私と月刊MD

株式会社ツルハホールディングス 代表取締役社長 執行役員 鶴羽 順

売場、数値、用語、DX…変化に追従し期待に応じてくれる雑誌

月刊マーチャンダイジングにゆかりのある経営者の皆様から、創刊25周年を記念してお祝いの言葉をいただきました。今回は、株式会社ツルハホールディングス 代表取締役社長 執行役員 鶴羽 順氏のコメントをご紹介します!

  • Facebook
  • Twitter
  • Line
  • Hatena

月刊マーチャンダイジング25周年おめでとうございます。

25年間、業界誌として常にリードされてドラッグストア業界を支えて頂いたことに深く感謝いたします。

私は、ツルハの店長になった時から月刊マーチャンダイジングの購読をさせていただいています。おそらく24年ぐらい購読しています。当初より現在はだいぶ分厚くなりました。

自身が店長職の頃は月刊MDのタイトルにもある「売り方で売れ方が変わる」という内容が大変印象深く残っています。陳列の考え方や方法は月刊MDの記事や写真を参考にさせてもらったことを覚えています。当時は特にこのような「陳列」や「売場作り」の記事が中心で多かった印象です。

また当時、北海道の店舗の店長であった立場として、全国のドラッグストアの色々な企業の売場写真を雑誌の中でも見るだけでも刺激的でした。

当時は出張などが無い立場でしたから、道外の企業の情報は全て月刊MDのみでした。その後、SVや営業部長になり、雑誌の見方も変わってきました。「本社でどれだけ良い商談、施策を行っても、現場での実行はほとんど行われていない。」「現場で実行されなければ意味がない。」という現実を理解しました。

いわゆる「指示の徹底」「完全作業の難しさ」にどう対処していくかという課題に大きく興味を持ちました。そのためには「止める作業」を決め、「仕組み作り」を行うことなどの様々な方法を学びましたが、この点に関しては、常に課題が消えない永遠のテーマだと思っています。

今後も人手不足が続く中で、生産性、現場での作業実現度を向上させていくことが現場では大きな課題ですので、引き続き月刊MDの情報を活用して取り組みたいと思います。

色々な内容がある中で、日野先生がよくおっしゃっている「凡事徹底」が非常に重要であることも、自身の様々な経験の中で実感できたことも大きな収穫でした。

また、月刊MDを通して「用語」「数値」に関しても勉強させて貰いました。ツルハでは店長職が全員、月刊MDを購読していることもあって、社内での「共通用語」としての理解も深まりました。例えば「射的陳列」「ボイド(棚札消滅)」などは月刊MDならではの用語だと認識していますが当社では頻繁に使われています。

私が経営幹部になってからは、経営者のインタビューや業界全体の動向記事などで現状の把握、今後の見通しなどを理解するのに役立っています。

こうして振り返ると、私の場合は、自身のその時々の立場によって月刊MDに求める興味や見方は変わってきたものの、その時々で期待に応えてくれている雑誌だと思います。

新入社員から経営幹部の方まで、あらゆる立場の方がそれぞれの視点で読める雑誌だと思います。ここ数年は、食品や調剤事業、そしてDXに関する記事が非常に増えた印象です。

これらはドラッグストア各社が主力事業、もしくは今後の重要課題と捉えている分野だと認識しています。

今までも、月刊MDが25年の歴史の中で、ドラッグストアが様々なラインロビングの挑戦やニューフォーマットへの取り組みを記事にして紹介することによって、ドラッグストア業界の発展を支えてきた功績があると思います。

今後もドラッグストアが地域のお客様に必要とされる生活インフラとしての役割を果たせるよう、ニューフォーマット研究所及び月刊MDには、引き続き情報発信や問題提起などをお願いしまして、ドラッグストア業界の更なる発展の支えとなって頂ければ幸いです。

「雑誌」という媒体から「オンライン」へと変わっていく非常に難しい時期かとは思いますが、既に対応している早さも流石だと思います。

今後も30年、50年と続くことを願っております。25周年おめでとうございます。