDgSはモノを買うだけの店であり、スーパーとの違いがわかりません。

DgSが地域のヘルスケアステーションとして、潜在患者さんの受診勧奨や、病院との密な連携ができれば、本当に地域に貢献できる存在になれると思います。

特に、都会ではなくて、米子市のような小さな街で、地域密着のDgSと地域密着の病院が医療連携できればとてもいいと思います。

将来的には、過疎地域に住む人に対しては、リモートで「体調大丈夫ですか」といったオンライン診療やオンライン服薬指導で連携できます。

また、一般用医薬品の服用データに基づいて、病気になる前に「おじいちゃん、この薬をずっと飲んでいるなら病院行った方がいいですよ」という受診勧奨につなぐことができれば、病気の重症化を防ぐことができます。

病院に行く前の健康カウンセリング

—化粧品は顧客台帳があるし、調剤薬局も「おくすり手帳」で管理していますが、DgSの一般用医薬品(OTC)と健康食品に関しては、顧客管理をまったくしていません。新生堂薬局さんは、新しく開発した「健康台帳」で、ヘルスケアの顧客管理と健康管理を目指しているのですね。

水田 DgSにはたくさんのスタッフがいますが、人によって知識の差が大きくあります。医薬品コーナーで声をかけるのが得意な人と、そうじゃない人がいます。入社3年目で店長になり、3年以内のスタッフだけで回している店も世の中にはたくさんあります。

そういう経験の浅いスタッフでも、最適な接客・カウンセリングができるためのツールとして、商品情報と顧客情報を管理できる「健康台帳」をつくりました。

現在、医薬品の知識の勉強会を、全社員に動画配信するEラーニングを毎週開催しています。今後は、商品知識だけでなくて、健康台帳を活用して、商品情報と顧客情報を使った接客・カウンセリングの勉強会も開催していきます。

地域のお客様が病院に通う件数よりも、DgSに通う件数の方が圧倒的に多いですので、DgSに来店される患者様のデータを蓄積していくことは、病院との医療連携にとっても重要です。地域の患者さんのヘルスケアデータを積極的に蓄積していきたいと思います。

福岡県の飯塚市は、健康の健に幸せと書いて「健幸都市計画」を進めていますが、新生堂薬局は飯塚市と包括的連携協定を締結しました。今、月に1〜2回の頻度で、健診の受診率を高めるための活動を、行政とDgSが共同で行っています。

飯塚市の健診の受診率を高めて、健診データをわれわれが健康台帳にデータ入力し、行政ともデータ連携させて、健診結果をもとに飯塚市の潜在患者さんに「受診勧奨」ができるような仕組みをつくりたいと考えています。

法の整備も必要ですが、今後はDMP(データマネジメントプラットフォーム)の中で顧客データ、購買データ、薬歴データを全部紐付けることができれば、地域の患者さんが服用している医療用薬品、OTC薬品、健康食品、そして患者さんの顧客情報、健康情報すべてを一元管理することができるようになります。

受診勧奨したときに、それらのデータをすべて医療機関にお渡しすれば、診療や治療がよりスムーズに進めることができると思います。

ヘルスケアステーションという新業態に挑戦する

—鳥大病院も、病院を中心とした街づくりを進めていますね。

結城 米子市は少子高齢化が全国平均よりも早く進行している都市です。あと5年〜10年後に起こる日本の高齢化社会のモデルケースの街だと思います。飯塚市の話で、非常に共感を覚えたのは、医療を中心とした「健康な街づくり」という考え方です。

コロナ禍で病院の受診、健康診断を受ける人が非常に少なくなっており、病院に来たときには病気が進行してしまったという事例は全国で起きています。DgSと行政が連携して、地域の患者さんの検診・受診率を高めていただいて、検診データを蓄積したDgSと病院が連携できれば、地域の高齢者や、医療を受けるべき人達を救ってあげることができると思います。

—病院に行く前にきちんとケアができるようなDgSの機能は、「プレ・ホスピタル・ケア」(病院に行く前の医療)という言葉で表現してもいいですね。

DgSの薬剤師、登録販売者、さらにはパートさんがツールを使って、地域の潜在患者さんとの健康カウンセリングのレベルを上げることが重要ですね。

水田 DgSの社員は頻繁に異動しますが、パートさんは5年選手、10年選手がたくさんいます。私がアルバイトしている時から働いているパートさんがいますが、「このお客さんは生まれた時から私知っています」と言ったので驚いたことがあります。

そういう地域に密着していて、登録販売者の資格を持っているパートさんは、健康台帳に患者さんのデータを入力し、管理することが自分の社会的な使命だと思って熱意をもって取り組んでくれています。私は、地域のお客様から「新生堂って医療機関だよね」と思ってもらうようになりたいと思います。

この10年間で新生堂薬局はDgSを1店舗も増やさず、53店舗のままです。一方で調剤薬局は27店舗から87店舗まで増やしました。今後は、モノ売りのDgSではなくて、調剤薬局・医療機関に近いブランド価値をつくっていこうと考えています。

社会保障費の中で一番高いのは、重症化した時の医療費です。重症化を防ぐためにも、DgS、調剤薬局と病院の医療連携が大切です。40代前半に脳梗塞で倒れた人に話を聞くと、健康診断でコレステロール値が高いとわかっていたのに、治療しなかったから発症したそうです。重症化を防ぐための早期の受診勧奨は、DgSの使命だと思います。

4月から「リフィル処方箋」が始まりますが、患者さんの家の近くに「面展開」している調剤薬局併設型のDgSが、地域医療の担い手になれる環境が整ってきたと感じています。

結城 地域のDgSさんとの連携のひとつとして、医師を派遣した健康相談会や勉強会を共同で開催することも重要です。

たとえば眼科の医師を講師として招き、「隠れ緑内障」の怖さや間違ったコンタクトレンズの使い方で眼のトラブルや感染症が増えているといった内容の勉強会を開催すれば、予防のための地域医療貢献につながります。これから病気になるかもしれない人達を未然に防ぐためにも、DgSの役割は大きいと思います。

水田 ローカルDgSが地域の医療機関と連携することは、ローカルDgSの新しい使命です。ヘルスケア特化型のDgSを私は「ヘルスケアステーション」と呼んでいます。日本の社会保障費、医療費の削減にもインパクトを与えて社会を変えるくらいの高い志をもって取り組んでいきたいです。

結城 飯塚市で行う行政と医療とDgSとの連携の事例をモデルケースにして、全国に広げることができると私は思います。地域に密着した病院と、地域密着型のDgSとの医療連携は、日本社会の役に立つ、とても夢のある構想だと思います。

—本日はありがとうございました。

「健康台帳」の問合せ先

「健康台帳」を活用し、「正確な商品情報と顧客情報」に基づいた「正しいカウンセリング」活動を!

「健康台帳」は、医薬品・健康食品の商品情報を搭載した「商品台帳」の機能と、顧客の健康情報と購買履歴の管理・閲覧といった「顧客台帳」の機能を搭載しています。ゆえに、「健康台帳」を接客時点で活用することにより、どのお店のどの販売員でも「正確な情報」による「正しいカウンセリング」が可能となります。

【お問合せ】(株)MMI/info@mmiinc.co.jp(担当:中村)

 

〈取材協力〉

元読売テレビ制作局兼報道局
チーフプロデューサー
鳥取大学医学部付属病院
企画戦略顧問
結城 豊弘氏
株式会社新生堂薬局
代表取締役社長
兼DX推進室 室長
水田 怜氏

イチビキ、惣菜製造に人型協働ロボットを導入

名古屋のイチビキ株式会社は、ロボットベンチャーの株式会社アールティが開発した人型協働ロボット「Foodly(フードリー)」を導入し、惣菜加工工程での稼働を開始した。導入したのは愛知県東海市にあるイチビキ第2工場での4種類の具材から構成されるパウチ入りスープの製造工程。2台の協働ロボットが人と一緒に並び、コンベア上を流れる缶投入器につくねを入れる。ロボット2台で人一人分相当の作業を行い、協働する作業員がチェックとサポートを行うことで、省人化を図る。(ライター:森山和道)

決まった個数の食材を投入する工程にロボットを活用

イチビキ第2工場

イチビキは味噌、しょうゆ、つゆ等の調味料、惣菜、釜飯の素などを製造販売する食品メーカーだ。

今回の惣菜加工工程での協働ロボット活用は、経済産業省の「令和3年度 革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」の中で実現した。2021年9月には一般社団法人 日本惣菜協会が代表として採択されており、イチビキ、アールティの2社を含め16社が参画している。

惣菜・お弁当などの中食の盛付・加工の工程には多くの手作業が必要で、多数のパート従業員に支えられている。しかし今後さらに人員確保が難しくなることや賃金の高騰など、人手不足は業界全体の共通課題となっている。そこで業界各社で共同してロボットを開発、ロボットが扱う対象や環境もロボットにある程度合わせる(=ロボットフレンドリーな環境構築)ことで低コストでの開発・現場導入を行って、生産性の向上と省人化を図ることが狙いだ。

なお今回のイチビキのほか、マックスバリュ東海の長泉工場では、Team Cross FAとコネクテッドロボティクスが開発したポテトサラダやマカロニサラダなどの盛付ロボットシステムが4機導入されたことが発表されている。

イチビキで導入されたのは「赤から 具だくさんのつくねと白菜のスープ」の製造工程だ。具材は白菜、白滝、油揚げ、そしてつくね。つくねは一つ重さ15-16g程度で、一袋につき2個ずつ入れなければならない。イチビキではこれまでにもコンピュータスケール(組み合わせ計量機)などを使った自動投入を試みたがうまくいかず、直径13cm、高さ19cmの缶投入器を使って人力で作業している。

ロボットは、このつくねを投入する作業に使われている。まず缶投入器に人が白滝を入れ、ロボットがつくねを入れて、人によるサポートを経たあと、白菜とスープが投入されてパウチに封入される流れだ。

 

イチビキ 代表取締役社長の中村光一郎氏は「なかなか人から脱することができない」と語る。「(つくね投入のように)単純作業だが、間違いなく決まった個数を投入しないといけない作業がある。本来、人間にしてほしいのは商品開発。現場仕事をやってもらえる力が必要で、そのノウハウを固めていこうと考えた」という。将来、人が雇えなくなったときには、作業はロボットに任せ、監督する人間だけを置けばいいという状態を望んでいるという。

ロボットと人による協働作業
ロボット作業の後、人がチェックとサポートを行う
ロボットが投入する冷凍のつくね
白滝の投入は人が行う

人と並んで作業ができる人型協働ロボット「Foodly」

アールティ 人型協働ロボット「Foodly」
アールティ 人型協働ロボット「Foodly」

従来の産業用ロボットは安全柵で仕切った場所に設置して用いる必要がある。そのため敷地面積が限られている中小規模の工場や、頻繁な段取り替えが発生する食品工場でのロボット導入は難しかった。イチビキでも段ボール箱を積むためのロボットパレタイザーは活用している。

いっぽう「協働ロボット」は一定の安全機能を持ち、適切なリスクアセスメントを行えば人と同じ作業空間で用いることができる。人と協働作業する必要がある現場で用いられている。

今回、イチビキに導入されたのはアールティが食品業界向けに開発してきた人型協働ロボット「Foodly」。人と並んで作業する前提で設計されており、大きさは身長約150cm、肩幅約40cmと小柄な成人サイズ。Googleのディープラーニング向けフレームワーク「TensorFlow」を活用したビジョンシステムを搭載しており、事前に学習させたバラ積み食材をひとつひとつ認識、双腕を使ってピッキングし、弁当箱やトレイへ盛り付けする作業が可能だ。食材や容器の事前学習は必要だが、ロボットの動作自体はティーチングレスで、自動で実行される。

