カテゴリー

高まる「殺菌」意識に合わせたカテゴリー提案

洗口液はまだまだ売れる!若年層の開拓でさらなる活性化図ろう

厚生労働省から「新しい生活様式」が発表されたことにより、うがい手洗いをはじめとした衛生意識が高まっている。なかでも殺菌効果も期待できる洗口液カテゴリーの伸びしろは大きい。さらに注目すべきは、洗口液市場構成比最大の「歯周病予防セグメント」である。中高年層にとっては馴染み深い言葉だが、殺菌意識の高まりに合わせ、若年層への提案も行うよい機会である。

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洗口液・液体ハミガキ市場は432億円市場

洗口液・液体ハミガキ市場は継続して拡大しているマーケットである(図表1)。2019年見込みでは432億円にまで達する注目カテゴリーだ。

市場の内訳を用途別にみると、「歯周病予防」セグメントが最も大きな構成比を占める。この「歯周病予防」セグメントの製品群を更に訴求タイプ別でみると、大きく3つに分類できる。

1つ目が「殺菌訴求」で、8割以上を占める。2つ目が「歯ぐき訴求」で、14%と一定の構成を占め、市場はやや拡大傾向にある。3つ目は「歯槽膿漏予防」である(アース製薬推計)。中高年層の多い歯周病予防セグメントにおいて、若年層は重要な伸びしろであり、今後若年層の取り込みが実現できれば、益々の市場拡大が期待できるだろう。

歯周病は進行度によってケアの仕方が変わる

歯周病は、「健康な歯ぐき→歯肉炎→歯周炎(歯槽膿漏)」と進行する。歯ぐきが腫れ、ブラッシングで血が出る歯肉炎になったとしても、セルフケアで健康な歯ぐきに戻すことができる。

ここでは、歯ぐきのハレや出血を予防しながらケアをし、歯周炎まで進行させない事がポイントだ。つまり洗口液には、虫歯を防ぐだけではなく、「歯ぐき自体」をケア・強くする効果も求められている。

年齢を重ねるごとに増加する歯周病問題。殺菌訴求を行いながら、早い段階から歯ぐきをケアすることの重要性を上手く売場で提案できるかが、歯周病予防カテゴリー成功のカギを握っている。

新しい生活様式を意識した売場づくりを

厚生労働省から「新しい生活様式」が発表されたことにより、うがい手洗いをはじめとした衛生意識が高まっている。このような殺菌ニーズの高まりを活かした売場づくりを検討していくことも重要だろう。

大人から子供まで全年代に対応できる洗口液は、いま待たれているカテゴリーであると言える。また、マスク着用の機会が増えているため、マスク内の口臭問題からも洗口液のチャンスが生まれている。そこに着目し「気づき」を促す販促物も作製することで、チャンスを生かそう。

口臭予防に洗口液が使えることを啓発するPOP例
洗口液売場の例

重要ポイントのまとめ

  • 歯周病予防セグメントは伸びしろのあるカテゴリー
  • 歯周病予防ニーズを多角的にカバーすることが重要
  • 売場での歯周病予防の提案が、開拓されていない若年層に「気づき」を与える

協力:アース製薬