私と月刊MD

株式会社新生堂薬局 代表取締役社長兼CEO兼COO兼CHO 水田 怜

アルバイトから社長まで、月刊MDとともに歩んできた25年間

月刊マーチャンダイジングにゆかりのある経営者の皆様から、創刊25周年を記念してお祝いの言葉をいただきました。今回は、株式会社新生堂薬局 代表取締役社長兼CEO兼COO兼CHO 水田 怜氏のコメントをご紹介します!

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月刊「マーチャンダイジング」創刊300号・25周年を迎えられたとの事、誠におめでとうございます。

私は今、株式会社新生堂薬局の社長として経営に携わっておりますが、私のこの業界での歩みも、月刊MDとともに歩んできたと言っても過言ではないと感じています。その思いをこめて、この寄稿文を書かせていただきました。

私が大学を卒業しドラッグストアに就職したのは、2001年のことで、それ以前にドラッグストアでアルバイトとして社会経験を積み始めたのは1998年、今から25年前のことでした。月刊MDの歴史と私のドラッグストアとの関わりの歴史は同じだと知り、嬉しく思います。そして、振り返ると、私が初めて手にした業界誌は月刊MDだったと記憶しています。

ドラッグストアの薬剤師として勤め始めた時、その店舗の休憩室の店長デスクには月刊MDが置かれてあり、店長から休憩時間に読むようにと言われました。自店以外の店舗様の陳列方法を見て、このような陳列ができるようになりたい、このようなPOPが書けるようになりたいと、他店舗様に憧れ、真似をしたところが月刊MDとの関わりのスタートだったと思います。

やがて店長になり、レイアウトやオペレーションについて学び、店舗運営部の仕事は完全作業であるということを胸に刻み、マネジャーやバイヤーの指示をいかに100%完遂させるかを試行錯誤しながら、がむしゃらに働いていたことを思い出します。

バイヤーになってからは、巻末の販促企画と提案のポイントを見ながら、シーズンの立ち上げや催事について考え、現場に対する企画書の作成の参考にさせてもらいました。

やがて、新生堂薬局に移籍し、マーケティングや経営企画に携わるようになり、自らが学ぶだけでなく、自社の仲間にも同じことを学んでもらい、全員で成長しなければならないと感じ、セミナーや海外視察などにも幾度も参加させていただきました。会社全体で、月刊MDからの学びを得ながら成長してまいりました。

会社経営に携わるようになってからも、狭小商圏フォーマット、調剤併設、食品強化、ローコストオペレーション、CRM、ID-POSデータ、DXなど、様々な戦略立案の参考にもさせていただき、当社がその時代にあった戦略・戦術を描き続けられたのも、月刊MDの記事があってこそだと感じています。

最近では、我々のヘルスケアステーション®としての健康台帳®の取り組みも取り上げていただき、ドラッグストアは今後どうあるべきかという問いに対し「(1)フード&ドラッグ+調剤で最も便利な店になる(2)地域のヘルスケアハブになる」とのお考えに強く共感いたしております。

これからの少子超高齢社会において、社会保障費の増大が日本の大きな課題となることは間違いありません。そのような環境の中、ドラッグストアが生活便利ストアである為に食品を強化することも重要な事ですし、かかりつけ薬局として調剤併設化することも重要な事です。

しかし、地域の生活者が医療機関にかかり、処方箋をもらう前に、ドラッグストアでプレホスピタルカウンセリング®を受けていただき、一般用医薬品・健康食品・サプリメントなどで解決できることを提案できること、もしくは医療機関に受診すべきだと受診勧奨することも、ドラッグストアの役目としてビジョンを掲げるだけでなく、業界全体の仕組みとしなければならない時代に突入したと考えています。そのような業界への問題提起も、今後ともに提案できればと思っております。

結びに、月刊マーチャンダイジングの益々の発展とドラッグストア業界の繁栄を祈願致しております。

25周年、誠におめでとうございます。

※「ヘルスケアステーション」は株式会社新生堂薬局の登録商標です。
※「健康台帳」は株式会社MMIと株式会社新生堂薬局の登録商標です。
※「プレホスピタルカウンセリング」は株式会社MMIと株式会社新生堂薬局の登録商標です。