手持ちの服のコーディネートを自動で提案
「XZ(クローゼット)」は、自宅のクローゼットにある衣服をスマホアプリに登録することで、日々のコーディネートを自動で提案してくれるクローゼットアプリです。
主な機能は次のとおり。
・持っている服を登録すると約3秒で着回しコーディネートを自動で提案
・天候に合わせて1週間のコーディネートを自動で提案
・カレンダーで「いつ・誰と・どんなコーディネートで」会ったかを記録
「服をたくさん持っているのに、いつも同じような格好になってしまう」「いつも同じようなアイテムばかり買ってしまう」といった悩みを解決する「XZ」ですが、ほかにも、クローゼットの新陳代謝を促す仕掛けがありました。
競合との差は服の登録が簡単にできるところ
1.アプリをダウンロードして「XZ」を開きます。
2.自宅のクローゼットにある衣服を登録します。登録の方法は4つあります。
①ECの購入履歴から/Webから
②似ているアイテムから選ぶ
③写真を撮る
④カメラロールから選ぶ
クローゼットアプリには国内外にいくつか競合が存在しますが、いずれも衣服の登録作業が手間。「XZ」は衣服を登録する際、ECの購入履歴からデータをインポートできる機能を備えて差別化を図っています。
3.アプリ画面左下の「コーデ予報」を押すと、1週間の気候に合わせたコーディネートが自動提案されます。
欲しい服はECへ、タンスの肥やしはフリマへ
コーディネートを見て欲しいと思うアイテムが見つかったら、コーディネート画像の下にあるURLをクリック。ECサイトへ飛んで購入することができます。
また、「XZ」はフリマサイト「トレジャーファクトリー」と連携。アプリに表示される「宅配買取を申し込む」から簡単な操作で宅配買取を依頼することができます。
季節もの商品の販売促進につながる?
衣服には食品のように賞味期限がありません。「いつか着るだろう」とストックしてしまうことでタンスの肥やしが増えていきます。
XZでは手持ちの衣服をアプリに登録させることで、
・自分では考えつかなかったコーディネートを提案し、服を「着る」という選択肢を与える。
・日々のコーディネートから欲しい服を探し、「購入」に結びつける。
・着なくなった服はフリマサイトで買取依頼し、「リサイクル」する。
といった動きを生み、クローゼットの新陳代謝を促しています。
衣服は、衣替えなど季節の変わり目にならなければなかなか販促につなげにくいアイテムです。アプリで手持ちの衣服や着用頻度を可視化することによって、「寒いから1枚足す」ではなく「コーディネートに1枚足す」という、季節以外を要因とした購入理由ができます。このように、「購入理由」を増やして消費者の背中を押すというのは、興味深い方法です。
将来的にはもっと多くのアパレルECと連携して、ショッピングモールのように使えるようになると、より販促につながるのではないかと感じました。