また、人と接触しても安心な柔らかい制御や、肘部には挟みこみ防止の構造を持つ。AC100V、または内蔵バッテリーで動作するため、特別な設置環境整備や電源工事が必要ない。内蔵バッテリーでの駆動時間は8-9時間。キャスターを使って別工程へ移動させることも可能だ。

アールティでは2018年10月にプロトタイプを発表し、2020年に「標準構成モデル」を発売。食品メーカーの工場で試験的な導入が始まっている。2021年には海苔巻きロボットと連携してセル生産方式で海苔巻きを製造する新たなコンセプトモデルを発表するなど、活用の幅を広げるための研究開発も進めている。

頭部カメラで食材、胸部カメラで容器を認識してピッキングする
挟み込み防止構造

人一人の作業をロボットが2台で

ロボットと人が並んで作業する

これまでイチビキの工場では安全柵の中で単独で働くロボットの稼働実績はあったが、協働ロボットの導入は初めての試みとなった。

前述のように現在、Foodlyが行っている業務はパウチ入り惣菜製造工程で、半冷凍のつくね具材をトングでつかみ、カップに投入している。現在の成功率は8割程度で人のサポートが必要だが、従来、パート従業員2名で行っていた作業を、Foodly2台とパート従業員1名で行うことができるようになった。

ロボットはバッテリーで駆動しており、作業時に所定の場所にセットされる。ロボット同士の干渉(衝突)を防止するため横幅は気にしなければならないが、簡単に動かして他設備の洗浄作業などを行うことができる。作業時間と清掃時間はずらしている。

Foodlyは頭部のカメラで食材を、胸部のカメラで容器を認識して投入作業を行う。Foodlyを使った弁当への盛り付けについてはこれまでにも例があったが、缶容器への投入は今回が初めてだったので、まずはそこにどうやって投入するかから始めたとアールティ 代表取締役の中川友紀子氏は語る。

両社の出会いは2021年6月に行われた「FOOMA JAPAN 2021 国際食品工業展」。唐揚げ投入を行っていた様子をイチビキの生産本部長が見て、使えるのではないかと考えたのだという。両社で検討の結果、経産省と惣菜協会によるプロジェクトへの参加となった。

Foodlyには動作速度の制限があり、1台では十分な効果が出なかった。また作業場所の制限もある。これらの制約を勘案して2台を用いることになった。投入する食材については、現時点でもっとも掴みやすいつくねを選んだ。トングは材質は食品衛生法に適合した樹脂製で、冷凍食材の山につっこみやすく、かつ滑りにくいものを製作した。3、4回は作り直したという。

冷凍つくねを掴むためのトングは新たに開発。交換は容易

ロボットフレンドリーなロボット導入とは

ロボットに合わせた環境整備・工程の調整を実施

実際の工程への導入は2021年10月から。出荷する商品の加工ラインでの稼働開始は2022年3月。導入にあたっては「Foodly」自体の設定変更や動作確認、工場内の環境整備を行った。

主に現場での導入に従事したメンバーは3人。最初はロボット自体への違和感もあり、「ロボットフレンドリーとは何か」ということを理解してもらうところから大変だったという。「一般の生産現場では一定スペックの作業が要望される。一分間に100個作れないと困る、90個しかできないならいらないというのが通常。だがこのロボットはそうではない。お互いに調整しながら、だんだんレベルを上げていく必要がある」(アールティ中川氏)。

つまり現状の限られたスペックのロボットを受け入れることを前提として環境整備を行う必要があるというわけだ。そこでイチビキでは設備・運用の両面でロボットに合わせて、カメラ画角に合わせたサイズの番重と台の製作、取り付け角度の調整、前工程や後工程の変更などを行った。

また、つくねの冷凍状態が変化するとロボットの把持する確率が下がるため、イチビキ側では温度をコントロールするように今後も調整していくという。

イチビキ中村氏は「これまで使っていたロボットとは違う、本当に人間の隣で使われるロボット。濡れたら壊れてしまうし、お互いに気をつけながらやっていかないといけない。それでもどうやったら綺麗に食材をつまめるかを若いメンバーが創意工夫して考えることは良いことだと思った」と語る。

業者に丸投げするのではなくメーカーと現場が一緒に取り組むことで、ロボットを使いこなすための得難い経験が得られたという。ロボット活用など先進的な取り組みをしている会社だと見てもらうことを通して人材集めにも貢献することを期待している。

小柄な人サイズなので狭い場所でも活用可能

ロボットを使いこなす文化を醸成・伝達する

現時点ではFoodlyの作業速度はパート従業員よりも遅く、人のサポートを受けながら作業を行っている。そのため生産性が大きく改善されたわけではない。しかしながら将来的にはロボットの性能が向上し、他の商品づくりに携われるようになることで人手不足の解消や生産性向上が見込まれるとしている。

イチビキ中村氏は「本当に0から1への取り組みで『すごいことに関わらせてもらっている』というのが率直な実感。ロボットの速度・精度が向上し、他のことにどれだけトライできるか。他のロボットフレンドリー事業の取り組みの成果やノウハウも共有できれば我々の職場環境も良くなるだろう」と期待を示す。

アールティ中川氏は「いまはまだスタートラインだが今回の取り組みで従業員の方々の意識改革をすごく進めてもらった。業者に丸投げではなく自分たちで工夫することで変われることを体験してもらった」と語る。

ロボットは「入れればそれだけで問題解決」となるような設備ではない。一定の性能しかないロボットがちゃんと働けるように環境を改善することも一つの方法であることを実感してもらったことが良かったという。

今後は従業員も入れ替わっていくなか、人から人へ「ロボットを道具として使いこなす文化」をどうやって伝えていくかが課題だという。イチビキ中村氏は「じっくり取り組んでいきたい」と語った。

イチビキ 代表取締役社長 中村光一郎氏とアールティ 代表取締役 中川友紀子氏
イチビキ 代表取締役社長 中村光一郎氏
アールティ 代表取締役 中川友紀子氏

「使いやすく」「固定客化」を促すアプリの条件とは?

DX先進国のアメリカの有力小売業ではアプリを店舗とみなし、買物機能だけではなく、ユーザーの利便性を考えた多彩な機能を搭載している。操作性もきわめて簡易で、一部日本の小売業アプリのように、配慮に欠けたUI/UX(アプリ画面構成、使用体験)ではなく、使う立場を考え抜いた設計になっている。ここでは、アメリカ在住の小売業アプリ利用者へのアンケート調査を通じて、顧客支持を上げ、固定客化につながる小売業アプリの条件を考える。(月刊マーチャンダイジング2022年5月号より抜粋)

ドラッグストア2社とウォルマートのアプリを調査

今回調査を担当したRxR Innovation Initiative(アールバイアールイノベーションイニシャティブ:本社/北海道札幌市、代表取締役社長/近藤典弘)は2020年設立、会員企業向けのメディア事業(専門性の高い情報提供)、国内外問わず情報収集や事業強化のための人材交流(コミュニティの運営)、市場調査、企業・団体のマッチングを主な事業領域としている。

今回同社が米国在住の「CVSヘルス」(ドラッグストア)、「ウォルグリーン」(ドラッグストア)、「ウォルマート」(ディスカウントストア)の各アプリの利用者にアンケートを実施。各企業アプリごとに調査結果を見ていく。

[CVS]個別化されたマーケティングで会員数が大幅拡大

CVSは米国で最も成功した小売業会員向けプログラムのひとつである「ExtraCareCardプログラム」を通じて、ターゲットを的確に捉えた個別対応型の販促を推進している。

アプリ機能のひとつである「薬局事業」では、CarePassというサービスを提供しており、このサービスに登録すると、対象となる処方せん薬の全国無料配送などの特典が受けられる。このプログラムは、月額5ドル、年会費48ドルで利用できる。

CVSの会員プログラムの持つ3つの特徴

CVSアプリ特徴

(1)スマホアプリを中心としたサービスのタッチポイントの利便性向上
カーブサイド(店外専用荷物受取スペース)でのネット注文商品のピックアップ、紙伝票なしの返品など利便性を重視したサービスの強化など

(2)個別化されたコミュニケーション手法の確立
CVSでは、ダイレクト・テキスト・メッセージ・マーケティング(SMSマーケティング)を採用。米国ではテキストメッセージ(ショートメール/SMS)はブランドとコミュニケーションを取るための好ましい方法と考えられており、同社の顧客70%が、SMSマーケティングは企業が注意を引くための良い方法であると答えている。

(3)柔軟なシステム・アプリの更新
日々の実際の結果をモニターし、定量的な証拠をベースに、必要に応じてプログラムの特性を調整したり、マッピングを変更したり、常に会員向けプログラムのブラッシュアップを図っている。

こうした3つの特徴を磨き続けた結果ExtraCareCardプログラムのテキストメール数は、2021年は前年比で45%以上増加。CVSpharmacyアプリのダウンロード数は2桁の伸び。

アプリからユーザーのExtraCareカードに送信されるクーポンは2倍以上に増加。CVSは2019年以降、ロイヤルティー会員を16%増加させた(2021年上期実績)。

アプリダウンロード後は購入金額が5.6%増えている

[図表1]調査対象者属性

調査対象者は7人、西海岸と東海岸に分けそれぞれ無作為に選んでいる。属性は図表1のとおり。世帯所得(年収)は最低区分が5万~10万ドル、最高区分が20万ドル以上、1ドル110円で換算すると(以下同)下は年収約550万円、上は2,200万円以上と比較的経済的にゆとりがある層となっている。

[図表2]月間利用回数
[図表3]1回当りの購入金額

月間の利用回数(図表2)は4回がもっとも多く、5回、2回と続く。1回当たりの購入金額は21~30ドル(2,310円~3,300円)がもっとも多い。仮に週4回買物し、1回当り30ドル購入すると年間購入額は1,560ドル(約17万円)となり、物価の違いもあるが相当な優良顧客である。

[図表4]アプリダウンロード前後の来店回数
[図表5]アプリダウンロード前後の購入金額

アプリダウンロード前と後のリアル店舗の来店回数を比較すると(図表4)ダウンロード前では2回がもっとも多く、後では4回がもっとも多い。回数と人数を掛けた総来店数を比較すると前が33回、後が30回でやや減少しているがそれほど大きな変化はない。

アプリダウンロード前と後の購入金額を比較すると、前が7人平均で142ドルだったが、後は150ドルとなり、ダウンロード後には明らかに購買金額の上昇(105.6%)が見受けられる。

画面のシンプルさ、操作性の容易さが支持されている

以下はアンケートの自由記述による回答である。「CVSの店舗を使う理由と、アプリによる影響があればどの部分、機能か」という質問に関する回答は次の通り。

「今まで紙レシートで入手していた商品クーポンなどをデジタルで入手できること」、「PCR検査や各種証明書の予約が簡単にできること」、「ウォルマートなどはオンライン注文の返品がとても面倒。CVSは返品プロセスが比較的容易にできる」、「店舗訪問はするがドライブスルーで済ませられる」、「個人事業をやっているが、購買履歴がしっかりとアプリで仕訳されているので年末に向けて税金の対応が楽」、「母の処方せんの受取りを同社でしている。これもドライブスルーでできるので楽。特に、コロナ禍期間は店舗内に入るのを控えたので、便利だった」。「混雑していない。アプリで全ての購入履歴が管理できる。処方せんアプリの使い勝手が良い」、「アクセスの良さ、購入する商品が決まっている、あるいは商品を数個しか買わない場合は、ウォルマートやスーパーに行くより手軽(クーポンを使い洗剤とかを買うとさほどウォルマートと価格が変わらなくなる)」。「アプリが使いやすい。ドライブスルーが便利」、「オンライン注文、処方せんアプリ機能の使いやすい」

