ウェブ上でメイクをお試しできるAmazonの「バーチャルメイク」
先日この連載でも取り上げた、Amazonの試着して購入できる「Amazon Prime Wardrobe」は、ECの弱点だった「お試しできない」を解決する画期的なサービスでした。
そのAmazonが、ウェブ上でメイクのお試しができる新機能を導入。今回「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、店頭でテスターを試しているようにメイクのイメージが確認できる、Amazon「バーチャルメイク」です。
人工知能(AI)と拡張現実(AR)でメイクのイメージが見られる
「バーチャルメイク」は、人工知能(AI)と拡張現実(AR)を活用したメイクのバーチャルお試しサービス。Amazonのモバイルサイトとショッピングアプリで利用することができます。自撮り画像をアップロードし、気に入った商品の色をチョイス。すると、テスターを肌に乗せたように色や質感が画像に投影され、メイクのイメージを確認することができます。もちろん、欲しいと思った商品はカートに入れて、その場で購入が可能。メイクのイメージ画像は、SNSに投稿することもできます。
人工知能(AI)と拡張現実(AR)でコスメの色味が投影できる
1.Amazonのモバイルサイトまたはアプリを立ち上げ、コスメ売場にアクセスする
2.気になった商品を見つけたら、「メイクしてみる 試す」をクリック
3.自撮り写真をアップロードする(またはその場で撮影する)
4.カラーバリエーションをクリックすると、唇に色味が投影される
5.イメージが気に入ったらカートに入れて、あとはいつもの手順で購入へ進む
顔のパーツを瞬時に判断しイメージを反映
実際に使用してみて驚いたのは、自撮り画像のアップロードが完了すると同時に顔のパーツを瞬時に判断し、正確な位置にリップの色味が投影されたこと。サングラスをかけたり帽子をかぶって確かめてみましたが、いずれも唇の正確な位置をキープしました。これなら、お気に入りのファッション小物を身につけて、それにあう商品を試したいという需要にも応えられそうです。
まとめ
「バーチャルメイク」が導入された2019年6月5日現在は、リップのみ18ブランド890品目がラインナップされていました。今後は幅広くカテゴリーを増やしていくとのこと。リップは画像でもマットやグロスなどの質感が分かりやすいのですが、例えばファンデーションを扱いはじめたとき、その質感をどこまで精度高く表現できるかが楽しみです。
冒頭で触れたように、Amazonは試着して購入できる「Prime Wardrobe」を展開中。「Prime Wardrobe」で届いた服を試着しながら、「バーチャルメイク」で服にあうコスメを選ぶ。「手にとってお試しができない」という弱点をことごとく超えていこうとする技術に、「ECはここまできたか」と思う売り方調査隊でした。