新しい売り方調査隊!

「美味しい」を産地直送!農家や漁師の悩みを解決

第5回生産者と消費者がつながるCtoCプラットフォーム「ポケットマルシェ」

今回、「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、生産者と消費者がつながる「ポケットマルシェ(通称ポケマル)」。スマートフォンやPCから、旬の野菜や果物、魚や肉が購入できる、産地直送が叶う「食」のCtoCプラットフォームを試してみました。(ライター:宮原智子)

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オンラインで旬の食材をお取り寄せできる「ポケットマルシェ」

道の駅や港近くの市場でその日のうちにとれた野菜や魚を買ったことがある人や、ファーマーズマーケットなどで生産者さんと直接やり取りをしてお買い物をしたことがある人は、産地直送の楽しさや、そこで購入した食材の素晴らしさをよくご存じでしょう。

今回「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、こうした産地直送をオンラインで実現したCtoCプラットフォーム「ポケットマルシェ」です。

農家さんや漁師さんから直接買える、コミュニケーションできる

「ポケットマルシェ」は、農家さんや漁師さんと直接やり取りをしながら食材を購入できる、産地直送のCtoCサイトです。まるでマルシェを巡るように、全国の生産者さん、豊富なカテゴリの中から旬の採れたて食材を選ぶことができます。

スマートフォンアプリまたはWebサイトから利用することができるため、生産者さんは出品の手間が少なく、消費者は思い立ったときの片手間に、双方向にコミュニケーションをしながら取引できる手軽さが魅力です。

「ポケットマルシェ」を使ってみた

1.購入したい商品を選びます。商品のカテゴリは、野菜・果物や、肉・魚介類、卵・乳、加工食品まで実に豊富。目の前に無限にスーパーマーケットが広がっている感覚です。

検索はカテゴリや都道府県でできるほか、ハッシュタグでキーワード検索できるのも楽しい。

2.購入したい商品が見つかったら、「購入手続きへ」をクリック。

「購入手続き」ボタンから注文手続き画面へ。

3.「お届け先」「お支払い方法」「ご請求内容」「発送の詳細」等を設定し、確認します。生産者への申し送り事項があったらここで記入。

4.お支払い手続きが済むと、メールで生産者からのメッセージが届くので、あとは商品の到着を待つだけです。

別途、生産者さんから、野菜の生育状況をお知らせするメールも届きました。

※農家さんや漁師さんとは、マイページの「注文について問い合わせ」や「「ごちそうさま」を投稿する」からメッセージを送ることでコミュニケーションを取ることができます。プラットフォームを介してのやり取りなので、どちらにとっても安心。

サイト上で生産者さんとやり取りできて、リアルにマルシェでお買い物をしている気分に。

今回は、旬のお野菜セットを注文してみました。農薬・化学肥料不使用の「秋なす」「ピーマン」「きゅうり」「ミニトマト」「玉ねぎ」「じゃがいも」「かぼちゃ」「オクラ」の8種類の野菜が入って、1,690円(税込)。送料を入れると2,500円でした。

生産地、野菜の保存法、調理法などが記載された農園便りも同封されていました。

この内容をスーパーマーケットで購入すれば、商品代金だけで約2,000円。価格面での値頃感はもちろんですが、採れたての新鮮な野菜を直送してくれて、しかも生産者の「顔が見える」ので、まさにマルシェでお買い物をしている気分です(支払いから商品の受け取りまではタイムラグがありますが)。

一期一会の食材に出会える楽しみがある

内容が充実したマガジンから一期一会の食材に出会えることも。

消費者にとって、価格面でのメリットはもちろんですが、新鮮な野菜や魚介をどこにいても購入できるというのは魅力的。スーパーではなかなか取り扱いのない珍しい野菜が見つかることもCtoCならではです。サイト内では「Magazine」を発行し、新着商品や食材別のランキングを紹介しているので、ここから一期一会の食材に出会える楽しみもあります。

まとめ

農家さんや漁師さんが独自に通販をしようとすると、どうしてもネックになるのが送料です。商品代金は安くても、送料が高くて購入を躊躇する方がいるのも事実。ポケットマルシェではヤマト運輸と連携し、送料を最大7割引にすることでこの課題をクリアに。また、SNSや自前のサイトをつくっても思うように集客できないという生産者も、ポケットマルシェに出品することで間口が広がります。

このように、ポケットマルシェを利用するメリットは、消費者のみにとどまりません。「どこにいても買える」を実現する一方で、「どこにいても売ることができる」を叶えるツールは、これからの農業、水産業のあり方を変える可能性を秘めていると感じました。

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。