「クーポン以外の日常的に使う機能」としては、「薬局機能」、「処方せん関連の機能」、「各種証明書の発行」、「特売品」、「オンライン注文」が挙がっている。

「店舗内利用以外の、よく利用するアプリ機能」では、「定期的な処方せんのリフィル」、「水や炭酸飲料の配達注文」、「クーポン利用」、「特売情報」、「処方せんの支払い」、「オンライン注文」となっている。

「アプリの中で使いやすいと思うポイント」として、「各種予約が分かりやすい」、「シンプルなユーザーインターフェース(画面構成)」、「CVSでの購買や処方せん利用などの一元管理ができること」、「全体的に見やすい」「『Deals&Rewards』という特売品情報機能がデジタルに詳しくない自分にもわかりやすく、使いやすい」という声があり、画面のシンプルさ、使いやすさを評価する声が多い。

[ウォルグリーン]随所に固定客化を促す仕掛け店舗と同等に関係構築に貢献

Walgreensアプリ特徴

ウォルグリーンは、2021年9月に、これまでの会員向けプログラム「BalanceRewards」から、オンラインと店舗の両方で買物客に個別化された買物体験を提供するアプリ「myWalgreens」にリニューアル。

アプリに個人情報を登録すれば、調剤や買物、ワクチン接種などの履歴に基づき、会員個別向けの告知が届く(入会費無料)。また、約30分で店舗、カーブサイド、または店舗のドライブスルーで購入した商品を受け取ることができる。個別対応性はCVS同様ウォルグリーンアプリの大きな特徴である。

トップ画面最上部にコロナ検査のバナーを大きく配置。詳細を見るとドライブスルーか自宅検査をお勧めするとあり、それぞれ予約できる。その下には、ウォルグリーンからのお知らせなど3枚の告知系バナーがある。その下にはmyWalgreensへの登録促進の告知が大きめのバナーで入っている。

その下は週間広告とクーポン、これらも会員の属性、利用履歴に応じてカスタマイズされている。

リフィル(繰り返し使える)処方せんのスペースでは、処方せんのバーコードを読み込んで登録薬局に送信するだけで調剤してくれる。

最下段はマスターカードとウォルグリーンの提携クレジットカードの案内があり、このカードを使ってウォルグリーン系列の店舗かアプリでPB商品を購入すればいつでも10%割引、それ以外でも5%割引(年会費無料)などインセンティブは高い。随所に固定客づくりの仕掛けが見られ、アプリが店舗と同等に会員顧客との関係づくりに貢献している。

アプリダウンロードにより来店頻度、客単価がアップ

[図表6]調査対象者属性
[図表7]月間利用回数
[図表8]1回当りの購入金額

CVSと同様の要領で抽出した調査対象は8人(図表6)。世帯所得はCVSとそれほど大きく変わらない。月次の店舗利用回数は8回、12回、15回が各2人とヘビーユーザーの割合が大きい(図表7)。1回当たりの購入金額は平均すると約22ドルでCVSの約30ドルより低い(図表8)。

[図表9]アプリダウンロード前後の来店回数
アプリダウンロード前後の来店回数は回数×人数の総来店数を比較すると62対74でアプリを入れた後が約1.2倍来店するようになっており、アプリによる店舗と会員客の関係強化(来店頻度向上)に成功している(図表9)。

[図表10]アプリダウンロード前後の購入金額

また同じく、1回当たりの購入金額を比較するとダウンロード前が平均114.2ドル(約1万2,500円)、後が168.7ドル(約1万8,550円)と147%上昇。来店回数、1回当たりの購入金額とも1.5倍近い伸びを見せ、アプリが顧客の優良性を大きく高めているのが分かる。

「在庫情報のリアルタイム確認」に改善希望がある

以下はアンケートの自由記述による回答である。「Walgreensの店舗を使う理由と、アプリによる影響があればどの部分、機能か」という質問に関する回答は次の通り。

「ドライブスルー機能と各種証明書の予約取り」、「デリやサンドイッチ商品の品揃えの広告」、「処方せんのピックアップ」、「クーポン」、「食品スーパーのように食品の品揃えが豊富」、「セットメニュー(特に朝食)が、ファストフードより安上がり」、「アクセスの良さと食料品が豊富」、「配達アプリ(2~3時間で配達)」

「クーポン以外の日常的に使う機能」は「水やスパークリングウォーターの定期購入」、「リフィル処方せん」、「週間広告」、「配送」、「同日配達(注文後1~2時間で配達)」、「処方せんアプリ」となっている。

「アプリの中で使いやすいと思うポイント・機能」は「注文履歴へのアクセス」、「メニューが豊富。生活のほぼすべてのショッピングや処方せん、各種手続きがウォルグリーンで完結できること」、「カスタマイズされた私の嗜好に合った特典情報(Yourweeklyads)」などが挙がっている。

「アプリの中で使いにくいと思うポイント・機能」は、「トップ画面がごちゃごちゃしてて見づらい」、「CVSに比べて予約取りが難しい」、「処方せんピックアップ(CVShasabetterservices)」、CVSとの比較によるものが目立つ。

「もっと欲しい機能・改善点等要望」は、「リアルタイムの在庫情報(デリやサンドイッチ購入を夜遅くにするので、在庫がないと注文が落ちる)」。「食料品、特に牛乳や卵の在庫情報」、「処方せんピックアップ機能の使いやすさ」。デリや日配のリアルタイムの在庫情報がほしいという要望は、裏を返せばそれ以外の在庫情報はリアルタイム化が進んでいるということである。

[ウォルマート]8つの戦略骨子に沿った会員プログラム

Walmartアプリ特徴

ウォルマートのスマホアプリを含む会員向けプログラムの骨子は次のとおりである。

①エブリデー・ローコスト(EDLC):経費を徹底管理し、その節約分を顧客に還元する。

②エブリデー・ロープライス(EDLP):ウォルマートの顧客がウォルマートに対して信頼を築き、他の企業のように販促活動だけで価格が頻繁に変わることはないという考えを持つように、日々非常に安い価格で製品を販売

③Savings Catcher & Ad Match:競合のプロモーション価格と同じかそれ以下になるようにデザインされたマーケティング戦略

④ロールバック:EDLPが基本の同社の唯一の価格販促。選択した商品の価格を下げ、コスト削減を顧客に還元

⑤Walmart Pickup:顧客がオンラインで注文し、最寄りの店舗から無料で受け取ることができる。このサービスはWalmartDistributionFacility(中間倉庫)を経由して行われる

⑥Pickup Today:オンラインで注文し、その後4時間以内に最寄りWalmart店舗から無料で受け取ることができる

⑦Online Grocery:オンラインで注文し、自宅まで配送する

⑧返金保証:野菜や果物の鮮度や品質が完璧であることを確認できる。もし、そうでない場合は、100%の返金保証を提供

以上のような戦略に基づいて会員向けモバイルアプリ・サービスを提供。パンデミック後は、飛躍的に会員数や事業を伸ばしている。アプリを活用した買物手段の多様化は非接触ニーズの高まりを受け、ウォルマート成長の核になっている。

アプリダウンロードで来店回数減、購入単価増

[図表11]調査対象者属性

図表11はウォルマートの調査対象者である。今回調査した3社の中で世帯所得はもっとも高い。ウォルマート創業者のサム・ウォルトンは「年収2万ドルの世帯に年収4万ドルの生活を提供する」ことを創業期のモットーとしており、ウォルマートのコアな利用者は近年まで比較的低所得者層だった。多額の投資を行い進めているDX戦略で時短意識の高い、効率的で合理的な買物を好む高額所得世帯の固定客が増えている。

[図表12]月間利用回数
[図表13]1回当りの購入金額

月当たりの利用回数は平均で4.6回、ほぼ週1の来店となる(図表12)1回当たりの購入金額は62.5ドル(約6,800円)。食品の多い総合業態なのでCVS、ウォルグリーンと比較すると2倍から3倍高い(図表13)。

[図表14]アプリダウンロード前後の来店回数
[図表15]アプリダウンロード前後の購入金額

ダウンロード前後の来店回数は平均で7.35回から4.75回に減少(図表14)。金額は月平均で292.8ドルから500ドルと約1.7倍に跳ね上がっている(図表15)。アプリ利用で購買意欲が高まり、非入店のオンラインショッピングの比率が高まっている。ウォルマートが出店ではなく「アプリの店舗化」により売上を伸ばしていることがこの調査からも分かる。

デジタル、リアル多彩なサービスで固定客の心をつかむ

「当該小売店舗を日常的に使う理由は?アプリの影響があればどの部分・機能の影響か」に関する回答。「品揃え、オンライン購入、配達機能等、どれをとっても他の小売店より秀逸。

特に商品の返品等、ほぼアプリで対応できるので楽」、「Groceryshopping(配達)、返品の容易さ、すべてのショッピングがワンストップで可能」、「配達機能等、店舗に行かずに享受できるサービス機能」、「豊富な商品の品揃え」「Onestopshopでさまざまなモノが購入できるオンライン注文での食料品配達」、「配達機能の充実度が高い、Scan&Go(スマホでスキャンして精算する店内買物)、WalmartPay」、「他の小売と比べ、店舗だけでなくオンラインでも扱っていり商品がダントツに多い。Scan&Goはとても楽」

「日常的に使う機能は?クーポン以外の機能は具体的に」に対する回答。「Scan&Go」、「Checkaprice(商品画像スキャンで価格がわかるアプリ)」「スピード配達」「Lists(高度な買物リスト機能)」、「MoneyCenter(銀行口座を持たない人向けの銀行サービス)」。ウォルマートのデジタル、リアル多彩なサービスが支持されていることがわかる。

[サイバーエージェント キーマンコメント]今回の調査を振り返って

今回の調査の結果を振り返って、小売業アプリのプロである、サイバーエージェントのAI事業本部DXデザイン室室長兼全社クリエイティブ統括室所属 鬼石 広海氏と、Al事業本部DX本部統括 経営戦略部長 藤田 和司氏に感想をうかがった。

鬼石 3社のアプリを調査した結果として、まずいちばんの特徴は「月当たりの利用金額」の向上が挙げられると思っています。アプリによるお客様のロイヤルティ向上がわかりやすく明らかになったと感じています。

同時に、「来店頻度」への影響が小売によって異なっていたというのも面白いポイントだと感じています。来店促進したいのか、アプリ完結型を目指すのか、まさに、「アプリによってどのような顧客体験を届けたいか」という点がしっかり考えられているからこそではないでしょうか?

