私は2代目としてドラッグストア業界に入り、業界の知識や歴史を含めて右も左も分からない時から、店づくりや会社づくり、教育などに悩みながら経営をしてきた今に至るまで月刊MDの存在は、知識武装・情報武装をさせてもらう事で時に道標となり、時に勇気をもらうような非常に大きいものだと感じています。
同じく道標としていたペガサスクラブのチェーンストア理論が根底にある事で考え方の基本に整合性が取れ、それをどのようにドラッグストアとして実践して行くかという理解につながっていきました。
また会社の中でも月刊MDは長らく推薦誌になっており、社員にも割引制度で定期購読を促しています。ドラッグストアとしての基礎知識や業界での動きなど一般の社員から経営幹部まで通じる情報が入っている事が大きいのと前述もしたチェーンストア理論との整合性もあるので安心して勧める事ができます。
他誌の流通誌ですと捉え方や言語が異なるので社内で伝えている事と差異が出る心配があります。そういう意味で社内の共通言語や話題を作って行く事に月刊MDの価値を感じています。
そして私が特に好きなのは巻頭の日野さんの「今月の視点」です。日野さんが取り上げる話題は原理原則に基づくものが多く、その時の時代の流れも反映されたテーマやサジェストがあります。
そこには常に産業としてどう育っていくか、社会に貢献していくか、その為にどう成長していくかという価値観が感じられます。そこに私自身、気づきがあったり叱咤激励を受けているような気持ちになり、勇気をもらったり、まだまだだと反省する機会にもなったと思います。
このように私のドラッグストア人生において常にそばにありました。月刊MDが存在していただき本当に良かったと思っています。
そして、25周年という事で本当におめでとうございます。商業界から独立されてまだまだ勃興期だったドラッグストアに目をつけて専門誌をつくり、ここまで業界に影響を与えるものを作り上げてきた経営者としての日野さんの手腕と努力を尊敬します。
いつぞや札幌で、次の展開としてデジタル化を進めていく事を議論させていただき、こんな私の話もフラットに聞いていただいた事を覚えています。少しはお役に立てたのか分かりませんが、今はnoteやメルマガ発信などが始まり発信方法も進化して行くのを見て嬉しく拝読しています。
近年ではドラッグストア業界だけではなく他業界からの視点も多くなっています。それだけ業界の垣根がますますなくなり、学ぶべきところが多岐に渡ってきたという事でこれからのフェーズは変わってきたと強く感じます。
今までの歴史でもドラッグストアは大きくフォーマットのあり方を変えてきましたが、これからテクノロジーやオンラインも入り、規制緩和も進んでいく中で今までは他フォーマットから奪ってきたいわば改革者の立場から変化しなければ攻められていく立場にもなっていくと思います。
先人の方達が今までの常識を壊していったように、自分たちも改革者になれるように頑張っていきます。そのためにまた新たなフェーズで月刊MDを勇気と反省のバイブルにさせていただきたいと思います。
これからもよろしくお願いします!