新しい売り方調査隊!

ストレス無い使用感こそ目指すべきスタートライン

特別編LINEで注文&カスタマイズで行列止まらない「TOUCH-AND-GO COFFEE」

まだまだ首都圏の一部店舗でしか体験できないBOPISですが、実際に編集部が使ってみて、その使い勝手をリポートしました。今回は日本橋にお目見えし、大人気を博しているTOUCH-AND-GO COFFEEをご紹介します。(月刊マーチャンダイジング2019年10月号より転載)

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コーヒーのボディや甘さなどカスタマイズ自在

サントリーが東京・日本橋にオープンした「TOUCH-AND-GOCOFFEE」はボトルタイプのコーヒー専門店で、独特なモバイルオーダーの仕組みを提供している。

専用のアプリなどはなく、LINEで公式アカウントを友だち登録し、対話形式で注文を進める。注文できるのはブラック(250円、税抜き価格、以下同)とラテ(300円)の2種類。

それぞれホットとアイス、コーヒーのボディや味わい、甘さ、フレーバーなどをカスタマイズできる。簡単なスナックも同時に購入可能。受け取り時間は5分単位で指定することができ、購入の際に登録したクレジットカードから自動で決済される。

LINEの対話形式で注文内容を指定できる

受け取り時間の少し前になると、LINEで「コーヒーができました」と連絡が入る。その際にロッカー番号が通知される。店舗にはディスプレー付きのロッカーがあり、指定された番号の扉を開いて、商品を受け取るという仕組みだ。

商品の準備ができるとLINEで案内が届く

ラベルネームがサイネージに映し出される嬉しい演出

面白いのは注文時に登録した「ラベルネーム」が、それぞれのボトルのラベルに印刷される点だ。このラベルネームは店頭のサイネージにも表示される。

店舗を訪問した日は、店頭で商品を購入したたくさんのお客が、サイネージに映し出される「Welcome 〇〇さん」という文字をスマートフォンで写真に収めていた。

このラベルネームがディスプレーに表示されたり、ボトルに印刷されるというアイデアがSNSでアニメファンや、アイドルファンの間で広がり、「推し」の名前をラベルネームにするのが人気になっているのだ。自分だけのカスタマイズによってロイヤルティーは確実に上がる。表立った報道はされていないが、大変な人気でモバイルオーダーの成功事例といえる。

指定された番号のロッカーで商品を受け取る
店頭ディスプレーにオーダーした人のラベルネームが注文内容とともに掲示されている。“推し”のアイドル・アニメキャラクターの名前を入れる人も

注文のフローもまったくストレスを感じなかった。この「ストレスのない当たり前の使用感」こそ、モバイルオーダー導入を検討している小売業が今後目指すべきスタートラインだろう。

店舗情報

    • URL
    • https://touch-and-go-coffee.jp
    • 所在地
    • 東京都中央区日本橋1-13-1 日鉄日本橋ビル1階

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。