藤田 ちょっと視点を変えてみると、「すでにロイヤルティの高かったお客様」がアプリによって「更にロイヤルティが高まった」という見方もできるのかなと思っています。特にウォルグリーンはわかりやすくその結果が見えています。

アプリをダウンロードする前から、月10~15回、週2回以上来店しているお客様であっても、更に来店頻度を上げ、利用金額を向上させることができています。ウォルグリーンが特に「お客様情報」に合わせた情報提供をアプリ内でしっかり特化しているからこその結果だと思っています。

鬼石 確かに、既存のロイヤルティ顧客に対しては、「日々のお買物がより便利・お得になる」ためにアプリを提供し、そうでないお客様は「定期的なキャンペーンやお買い得情報」により、来店習慣を作ってもらう。

ただクーポンを配るだけではロイヤルティ向上に効果がない、ということはすでに明らかになってきていますが、「お客様に最適化」された体験提供こそが重要になってきていると思います。

AIやデータサイエンスの活用で、この流れはもっと加速していくんじゃないでしょうか。

 

(企画設計:株式会社サイバーエージェント)(調査協力:RxRInnovationInitiative株式会社)

 

〈取材協力〉

サイバーエージェント
AI事業本部DXデザイン室室長
兼全社クリエイティブ統括室所属
鬼石 広海氏
サイバーエージェント
Al事業本部DX本部統括 経営戦略部長
藤田 和司氏

資生堂150周年プロモーションは“最好の自分”を叶える革新的商品を次々発売

資生堂は1872年東京・銀座に民間洋風調剤薬局として誕生。今年で150周年を迎える。西洋薬学に基づいた香水、和装・洋装に合う髪型、洋食店(資生堂パーラー)、女性化粧品販売員など時代に先駆けて資生堂が送りだした事業、文化は多い。150周年を飾る企業メッセージに「美しさとは、人のしあわせを願うこと。」を据え、これを記念してさまざまな情報発信や新商品を発売していく。(月刊マーチャンダイジング2022年4月号より抜粋)

資生堂150周年スペシャルサイト
https://corp.shiseido.com/150th/jp/

定型だった生活が一変。自分らしい美しさを追求

インターネット、SNSの発展もあり、好みや志向は多様化している。また、コロナ禍はこれまでの働き方や買物など多くの生活様式を変え多様化に拍車を掛けた。その結果、生活者はこれまでの「普通」を脱して、自分がどう思うかを重視するようになった。

こうした状況や生活者の心理を受けて資生堂では自分が思う「似合う」、自分が思う「カワイイ」、自分が思う「きれい」を引き出すお手伝いをすることが大切であり、それを冒頭紹介した「私は、いちばん好きな私をめざす。」という言葉で表現。「最好の自分」という造語も使って150周年プロモーションの基本的なメッセージとした。これに沿って新商品を発売していく。

人生の1ページを彩った資生堂との「再会」を促進

資生堂150周年記念企業テレビCMには「君のひとみは10000ボルト」のカバーバージョンが使われている。オリジナル曲は1978年のキャンペーンソングである。資生堂の歴代キャンペーンソングや人気商品の名前を聞いてその時代を思い起こす人は多いだろう。

資生堂が行った調査によれば、同社製品の使用経験者は75%以上、年代別好感度では10代から60代までの全世代で7割を超え、知名度に至っては99.7%に及ぶ。こうした資生堂の企業イメージや多くの人の使用経験も活かし、新規ユーザーの獲得、再度利用者を開拓し、コロナ禍で縮小傾向にある化粧品市場を元気にしたいという強い思いが150周年プロモーションには込められている。

3つの軸で新商品発売愛用者育成に大きな期待

150周年プロモーションに関連して発売される新商品は、「記念商品」、「感謝品」、「新価値商品」の3種類。各商品に特色ある機能とメッセージが込められている。以下、主要な商品を紹介しよう。

資生堂150周年を記念する自由に使えるオイル状美容液

[記念商品]万物資生 LIFE DEW
1/21発売 数量限定 120mL※ 参考価格 4,500円(税別)
※完売している店舗もあります

資生堂の社名は中国の古典にある一節「至哉坤元万物資生」(大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる。)に由来している。万物資生 LIFE DEWは、この一節を商品名に使い自然の恵みと資生堂の先端技術を結集。150周年を記念する商品と位置づけられている。

6種の自然由来のオイルを使い、顔、からだ、髪のいずれにも使うことができ、使用量や順番などの使い方を問わない、まさに自分らしく自由に使えるアイテムである。爽やかな香りでパッケージは青を基調とし、女性はもちろん男性にも勧められる一品である。

既存愛用者へ感謝の気持ちを込めた特製メイクパレット

[感謝品]マキアージュ ドラマティックパレット
3/21発売 数量限定 2種 参考価格 4,000円(税別)

感謝品の目玉としてマキアージュから発売される限定商品である。アイシャドウ、口紅、チーク・フェイスカラーがセットされており、上段左上と下段には別売りのアイカラーやパウダリーがセットできる。惹きつける顔が、ひとつで叶うパレット。上質な華やかメイク「スイッチモードカラー」ときれいめカジュアルメイク「リラックスモードカラー」の2種で展開。

中身は入れ替え可能、好きなアイテムを買い足して継続的に楽しむことができる。

「太陽の光を変換する」革新的技術で新しい市場をつくる

[新価値商品]アネッサ デイセラム
2/21発売 30mL ノープリントプライス

アネッサは資生堂の代表的な日焼け止めブランド。今回の新商品は、紫外線をカットするとともに、太陽の光を美容効果のある光に変換する世界初の成分アプローチ(※)「サンデュアルケア技術」を採用。日焼け止め効果に加え、ハリ、うるおいが続く。

同社では、常識を覆す新価値を「はじめよう、太陽エステ。UVカット+美肌光」と表現し、美肌を目指す毎日のサンケアの提案とともに「新市場」創造を狙う。

※肌を守るUV防御剤および、UVを美容効果のある光に変換するスピルリナプラテンシスエキスと蛍光酸化亜鉛、その光を増幅させるPEG/PPG-14/7ジメチルエーテルを配合した処方。(2021年4月Mintel社データベース及び独自調査による当社調べ)

フルカバーとスキンケア効果を兼備毛穴レス肌を演出

[新価値商品]マキアージュ ドラマティックエッセンスリキッド
2/21発売 25mL 5色 参考価格3,200円(税別)

毛穴の目立たない極上つるん肌を叶えるフルカバー効果と、スキンケア効果を兼備した美容液ファンデーション。「フルカバー×スキンケア乳化技術」、「ラスティング美肌効果」、「浸透型うるおい美容液」が三位一体となり、マキアージュ史上最高の美肌が実現する。マスク着用でもくずれにくく、つや、透明感のある肌が続く(※)。資生堂の高い技術で満足度を上げ新規客、リピーターの獲得に大きな期待の持てる商品。

※13時間化粧もち(毛穴の目立ちのなさ・つや・透明感・カバー力・化粧くずれのなさ)データ取得済み(当社調べ。効果には個人差があります)

エンドユーザー、店舗スタッフ両方使えるスペシャルコンテンツ

日本国内の150周年プロモーションに関する情報発信ツールとして「BeautifulmeJOURNEY」というスペシャルコンテンツをWEBサイト、SNS両方で展開している。

このコンテンツは「最好の自分」に出会う旅をイメージ。商品に関する詳細情報はもちろん、関連するテクノロジーの情報や、スキンケア、メイクなど豊富な美容のヒント、CM撮影の裏側などオモシロ情報も発信予定。楽しみながらブランド、商品に親しみを持ってもらえる。

サイト、SNS内では商品発売に合わせ、美容コンテンツエリアが順次オープン。第一弾として、今回資生堂が新市場の創造を狙う日中美容にフォーカスしたエリア「STREET」が登場する。

エンドユーザーはもちろん、店舗スタッフも商品や150周年プロモーションの戦略理解に活用できる。

「現在、化粧品全体の需要が伸び悩み、小売業の担当者さまもご苦労されていることと思います。私たちは化粧品でお客さまに提供できる価値を信じて150年歩んできました。その思いを込め、価値を感じてお客さまにご支持いただけるような商品を年間を通じて出していきますので、是非一緒に化粧品業界を盛り上げていきたいです」(資生堂ジャパン150周年プロジェクトグループグループマネージャー岡田美樹氏)

150周年プロモーションは年間通して行われる。資生堂が化粧品業界活性化のために打ち出す大型企画、商品を店頭で活用し、化粧品部門の業績アップを狙おう!

スペシャルサイト BeautifulmeJOURNEY
https://www.shiseido.co.jp/cms/beautiful_me_ journey/

アース製薬、入浴剤の新商品は、子供向けバスボールと旅情を誘う入浴剤

入浴剤市場は、2021年も前年比約7%増とコロナ禍2年目であるが、引き続き拡大継続中の注目カテゴリーである。入浴剤の使用率・購入単価共に増加しており、入浴剤使用が定着していることが、上期(春・夏)の入浴剤市場の拡大にもつながっている。今夏、アース製薬は、伸長中の剤型・コンセプトに新商品を投入し、入浴剤市場全体の底上げを図る。(月刊マーチャンダイジング2022年4月号より抜粋)

夏場の入浴剤市場も前年比約5%増

新型コロナウイルスが流行してから約2年が経過し、ニューノーマル(新しい生活様式)の定着が進んでいる。おうち時間の増加を受けて拡大中のカテゴリーが「入浴剤」である。

[図表1]コロナ禍における入浴剤の消費者状況
消費者状況を考えると売場の拡大が必要
アース製薬の調査によると、コロナ禍において入浴剤の使用率・購入単価が増加していることを確認している(図表1)。

[図表2]「上期」市場状況コンセプト別
3〜8月の「上期(春・夏)」の市場状況は図表2に示した。コロナ禍2年目にあたる2021年においても、前年比105.2%と昨対越え。特におうち時間の充実のための「エンジョイ(子供向け)」コンセプトの入浴剤や、おうちで旅情気分が味わえる「温泉」コンセプトの入浴剤の構成比が拡大しており、市場拡大を牽引していることがわかる。

剤型別の市場では、1回使い切りタイプの「個包バラ」、箱入りなどの複数回・アソートタイプの「分包」の構成比が拡大中。

そこで同社は2022年の上期、急成長中の子供向け入浴剤市場に「温泡Kidsわくわくバスボール」、伸長する分包・温泉市場に「バスロマン旅する沖縄」を新発売する。

これまで入浴剤は、9~2月の下期(秋・冬)の売上構成比が高く重要視されがちであった。ところが、2017~2021年の年平均成長率は下期(秋・冬)7.6%増に対して、上期(春・夏)9.1%増と高く、春・夏の売上構成比が高まっている。つまり春・夏の売場拡大が今後の市場拡大にとって重要である。

子供も親も満足する玩具入りバスボール

温泡 Kids わくわくバスボール くまのプーさん(80g 1回分)

2021年が前年比20%増と急成長中の「子供向け」入浴剤市場に、「温包 Kids わくわくバスボール」を新発売。「しゃぼん玉で遊べる」こだわりの玩具が出現するバスボールである。アース製薬が入浴剤メーカーとして、初めて発売する玩具入りバスボールである。

マーケティング会社「インテージ」の2020年の調査によると、未就学・小学生の子供と同居している入浴剤使用者の「4人に1人」が、「おふろ時間を楽しくする」ことを期待しバスボールを使っていると回答している。

新商品の特長は、①キッズ&パパママに大人気の「くまのプーさん」とコラボしている点である。プーさんは生誕95周年になり、関連するイベントも多く、SNSやホームページなどから商品情報を発信することで、認知度アップを目指す。

②しゃぼん玉で遊べるこだわりの玩具を採用した点である。アース製薬の調査によると、84%のパパママが「しゃぼん玉」で親子のコミュニケーションがアップしたと回答。バスボールがとけると中から「くまのプーさんと仲間たち」が出現する(図表3)。

