私と月刊MD

株式会社ツルハホールディングス 取締役会長 鶴羽 樹

当社の存続は「月刊MD」を全店長が愛読し、勉強してきたおかげです。

月刊マーチャンダイジングにゆかりのある経営者の皆様から、創刊25周年を記念してお祝いの言葉をいただきました。今回は、株式会社ツルハホールディングス 取締役会長 鶴羽 樹氏のコメントをご紹介します!

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がっしりした身体であるにもかかわらず、照れくさそうに北海道札幌市にある当社のボロボロの本社に来た男がいました。それは今から十数年前(17~20年程前だろうか?)のことでありました。

アポイントはあったと思いますが、この男は一体何しにきたのかと思いつつ名刺交換をしたところ、株式会社ニュー・フォーマット研究所・日野眞克と書かれていました。早速「今日のご用件はなんでしょうか?」と尋ねると、「ツルハの取材に来た」のだとおっしゃいました。

この頃のツルハは、店舗数約450店、売上高は約1,200億円くらいだと思います。この程度の規模の会社だから、取材しても大した記事にならないだろうと思うと同時に、初めて聞く株式会社ニュー・フォーマット研究所という会社、日野眞克という人物が何者かもわからないこともあり、少々警戒しながら取材を受けたので、お互いにぎこちない対応であったと思います。

取材の内容はほとんど覚えていませんが、薄っぺらい雑誌を私に見せて、簡単に説明をして「これを読んでください」と言って頂いたのが「月刊MD」だったのです。

これっきりでまず会うことはないだろうと思いましたが、頂いた月刊MDを読んでみると、小売業界(特にドラッグストア関連)の記事が多く掲載されていました。現場目線で感じたこと、それが読者にとってはすぐに現場で実行できるようわかりやすく解説してくれている、この本は大変参考になる、当社の社員の教育に充分使える、即座に全社員が月刊MDを購読すべきだと考えたわけです。

当時の店長及び商品部の社員等が自ら購読するようになり、発行日が待ち遠しいという声も聞かれました。

その後何度も取材を受けましたが、日野先生は日を追うごとに大きく成長してきました。よく居酒屋で酒をのみましたが(日野先生は酒がめちゃめちゃ強い)、現場主義を貫き、はっきりと物事を言って、当社を指導してくれました。またわかりやすく解説してくれました。

ドラッグストア業界も今まさに競争が激しくなり、経営環境がさらに厳しくなると予想されますが、この「月刊MD」はこのことを解決してくれる手段として、今後もおおいに活用できるものと私は考えております。

当社が今存続しているのは「月刊MD」を愛読し、店長会議等において教科書として全店長が持参し、勉強してきたおかげです。「月刊MD」はかけがえのない、当社の力の源となっています。

最後になりますが、この度は「月刊MD」25周年誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。日野先生はこれからもますますお忙しくなると思いますが、まだまだ小売業界のために頑張ってください。これからも色々とご指導の程よろしくお願い申し上げます。

日野先生に贈る言葉

贅沢と虚栄を特に好むなら、その末路は実に哀れである。
勤勉努力は人生を必ず幸福にするものと固く信じる。
…日野先生には関係ないかな?
鶴羽 樹