新しい売り方調査隊!

リアルタイムで在庫数を参照。完全非接触での購入も

オンラインとリアルが融合「カインズアプリ」の買い物体験

今回、「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、カインズアプリです。店内マップや店舗在庫、商品取り置きなど、店舗で便利に使える機能を搭載したカインズアプリ。実際に、スマホを片手に店舗で買い物体験してみました。(ライター:宮原智子)

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オンラインとリアルを融合、便利な買い物体験を提供する「カインズアプリ」

コロナ禍で新しい生活様式が求められるようになり、小売業でも急速にデジタル化が進みました。その中で、クーポンやチラシ、ポイントなどの機能を搭載したスマートフォンアプリを提供する企業が増えています。しかし、多くのアプリはクーポンやポイントなど買い物が「おトク」になる機能に終始しがちで、リアルな買い物体験に結びつくものは少ない印象です。

そんな中、カインズアプリはオンラインとリアルを融合し、「おトク」だけでなく「便利」な買い物体験を提供しています。

「店内マップ」

店舗面積が広くSKU数も多いカインズの店内でほしい商品を探すのは大変です。商品がどのカテゴリに属しているのかわからなかったり、そもそも店舗のどこに何があるか見当がつかなかったり。カインズアプリでは、探している商品がどこにあるのか、店内マップにピンポイントで表示することができます。

1.アプリの「検索」からほしい商品を検索し、「売り場を探す」をタップします。

※あらかじめマイストアを登録しておきます。

2.店内マップの表示と店内のカテゴリ表示に従って、売り場を探します。

店内マップに表示されている通路番号を頼りに商品の売り場まで。

アプリで簡単に売り場を見つけられるので、お客は店舗スタッフに尋ねる必要がなくなります。店舗スタッフは、売り場案内が不要になり、接客や品出しなどに集中することができます。

リアルの在庫がわかる「在庫表示」

カインズアプリは、ほしい商品の在庫が店舗にいくつあるか、リアルタイムで1個単位から確認することができます。「ほしくて買いに行ったのに商品が売り切れていた」といった残念な顧客体験をなくします。

商品を検索すると、画面下に「マイストアの在庫数」が表示されます。

完全非接触で商品の受け渡しをおこなう「商品取り置き」

コロナ禍では、「密にならない」「非接触」で買い物できる工夫が広がりました。カインズではいち早く「商品取り置き」を導入し、新しい生活様式を提案してきました。

以前売り方調査隊で取り上げた「マスクの抽選販売」もその1つです。もう1つ、「商品取り置き」もコロナ禍で伸びた売り方です。

1.アプリの「検索」からほしい商品を検索し、「店舗在庫を取り置く」をタップする。

ほしい商品が表示されたら「店舗在庫を取り置く」をタップ。

2.支払い方法や取り置き日時、取り置き方法を指定して支払い手続きをします。取り置き方法は、「店内(ピックアップカウンターまたはロッカー)」「駐車場」「店外ロッカー(設置店のみ)」の3つから選ぶことができます。

ECで買い物をする感覚で簡単に取り置き指定ができます。今回は「店外ロッカー」での受け取りを選びました。

3.取り置きの準備ができるとアプリに通知されます。店舗に設置されたスマートロッカーで、通知されたQRコードを読み取って解錠します。

朝9時までに取り置き指定すると、当日の12時以降に受け取ることができます。

4.解錠したら、ロッカーに入れられた商品を受け取ります。ここまで、完全非接触です。

「店舗在庫が少なくなっているから取り置きしたい」「新型コロナの感染が再拡大しているから店内に長時間滞在したくない」といったニーズに対応します。

「使いやすい」からユーザーに「使われる」

カインズアプリを片手に実店舗で買い物をしてみて、広い店内で「ほしい商品」にたどり着くまでの時間は確実に短縮できました。アプリを使って店内で売り場を検索するのも、UIがシンプルで手間を感じません。

また、スマートロッカーを利用した店舗在庫の取り置きサービスも、他社では準備までに数日を要す中、カインズでは当日の3時間後から指定ができました。

アプリの使い勝手がお客の買い物動線とフィットしていて、「使いやすい」と感じさせるからこそ、「使われる」アプリなのだと感じた売り方調査隊でした。

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。