[図表3]業界初!しゃぼん玉で遊べるこだわりの玩具
③パパママにも満足して頂けるこだわりの香りと成分である点だ。これまでの子供向け入浴剤は、「香りが人工的」「成分が体に良いか不安」「色が濃すぎる」といった入浴剤としての使用感が良くないという不満点があった。

そこで、入浴剤メーカーの開発技術を活用して、こだわりのハニー&フルーツの香りが泡と共にはじけて浴室全体に広がる工夫や、お風呂上がりのお肌をぷるぷるにする、シアバター&ホホバオイル(保湿成分)を配合するなど、パパママにも満足して頂けるバスボールに仕上げている。

1箱で4種類の「沖縄の海の色」「香り」を堪能できる入浴剤

バスロマン旅する沖縄(分包タイプ、12包4種類×3包)
おうちのお風呂で旅行気分が味わえるように沖縄の絶景写真を最大限にデザイン

「旅情」を誘う入浴剤が外出自粛のコロナ禍で拡大中である。新商品の「バスロマン旅する沖縄」は、沖縄の心揺さぶられる4種類の海の色やこだわりの香りで旅行気分が味わえる入浴剤だ。

[図表4]心揺さぶられる4種類の香りのイメージ
1箱で4種類の「沖縄の海の色」が楽しめるだけでなく、各地のロケーションに合った「香り」も堪能でき日常から解放される。

各離島の観光協会などの協力のもと、旅情感を堪能できる現地の写真を最大限にデザイン。個装フィルムの左下の二次元コードからは、各観光協会などのHPへアクセスでき、自宅のお風呂に浸かりながら沖縄の4つの離島を旅行した気分になれる。

使用感は、清浄作用もある炭酸水素ナトリウム配合で、湯上がり後のお肌がさっぱり爽快になる。大自然の恵みミネラルである塩化ナトリウムも配合している。

SNS、店頭販促物の強化で認知獲得と購買促進を両立

子供向け入浴剤は、ドラッグストア(DgS)での金額規模が、2017年~2021年比較で約300%と急成長している。すべての業態で子供向け入浴剤の取扱い店舗数が増えているものの、DgSはまだ少ない。

そこで「温泡 Kids わくわくバスボールくまのプーさん」の販促では、プーさん周年記念のイベントや、SNSなどで露出を最大化、イベント(5月こどもの日)などに合わせ公式Twitterで告知をするなど、お客の「認知獲得」を図る。

[写真1]投げ込み什器(子供目線に設計)
[写真2]商品を取るとキャラクターが後ろから出てくるHDP(ハンガーディスプレイ)
また、「キャラクターの可愛さと使用感の良さ」を訴求する店頭販促物(写真1、2)を活用して、すべての展開に対応し、「購買促進」を図る。

[写真3]「バスロマン旅する沖縄」の販促物
「バスロマン旅する沖縄」は、各観光協会の協力のもとSNSやイベント等での情報発信と並行し、写真3の販促物などを活用することで「旅情」を誘う入浴剤の需要を掘り起こしたい。

販促の準備を万全にし、上期(春・夏)の入浴剤の「シーズンファーストバイ」(その季節の第1回目の売上)を確実に掴みたい。

重要ポイントのまとめ

  • 入浴剤市場は、下期(秋・冬)だけでなく上期(春・夏)も伸長傾向
  • 拡大中の「子供向け」「旅情コンセプト」の市場に新商品を発売
  • 販促の準備を万全にし、上期のシーズンファーストバイを獲得しよう

意外と知らないフェミニンケアの「基礎知識」

女性に支持されるフェミニンケア売場をつくるためには、女性の体の仕組みそのものを理解する必要がある。意外と知らない現代女性の体と暮らしの基礎を紹介する。(月刊マーチャンダイジング2022年4月号より抜粋)

調子がいいのは1ヵ月に1週間だけ!?

女性の体には、約28日の周期で排卵や月経が起き、基礎体温が上下するという特徴がある。その変動を引き起こすのが、2つの女性ホルモン(卵胞ホルモン「エストロゲン」と黄体ホルモン「プロゲステロン」)の分泌量の増減である。そしてその28日の周期は、大きく「月経期」「卵胞期」「黄体期」の3つに分類される。

[図表1]女性の1ヵ月の体のリズム

月経期は生理がスタートしてから3〜7日間続く。期間中の経血量は20〜140mℓと人によりまったく異なる。日中は定期的に生理用品を交換する必要があるし、経血が多い人は、下着や寝具を汚さぬように注意しなければならない。下腹部が痛い、身体がだるい、眠いなどの症状が現れる人も多い。1ヵ月の中で一番つらい時期である。

生理が終わるころから1週間程度を「卵胞期」という。基礎体温が低く維持され、気分がよく、肌の状態もよい時期だ。

しかしあっという間に調子がよい時期は終わってしまう。「卵胞期」は排卵により終了し、次の生理が始まるまで2週間ほど「黄体期」と呼ばれる時期に入る。この時期は体温が高温に維持され、むくみやいらいら、眠気、体重増加が見られる。

重要なのは、すべてにおいて個人差が大きいという点だろう。生理も軽く、体調や気持ちの変化が少ない人もいる一方、激しい生理前症状を訴え、動くこともままならないという人もいる。

こういった生理前の不快な症状によって社会活動や学業に支障が出てくると、PMS(Premenstrual Syndrome)と診断されることもある。

月経前の3〜10日の間に続く精神的、身体的な症状で、月経が始まるとともに症状がおさまったり、なくなったりするものを指す。このようなケースの場合は適切な治療やケアが必要となる。

昔の数倍になった一生の生理回数

女性のライフサイクルにもホルモンは影響を及ぼす。女性が初潮を迎えるのは10〜15歳。エストロゲンの分泌の増加によって月経が始まる。そこから閉経を迎えるまでの約40年間で、女性は450〜500回の生理を経験することになる。

[図表2]女性ホルモン(エストロゲン)量とライフサイクル

20〜30代は女性ホルモンがもっとも安定する成熟期で、妊娠・出産適齢期でもある。一方で働き盛りの時期でもあり、仕事と家事育児の間で振り回される人も多い。

40歳後半ごろから、女性ホルモンが急激に減少して更年期となる。月経の間隔が短くなるなど、生理の周期が乱れだし、卵子の元となる卵胞数も減少。最終的には排卵がなくなる。閉経を迎えるのは50歳前後の人が多い。閉経を過ぎ、老年期に入ると、それまで女性ホルモンによって良好に保たれていた身体の機能に影響が出てくるようになる。

なお、昭和初期より以前は、妊娠が可能な期間中、子供を産み育て続ける女性が多かった。妊娠・授乳中は月経がないため、生涯の月経回数は100回に満たなかったのではないかといわれている。

それに比べると現代の女性は数倍多い月経回数となっていて、それに伴い、子宮内膜症や乳がんのリスクも高まっているのである。

吸水量・機能で進化する生理ケア用品

では実際の女性の生活は、どのようなアイテムに支えられているのか。生理期間中の生活を中心に説明する。

月経の期間中は出血に対応するため、ナプキンなどの生理用品と防水加工されたサニタリーショーツを併用して過ごす女性が多い。生理用品の中で構成比が高いのはショーツに貼り付けて使うナプキンで、吸収力により「昼用」「長時間用」「夜用」などの違いや、ずれやヨレを防ぐために羽根が付いたもの、香り付きのものなどがあり、多様化するニーズに合わせた商品企画がされている。

そのほかの生理用品としてはタンポンが挙げられるが、日本における構成比率は欧米のそれと比べると低く、アイテム数も少ない状況。最近は、吸水力のあるショーツ(生理用吸水ショーツ)やシリコンでできたカップを膣内に挿入し、経血をためる「月経カップ」、身体に貼り付けて使う生理用品など、ナプキン、タンポン以外の選択肢も登場している。

なお、生理はいつくるかわからないものである。ジーユーとオムロンヘルスケア、エムティーアイが実施した「FEMALE LIFESTYLE FACTBOOK」の調査によれば、生理周期の記録をしている人は半数以上で、31.9%の人がアプリに、26.8%の人が手書きで記録している。

それでも正確に次の生理がいつくるかを当てることは難しく、腹部の違和感などで、なんとなくはじまる時期がわかる程度。普通は徐々に出血量は増えるが、時折突然多くの出血から始まることもあり、下着や衣服を汚してしまわないかと、生理日前後の女性は不安を感じていることが多い。

[図表3]フェミニンケア用品のCDT

図表3は編集部が作成したフェミニンケアのCDT(カテゴリーディシジョンツリー)である。ぜひ女性の生活の理解ならびに売場づくりに役立ててもらいたい。

 

※本記事作成にあたり、一部「オムロン式美人」を参照させていただきました。
https://www.healthcare.omron.co.jp/bijin/

日米DXトレンドは「お客さま中心」へと回帰する

2022年1月、NRF2022–RetailʼsBigShowがアメリカ・ニューヨーク市で開催された。このイベントは全米小売業協会(NRF)が主催する世界最大級の小売業の展示会で、リアル会場では2年ぶりの開催。ウォルマートCEOやターゲットCEOなど全米を代表する小売、ICT企業の重鎮が一堂に会した。今回はアメリカ在住のR×RInnovationInitiativeの近藤典弘氏が大会に参加して感じた日米の現状や課題を5つのポイントに分け解説。サイバーエージェント 藤田氏、CA無人店舗 平川氏と共に語ってもらった。(月刊マーチャンダイジング2022年4月号より抜粋)

パンデミックで加速したお客さま中心の技術

藤田 2年ぶりの会場開催となったNRF2022ですが、現場の雰囲気や熱気はどのようなものでしたか。

近藤 大手ベンダーのなかには出展を控えた企業もあったのですが、ウォルマート、ターゲット、クローガーといった一流大手企業のCEOクラスの方の参加もあり、会場は2020年より混んでいた印象です。

とくに、基調講演、特別有料セッションは2,000〜3,000ドルを支払うのですが、非常に盛況でした。

2021年はM&Aや技術に多額の投資が行われた年なので、それら先駆者たちの取り組みがどのように機能しているかを参加者たちは知りたかったのだと思います。

基調講演、各セッションに参加して強く印象を受けたのは、多くの講演者が「お客さまをすべての中心に据える」ということを反省も含めて述べていたことです。コロナ前からたくさんの先進的な技術を導入していましたが、それが果たしてお客さまに真摯に向き合った上での技術なのか、時代から取り残されたくないというモチベーションによる技術導入ではなかったか、こうした考えが今回の大きなポイントだったかと思います。

パンデミック下、小売業は今まで経験することのなかった様々な課題に直面し、どのような戦略を取るべきかの解が見いだせない状況が長く続きました。そこで起点になったのが「お客さまは何を求めているか」、店舗に来るのは何がモチベーションになっているのか、そこに真摯に向き合わざるを得なくなったのです。ウォルマートUSのCEOジョン・ファーナーはこんなことを言ってました。

NRF2022で講演を行ったジョン・ファーナーは、同社のEC、デジタル事業を推進した立役者の一人

「ある意味パンデミックが小売業の甘やかされた体質を変えてくれた。あのままの体質では新しい業態で乗り込んでくる新規競合企業に勝てなくなっていただろう。たとえば、ウーバーイーツはレストランやファストフードの宅配サービス事業者だが、彼らが物流倉庫に在庫を持って食品や生活必需品を宅配するようになったとき、中小の食品スーパーとの競争が必ず発生する。店に来てもらう意味は何か、そもそも店に来てもらったほうがよいのか、パンデミックで変わったお客さまの買物行動に私たちは真摯に向き合うようになった」といったことです。

大会スローガンの「ACCELE-RATE」には、パンデミックで小売業の変化に加速がついたという背景があります。

ファーナー氏の論法で考えれば、お客様に店舗にお越しいただくのではなく、商品がお客様に向かって動く宅配サービスが、まさに顧客を中心に据えたサービスの良い例だと思います。

各社がデリバリーを強化してこれが普及すると、次の段階として30分以内、15分以内というようにより速く届ける競争になってきました。また。配達する商品のカテゴリーも増えていきました。

宅配サービスは配達時間の短縮競争が限界まで来ていて次はどこで差別化するのか、岐路に立たされています。宅配と並ぶようなお客さま中心のサービスが模索されています。

藤田 宅配に関して言えば、日本における配達の文化は飲食店の出前や宅配便に見られるように、欧米より発達していたように思います。

日本での配達は時間指定とか再配達とか丁寧でキメ細かなサービスが特徴的です。一方で、BOPIS(BuyOnlinePickupInstore=ネット注文店舗受取)に取り組む日本の小売業も出てきていますが、それに関連して店内のピックアップの態勢が十分でない、アプリの使い勝手が悪い、そもそもアプリを開発していないなどの問題があります。取り組んでいない企業もまだ多いです。こういった点は「お客さまを中心に」考えた、利便性を上げるためのチャレンジでしょう。

アメリカで来店と配送の比率、現状はどうなっていますか。

近藤 地域によってまったく異なります。同じ州でも人口の少ない地域では来店してまとめ買いする習慣はまだ根強いですし、都市部に行けば配達やBOPISの比重は高いです。

企業によっても異なる様相を呈しています。ウォルマートは従来どおりのキャッシャー精算もありますし、自動精算機もあり、BOPISのためのピックアップの場所もある。買い方が非常に多彩でレジ周りの風景が他の企業と違います。

また、アメリカでは昨年末、百貨店の客数、売上が伸びました。配達とは違うお客さま心理が働いています。リアル店舗はショールーム化していくという考えがありますが逆の流れですね。この辺りにもお客さまを中心に据えたサービス開発のヒントがあります。

採用難の影響もあり従業員の待遇は改善方向へ

近藤 お客さまを中心に据えるためのひとつの課題が人手不足です。いまアメリカではいくつかの理由で雇用の確保が難しくなっています。ひとつは賃金の高騰です。従来時給13ドルで採用できていたのに、20ドル以上でないと応募がないとか、人件費問題は相当深刻です。

もうひとつは「燃え尽き症候群(BurnOut)」です。トランプ政権ではパンデミック対策のために行った外出禁止、企業の営業停止の救済手段として多額の予算を付けて現金給付が行われました。日本円にして月に15万〜20万円といった金額を受け取っていた労働層が勤労意欲を失ってしまったという現象です。

3番目は若い人を中心に企業の正義や社会貢献性を厳しくチェックする人が増えたことです。環境、人権、地域などに関して問題があると思うとその企業で働くどころか批判の的にされます。こうした観点で小売業からIT業界へ転職する人もいます。

従業員のマネジメントでは、いろいろな例が挙げられていましたが、記憶に残っているのはピザハットやケンタッキーフライドチキンを展開するヤム・ブランズの教育プログラムです。

同社は統計的な手法で、「ある属性」を持つ人たちは成果を出さなければいけないという思いが強過ぎて、下からの意見をあまり聞かないという傾向を発見しました。そういう人たちのために部下から意見や評価をもらう教育プログラムをつくって受けさせたところ成果を挙げたそうです。気づきを与える能力開発には有効だと思います。ちなみに「ある属性」というのは人種やジェンダーに関するもので、アメリカ的な難しさをはらんだ問題でもあります。

また、アメリカには交通費を支払わない企業が多いのですが、それを支給するように改めたとか、子どもがメンタル系の病気になったとき治療費の補助を出すとか福利厚生を改善した事例も多数ありました。

平川 日本でも従業員と向き合うこと、ES(従業員満足)は重要なのに、あまり多くが語られることのなかったテーマだと思います。これがアメリカで大きく取り上げられているのは新しい発見です。

日本ではコロナ禍で保育園や学校が閉鎖されると親が働きに行けないなどの問題が起こっています。リモートワークが定着したのに社会制度やインフラが追いついていないという問題です。勤務実態と現実の乖離といってもいいでしょう。ここはテクノロジーも使って埋めていくべきです。

たとえば、非常に興味深く読んだニュースですが、JR東日本がある駅のホームに今年4月に診療所を開設すると発表しました。内科は対面で、皮膚科、耳鼻科、婦人科はオンラインブースで提携する医師の診療を受けられるそうです。これは現状、医療機関の開院時間と勤務時間が重なっているので多くの日中働いている人が平日診察を受けられないという患者側の問題だけでなく、従業員である医師側にとっても課題解決につながる取り組みだと思っています。

育児や子育て中の医師は、働ける時間や場所が限られるため働きにくいという医師側の課題がありました。こうした状況をオンライン診療という技術も使って、患者側・医師側双方の視点にとってより便利な形に解消していく。法的にもオンライン診療は使いやすい形に向かっていますので、勤労者が諦めていた不便なことが技術や法改正によって解消されていくよい事例だと思いました。

こういった分野はまだまだたくさんあるでしょう。インフラ整備や法改正以外にも、企業の側でも従業員の労働環境を改善する余地はあると思います。

近藤 平川さんの挙げた例に関連していうと、ニューヨークの大きなターミナル駅に特設のワクチン接種会場ができたのですが、そのうちいくつかは常設の診療所として残してオンライン診療を導入する、そういう動きがあります。

また、アメリカの大手銀行バンクオブアメリカなどは、予約を取った上で相談ブースでオンラインによる資産管理や投資の相談ができる無人型の店舗をつくっています。労働環境の改善にもリモートでできることはありそうです。

平川 私もこれまで広告運用支援を行う子会社の経営を行っていましたが、「従業員が創造性のある仕事に取り組むことができる」というのも、従業員の働き方を今後考える上でポイントになるのではないかと思っています。標準化すべき業務に関してはソリューションによって、無人化・省人化し、従業員はより自分の創造性を発揮できる接客などの業務に従事しやすくすると言ったような、「従業員との向き合い方」も一つなのかもしれません。

クローガーが移動販売に進出。自動運転による移動販売も登場

近藤 アメリカの大手食品スーパークローガーは小規模なトラックに商品を載せて地域に出て行くサービスを始めています。公園などに止めてそこで販売しながらお客さんと会話してそれを品揃えに生かすという仕組みです。

また、西海岸のスタートアップ企業が運営する「ロボマート」という移動販売はミニバンに500個程の商品を積み込み自動運転で移動しながら販売するという仕組みです。利用にはあらかじめ専用アプリをダウンロードする必要があり、クレジットカードなどの登録が必要です。

自動運転で商品を運ぶロボマート

アプリ上で近くにいるロボマートを探して指定の場所まで呼ぶというシステムです。地域限定で実験的に運用されていて、完全な自動運転まではまだ至っていません。私が実際に見たロボマートは人間が運転していました。富裕層が住む住宅街をターゲットエリアにしています。

[写真A]韓国企業新世界の無人店舗
写真Aは韓国の新世界(シンセガエ)による無人店舗「SPHAROS(スファロス)」です。AmazonGoのようにカメラと重量センサーを組み合わせて購入した商品を特定して自動精算することで、お客さんはそのまま出て行くシステムです。唯一違うのは店舗を出ると大きなスクリーンがあり、そこに購入した商品のリストが出るところです。

こういう無人店舗や移動型店舗、エコ重視の店舗など「お客さまを中心に据える」ことの方法論として、多数の新しいスタイルの店舗が展示されていました。

平川 確かに、日本国内でも「お客さま中心」に据えた店作りは今後更に増加してくると考えられます。「とにかく過疎化が進んで出店が難しいエリアに、無人店舗を出せないか?」といった相談を受けることが非常に多いです。

移動スーパーの領域では「とくし丸」さんが、各地の小売業と連携しながら移動店舗での生鮮食品の販売を始めていますが、過疎化により出店が難しいエリア等では、「商品数や接客などの面が多少不足していても、とにかくそのとき最低限必要なものをすぐに買える環境をつくる」ことがより重要になる、と考えています。

ECに人系要素をプラス。ライブコマースには大きな可能性

これは、弊社の事業パートナーであるコアサイトリサーチ社のデボラ・ウェインズウィッグが参加したセッションで取り上げたテーマです。彼女は日本や中国の動きも見ながら、動画配信=「ライブストリーミング」や動画配信を起点にした物販=「ライブコマース」の可能性の高さを指摘しています。これがアメリカでも主流になってくると予想しています。

いままでリアル小売業ではECに大きくシフトできなかった。なぜなら、リアル小売業が得意とする接客や商品説明がECではできなかったからです。それを可能にするのがライブストリーミングでありライブコマースなのです。

いまメタバース(Metaverse)という世界があります。これは仮想空間にデジタル的な自分の分身が入り込むことで、もうひとつの世界での生活が生まれることを意味します。旧Facebook社はこの可能性にかけて社名をMetaに変更したほどです。ある調査会社では2026年までに全世界の25%の人が1日1時間以上メタバースで過ごすだろうと予想しています。ライブコマースはメタバースとの相性もよいと考えられています。

アメリカで100年以上続く化粧品の訪問販売エイボン社は全米の田舎町まで至る所を訪問して泥臭い営業を展開することで有名ですが、こうした人系の営業もライブコマースならできるとウェインズウィッグは語っています。

実利的なメリットとして、普通のECと比較して人がオンラインで説明販売するライブコマースは返品率が50%減ったというデータもあります。デジタルに人系の要素を入れる、これも大きなテーマとして取り上げられていました。

ライブコマースによる返品削減効果(イメージ図)

新しい血と伝統的なDNAを融合させた経営を進める

ウォルマート外観

近藤 日本の皆さんが注目されているウォルマートの最近の動きですが、一番の話題はM&A、テック企業を含む買収です。ジョン・ファーナーが基調講演で話していたのは、新しい血を積極的に入れる。同時にウォルマートが長年培ってきたDNAを体現する人材も育成する。この2つのバランスを取っていくということです。

この2軸をいかにコントロールしていくか非常に難しいが、そこは経営者冥利に尽きるといったことも発言していました。ウォルマートの具体的な動きは今回の大会では発表されませんでした。

ネット注文した商品を専用の受け渡し場所でピックアップするカーブサイドピックアップ
ウォルマートのセルフレジスキャンアンドゴー

藤田 ファーナーの視点はそのとおりですね。コストカット、標準化といったチェーンストアが重視するDNAと、投資や自由な発想というDXに必要な要素を人レベル、組織レベルでいかに融合させるかは至難の技で、それができた企業が次のステージにいくのでしょう。

直近のウォルマートにおける大きな動きでいうと、元Jet.comCEOでウォルマートのEコマース責任者だったマーク・ロア氏が退任し、ウォルマートCEOのジョン・ファーナー氏がリアルにおける店舗とEコマース両方を見ることになっています。マーク氏はウォルマートDXの最高責任者でもあったので結構大きな影響があるように見えますが、近藤さんはこのあたりどのように捉えておられますか?

近藤 ファーナー氏は、同社の決算発表会で店舗から店舗へのフルフィルメントが増えており、店舗自体がフルフィルメントセンターの役割も果たしていると述べています。これは、今までのデジタルと店舗の融合というDXの流れから、店舗自体が新しい事業モデルの“主体者”としてDX化を図ってきている大きな潮流だと考えます。マーク・ロア氏が顧客エクスペリエンスをEコマースという業務の中で高めたのと同じように、今後は、事業トップであるファーナー氏が、Eコマースや店舗の垣根を超え、全ての顧客エクスペリエンスに関連する業務のDXについて旗振りをするのは、とても自然な流れのように思います。

藤田 確かに、トップ自らがDXを先導していく動きは今後もさらに加速していくのかもしれないですね。今回近藤さんからお話を聞き、発露の仕方、ソリューションは違うのですが、アメリカと日本は改めて同じような課題に直面していると感じました。本日はありがとうございました。

 

〈取材協力〉

Falkon Team社
代表
近藤 典弘氏
株式会社CA無人店舗
取締役
平川 義修氏
サイバーエージェント
Al事業本部DX本部統括 経営戦略部長
藤田 和司氏

植物の力で低刺激処方をさらに追及。雪肌精から「敏感肌用」誕生

雪肌精は「雪のようにみずみずしく透明感あふれる美しい肌のお客様を増やしたい」という思いを込め1985年に誕生。以来、日本を代表するスキンケアブランドに成長し、その人気は遠く海外にまで及んでいる。2020年には若年層を主力ターゲットに新シリーズ「クリアウェルネス」を発売。2022年3月、そのシリーズから時代の要請を受け「敏感肌用」が誕生する。(月刊マーチャンダイジング2022年3月号より抜粋)

[商品写真左から] ❶ピュア コンクSS 125mL(参考価格:2,200円) ❷ピュア コンクSS 200mL(参考価格:3,400円) ❸ピュア コンクSS 170mL詰め替え用(参考価格:2,700円)❹リファイニング ミルクSS 90mL(参考価格:2,400円) ❺リファイニング ミルクSS 140mL(参考価格:3,600円) ❻リファイニング ミルクSS 120mL詰め替え用(参考価格:2,900円)❼ピュアコンクSSマスク16mL×1枚(参考価格:380円) ❽1Dayトライル2回分(参考価格:190円)

マスク着用で自分の肌に向き合う人が増えた

自分の肌が刺激やストレスに弱く敏感であると感じる人が増えている。実際、敏感肌用のスキンケア市場は2020年対2017年比で17.2%増と大きく拡大している(図表1)。コロナ禍でマスクを着用することで摩擦や蒸れといった問題が起こり、敏感肌を自覚する人は一層増えている。

[図表1]敏感肌用市場

買物行動から見れば、コロナ禍の影響もありショートタイムショッピングやEC(ネットショッピング)のニーズが高まり、商品特徴を短時間でわかりやすく伝える重要性も増している。

こうした背景から、雪肌精ではクリアウェルネスシリーズの低刺激処方であるフリータイプを改良「敏感肌用」として新発売。明確な肌悩みを訴求し、ニーズに合った商品で若年層獲得をさらに強化、より一層の店舗貢献を目指す。

着目したのはうるおいの「運搬能力」

一般のスキンケアは「うるおいをつくること」にアプローチ。新商品ではこれに加えて「うるおいを運ぶ」機能に着目し、うるおいのもとを必要なところにきちんと届けるアプローチで、乾燥などの敏感症状に悩む肌をケア。雪肌精がこだわる植物のやさしさで敏感肌のうるおいバリアをサポートする。既存品と同様、アルコールや香料、合成着色剤は一切無添加。国産ゲットウヨウエキス、国産シャクヤク花エキス、国産ノニ果汁を配合した天然由来の独自成分「イトワ」もそのまま入っている。

低刺激処方をさらに追求し、敏感肌の人でも使用できる商品へと進化(※1)。コーセーが行った調査によれば83%の人がピュアコンクSSをまた使用したいと回答(※2)。使用者の満足感も証明されている。

さらに、環境への取り組みとして、廃棄して焼却される際CO2の発生を抑制する効果(※3)がある「グリーンナノ素材」(※4)をパッケージと店頭サンプルに使用(マスクと1Dayトライル)。これは化粧品業界初の取り組みである。
※1 アトピー疾患の既往歴があるお客様向けに開発された商品ではありません
※2 敏感自覚症状のある方を対象としたアンケート(KOSE調べ)回答者42名
※3 ラボスケールによる実験
※4 樹脂の添加物のこと

商品特長

ネット、SNSから店頭へ誘導する動線強化

スキンケアを購入するとき、重視される2大ポイントは「保湿効果」と「肌への優しさ」である。雪肌精のクリアウェルネスシリーズ敏感肌用は、36年の自然科学研究により植物の効果を最大限生かすことで保湿効果はもちろん、高いレベルの肌への優しさを実現。これをアピールすることで売場での注目が高まる。コーセーでは植物の優しさを前面に出したビジュアルを用意(画像1)。売場やネットを含む販促物で活用する。

[画像1]植物の優しさを前面に出したビジュアル素材

また、若年層は、購入前にネットで情報収集する傾向にあるため、SNS周りの強化はもちろん。ランキングメディア等ECブランドが常連化している媒体で情報発信して店頭へ誘導する導線を強化する。敏感肌用は試すことが重要なのでリアル店舗の優位性も発揮しやすい。テスター、サンプルが用意されているので活用しよう。また、雪肌精には男性ユーザーもいるので若年男性への紹介で可能性も広がる。雪肌精という高シェアブランドの新商品で2022年春夏の化粧品部門活性化を狙おう。

[画像2]植物の優しさを前面に出したボードを使用した売場提案

重要ポイントのまとめ

  • 新成分「モイスチュアナビゲーション成分」配合
  • 高まる敏感肌需要+雪肌精のブランド力で新規客開拓

【女性2,631人調査】フェムテック・フェムケアに43.7%が関心あり!

月刊MD4月号のフェミニンケア特集では、「生理用品の購入」に関する会員アンケートを実施し、購入動向や、レシート調査による購入商品を分析しました。今回「このカテゴリどこで買う?」では、女性が生理前や生理中に感じる心身の不調や女性特有の悩みを理解し、「フェムテック」「フェムケア」領域に寄せる関心など、女性の率直な意見をまとめました。

アンケートの対象は、20代~60代の女性2631人(平均年齢:44歳)で2022年1月23日~25日にインターネット調査を実施しました。

7割以上の女性が生理前から生理中に不調を感じる

[図表1]生理前や整理中に心身の不調を感じることはありますか

最初に、「生理前および生理中に感じる心身の不調」を聞くと、女性2111人のうち、「生理前に感じる」(77.2%)で、「生理中に感じる」(77.0%)の割合とほとんど変わらず、生理前〜生理中の期間において、何らかの不調を7割以上の女性が感じていることがわかりました。

[図表2]年代別:生理前に感じる心身の不調(複数回答)

次に、生理前と生理中の心身の不調を聞くと、「生理前の不調」は、「イライラ・情緒不安定」(61.3%)が最も多く「腹痛(生理痛)」(50.8%)、「乳房の張り・痛み」(39.7%)「頭痛」(38.7%)、「腰痛」(36.4%)、「肌荒れ」(33.8%)を上回りました。そして「生理中の不調」は、「腹痛(生理痛)」(75.8%)が7割以上で、「腰痛」(43.2%)は生理前と比較すると<+6.8pt>増加し、「イライラ/情緒不安定」(42.1%)、「頭痛」(35.9%)、「乳房の張り・痛み」(19.2%)、「肌荒れ」(24.1%)の不調を感じる人の割合は減少することがわかりました。

[図表3]フェムケア・フェムテック領域に興味関心はありますか?

若い年代ほど関心度が高いフェムテック

続いて、近年「フェムテック」や「フェムケア」といった言葉を耳にするようになり2021年の「新語・流行語大賞」にも「フェムテック」がノミネートされるなど、新しい市場として社会的にも注目度が高まっています。

「フェムテック」はFemale(女性)とTechnology(技術)を掛け合わせた造語で、女性が抱える様々な悩みをテクノロジーによって解決に導く商品やサービス、「フェムケア」は、Feminine(女性の)とCare(ケア)を掛け合わせた造語で、女性の体や健康をケアする商品やサービスを指し、経済産業省の調査(※)によると、2025年時点の「フェムテック」による経済効果は約2兆円/年と推計されています。
※経済産業省「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査」

アンケートでは、女性全員に対して言葉を説明した上で、「フェムケアやフェムテック領域」に関して、4割が「興味関心がある」(43.7%)と回答し、「30代 N=835人」では(46.2%)となり<+2.5pt>高く若い年代ほど関心度が高いことがわかりました(図表3)。

[図表4]フェムケア・フェムテック領域で「興味関心」があることをお選びください。

そして、「フェムケア・フェムテック領域に興味関心があると回答した人」を対象に、年代別でその内容をみると、「〜30代 N=386人」では、「PMS(月経前症候群)の解消法」(68.4%)が最多回答で、「生理中の悩みの解消」(53.1%)、「生理周期の管理アプリ」(36.3%)がそれに次ぎ、主に生理に関する悩みの解消が上位となり、特にPMSに関するコメントが多く「PMSが気軽に相談できる場があればよい(20代)」「PMSについては相談したことはないが、解消法があるなら知りたい(30代)」など、PMSがつらいときなど、産婦人科でカウンセリングや治療などが受けられることがあまり知られていない印象を受けました。

そして、「40代 N=422人」、「50代 N=303人」になると、いずれも「更年期障害の解消グッズ」が最も多く、40代(57.8%)、50代(69.9%)と割合は大きくなり、「更年期の症状は個人差があるし、理解されにくいと思う。心構えなどわかれば助かる(40代)」「更年期の時に飲むと良いサプリや、受診した方が良い症状など色々な情報がわかるとありがたい(50代)」といった声がありました。

他にも50代では、「尿漏れ」(39.9%)など、年齢とともに相談しにくいデリケートな悩みを抱えるケースもあり「女性特有の病のオンライン診療」(27.4%)が、他年代よりも回答を集めました。

今回の調査結果から、生理や女性特有の悩みを多くの女性が抱え、生理前や生理中の不調への対処法としては、多くの女性が「何もしない」「鎮痛剤の服用や、身体を温める、ゆっくり休む」などといった内容が多く、「主人に伝えて、家事を手伝ってもらう(30代)」「家族にマッサージしてもらう(30代)」など、若い年代の女性は、身近な家族に理解や協力を求める人もいました。

また、PMSに関しては、自身の関心だけではなく、「娘がPMSに悩んでいるので関心がある(50代)」「娘が月経痛に悩まされているので、生理前からとても辛そうで何か情報が欲しい(50代女性)」といった声もありました。

今まであまり語られることがなかった生理や女性特有の悩みの解消において、政府関連では、20年10月にフェムテック振興議員連盟(会長:野田聖子議員、事務局長:宮路拓馬議員)が発足して普及に向けた規制見直しを進め、昨年3月にファーストリテイリング傘下のジーユー(GU)が、「フェムテック」市場への参入を発表するなど、ポジティブな影響を与える大きな動きが広がっています。

肌トラブル新時代。「売り方」を変えて肌トラブルの新しい解決策を提案しよう!

長期化するコロナ禍。生活環境の大きな変化は、心に対してだけではなく、肌にとっても大きなストレスとなっている。まさに「肌トラブル新時代」といえるこの状況下、ドラッグストアはどのような情報発信を行うべきなのか。くりかえしがちになった「肌トラブル」をなんとかしたいと考えるお客様に向けた売場づくりのヒントを紹介する。(月刊マーチャンダイジング2022年3月号より抜粋)

マスク常用で7割が肌あれをしやすくなった

図表1 マスクと肌あれに関するアンケート結果

コロナ禍において、長引くマスク生活や、ストレスの増加、運動不足などにより、肌あれに悩む人が増加している。資生堂が2021年6月に実施したアンケートによれば、マスクを常用するようになってから7割強が「肌あれをしやすくなった」と回答。また「肌あれが悪化しやすくなった」と回答した人も6割を超えた(図表1)。ニューノーマルは心だけでなく、肌にとっても大きな負荷となっていることがわかる。

治療薬を使うべき症状にスキンケアで対処する生活者

大きな負荷を受けつつ、どのように対処すべきかについては迷いを持つ生活者が多い。

図表2 肌あれの症状別の対処有無と対応方法についての調査結果

図表2の「肌あれの症状によって、どのような対処方法をとるか」という調査結果によれば、「化粧水がしみる」「肌がヒリヒリする」「赤くなる」という程度の肌あれ症状では、スキンケアアイテムを低刺激のものにかえるにとどめる人が多いという。皮膚科を受診するのは、「軽いかぶれ」以上の症状を感じた場合という人が大多数で、「医薬品」で対処しようとする人は少数派なのだ。

しかし、図表2で「化粧水がしみる」よりも下に列挙した症状は、実は肌内部で炎症が起きていて、化粧品だけでは改善効果が期待できないもの。医薬品での対応が望ましい症状に対して、スキンケアアイテムで済ませてしまっている人が多数を占めているのである。

図表2の「化粧水がしみる」「ヒリヒリする」などの症状は、医薬品を使いはじめるべきサイン、いわば「おくすりサイン」といえる。「おくすりサイン」が出ているお客様に対しては、医薬品での治療など、正しい対処法を店頭で啓発していく必要がある。

「肌トラブル」に化粧品と医薬品の双方を扱う強み

前項のように、肌トラブルを解決しようと考えた際、生活者はスキンケアアイテムを入口に考え、症状が強い場合は医薬品の使用や通院を検討する。

そんな「病院に行くまでもないが、肌の不調をなんとかしたい」と考えるお客様にとって、ドラッグストアは医薬品、化粧品両方のアイテムを提案できる最適な場だ。また、薬剤師や管理栄養士のような医療と健康の専門家と、美容部員のような美容の専門家がいるのも心強い。

コロナ禍で生まれた新しい悩み「肌トラブル」に対し、ドラッグストアの品揃えの強みを活かした提案のチャンスを見出すことができるはずだ。

肌トラブルという身近な問題を自分でコントロールする

いわば「肌トラブル新時代」において、おすすめのブランドが資生堂薬品のIHADA(イハダ)だ。同ブランドは「肌トラブルをセルフコントロールできる」をコンセプトに、2011年のブランド開始当初から、長年「肌トラブル」に真摯に向き合い続けてきた。

図表3 イハダのコンセプト

イハダには薬用スキンケアで整える「薬用ケアシリーズ」、お薬で治す「治療シリーズ」、トラブルのもとから守る「防御シリーズ」の3つのラインがある(図表3)。「薬用ケアシリーズ」はスキンケアアイテムを中心に、肌のバリア機能をサポートし、乾燥などによる肌あれを予防する商品を展開。「治療シリーズ」では医薬品によって肌トラブルを集中的に治療し、「防御シリーズ」では花粉、紫外線などさまざまなトラブルの原因物質から守るアイテムをラインナップする。化粧品と医薬品のバックグラウンドを持つ資生堂薬品だからこそ提案できる商品群であり、ドラッグストアの売場と非常に親和性が高いブランドなのである。

以下、「整える」「治す」「守る」それぞれの肌トラブル対処法について、注目すべきポイントを解説する。

高精製ワセリンと抗肌あれ有効成分でトラブルを予防

肌は、そのバリア機能が低下すると、外部からの刺激によって、乾燥・肌あれ・赤みが起こりやすい状態となる。この状態のことを「トラブルリスク肌」と呼ぶ。そしてトラブルリスク肌は、肌トラブルをくりかえしやすい状態でもある。トラブルリスク肌をケアし、トラブルが起こらないように整えるのがイハダの「薬用ケアシリーズ」だ。

イハダの薬用ケアシリーズは、特別な技術により限りなく不純物を取り除いた「高精製ワセリン」を配合。この成分が肌表面にうるおい保護膜を形成することによって外的刺激から肌を保護し、乾燥を防ぐ。また、「抗肌あれ有効成分」により肌あれ・ニキビなどの肌トラブルも予防する。

イハダの薬用バームは、2021年にコスメ口コミサイトで殿堂入りを果たし、多くの口コミが寄せられるなどユーザーからも高い評価を得ている商品だ。

トラブルリスク肌こそ重要になる美白ケア

この春、そんなイハダの薬用ケアシリーズに美白ラインが登場する。トラブルリスク肌は紫外線の影響を受けやすく、シミ・そばかすのリスクが高いため、美白ケアが必要になる。

そこでイハダ薬用ケアシリーズの特長である「肌表面の保護+抗肌あれ」のWケアに加え、新ラインには美肌有効成分「m-トラネキサム酸」を配合。メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを防ぐ。

図表4 イハダ薬用ケアシリーズラインナップ

2022年SSにはローション、エマルジョンなどを投入して美白アイテムをライン化。肌にかかるストレスがより高まるこの時代に、スキンケアによる盤石の肌あれ対策を提案する(図表4)。

さまざまな肌トラブルに対応するイハダの「オリジン」

図表5 イハダ治療シリーズラインナップ

イハダの肌トラブルケアの歴史は2011年にさかのぼる。「化粧品では治せないお肌のトラブルを薬で治す」というコンセプトでスタートした本ブランドにとって「治療シリーズ」はオリジンといっても過言ではない。それから10年以上が経過し、顔湿疹やニキビ、目の周りのかゆみなどさまざまな症状や部位に対応できるラインナップを拡充してきた。またこの治療シリーズでも、しみる、ひりつきという軽度なものから、かゆみ、かぶれ・ただれなど、さまざまな肌トラブルの度合いに応じた商品を展開している(図表5)。

新商品でさらに広範囲のトラブルに対応

肌トラブル新時代の昨今において、肌あれを繰り返し、悪化させる人は増加する一方で、重度皮膚炎に対応できる高機能な商品が期待されていた。重度皮膚炎に対応する治療薬といえば「ステロイド剤」があるが、正しく使えば非常に効果が高い一方、副作用の不安などを持つ人も多い。

今回イハダは、ステロイドの高い効果を維持しつつ、安心して利用できる「イハダキュアロイド軟膏」を上市する。配合成分の「アンテドラッグステロイド」は患部で優れた効果を発揮したあとは、体内で吸収され、速やかに分解される。ラインナップを強化することで、イハダの治療シリーズは、これまで以上に広範囲のトラブルに対応することが可能になった。

多様化する肌トラブル原因物質に対抗

図表6 イハダ防御シリーズラインナップ

イハダの防御シリーズは、花粉・微粒子・紫外線など、肌に悪影響を与える物質から「守る」ことをコンセプトとして商品を展開してきた(図表6)。

なかでもスプレーすると花粉やウイルスなどの付着を防ぐ、花粉ブロックスプレーの「アレルスクリーン」は花粉等防御剤市場で売上ナンバーワンを記録しており※、多くのお客様に支持されている。

一方で、肌トラブル新時代の現代、長時間のマスク着用による刺激、ブルーライト、PM2.5など、肌トラブルの原因物質はさらに多様化が進んでいる。この多様化に対処するため、イハダは今春、原因物質から肌をマルチに守る「薬用フェイスプロテクトパウダー」を発表。マルチブロック機能で、紫外線、花粉、ちり、ブルーライトなどから肌を守り、スキンケア効果のある有効成分も配合。ラインナップをさらに強化した。
※インテージSRI+花粉防御剤市場2018年4月〜2021年9月累計販売金額

散らばった商品を集積し新しい売場づくりに挑戦しよう

肌トラブルはこのように「守る」「整える」「治す」の3つのアプローチで、セルフコントロールを実現することができる。しかし店頭においては、たとえば「治す」ための商品は医薬品売場に、「整える」ための商品は化粧品売場に……というようにそれぞれの商品が違った売場に陳列されてしまっていて、商品の単品の認知は高くても、「肌トラブルはセルフコントロールできる」という提案が伝わりにくい状況だ。しかし化粧品と医薬品をともに扱えるドラッグストアの優位性を活かすためにも、売場の壁を乗り越えて、「肌トラブル新時代のセルフコントロール」をテーマとした商品を集積した新コーナーづくりをすることで、お客様に肌トラブル解決への近道を提案したい。

イハダは、ブランドスタートから長年肌トラブルと向き合ってきた。課題解決にワンストップでつながる本ブランドをぜひ新コーナーで展開してもらいたい。

売り方1.「肌トラブルトータルケア」としての一体陳列

パターン1

コロナ禍の生活は長期化することが見込まれる。市場の拡大動向から挑戦すべきと考えられるのは「肌トラブル新時代のトータルセルフケア売場」という新しい売場だ。

化粧品・医薬品・衛生用品など、現在別々の売場にわかれてしまっている商品を一体陳列することで、「肌トラブルのトータルケアができる売場」を訴求する。赤み・ヒリヒリするなどの「おくすりサイン」が出ているが、スキンケアで対応しようとするお客様に対し、治療薬による適切なセルフケアに誘導することもできるだろう。

売り方2.「肌トラブルケア」の本丸。敏感肌用ケア売場でのクロスMD展開

パターン2
パターン3

パターン2、3は「肌トラブルケア」本丸といえる敏感肌用化粧品売場での展開例である。

前掲の図表2にあるように、肌トラブルを感じたお客様は、医薬品売場ではなく、敏感肌用化粧品売場に行くことが多いと考えられる。

そこでパターン2の売場では、敏感肌用化粧品売場で、イハダの薬用ケアシリーズの商品に、防御シリーズの2品を追加で陳列した。「守る」から「整える」ための商品をラインナップすることで「肌トラブルはセルフコントロールができる」ということを発信していく。パターン3ではスキンケアの売場で、スキンケア商品と一緒に軽度な肌トラブルに対応する医薬品を空箱陳列した。「赤み」や「ヒリヒリする」というような、本来薬を使うべき肌トラブルの初期症状を持つ人に対して訴求する。

売り方3.「顔の肌トラブル治療薬」としてのブロック陳列

パターン4

パターン4は、医薬品売場での展開例である。現在肌の治療薬は、「かゆみ」「ニキビ」というように機能別、症状別の売場に分かれていることが多い。それを「顔のお肌のトラブル」というテーマで括りなおすことによって、顔の肌トラブルにトータルに向き合えるブランドがあるということを伝えていく。

売り方を変えることで売れ方は変化する。生活者の変化するニーズに寄り添う提案を店頭で実現していこう。

重要ポイントのまとめ

  • 長引くコロナ禍で多くのお客様の顔の肌トラブルが深刻化
  • 化粧品・医薬品を使いわけ、原因から肌を守ることで、肌トラブルをコントロールできるという新たな売場展開が必要
  • 肌トラブル新時代、売場の壁を越えた「肌トラブル対策売場」が求められている