新しい売り方調査隊!

物語に共感しながらワクワク買物できる

第16回メディアプラットフォーム「note」で商品にプラスαのストーリーを。「note for shopping」

今回、「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、ハンドメイド作家やショップオーナーの活動を応援する「note for shopping」。この連載でも取り上げた「creema」のようなCtoCプラットフォームは、依然活況ですが、CtoCプラットフォームだけでは商品企画のプロセスや背景にあるストーリーなどを伝えきれず、もう一歩踏み込んだ売り方がしたい…と考える人も少なくないようです。今回取り上げる「note for shopping」は、メディアプラットフォーム「note」とECプラットフォームが連携した新しい売り方です。(ライター:宮原智子)

  • Facebook
  • Twitter
  • Line
  • Hatena

note上で「ストーリー」を展開

note」は、クリエイターとユーザーがつながるメディアプラットフォーム。「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」を掲げ、クリエイターは文章や漫画、写真、音声などを投稿、ユーザーがそのコンテンツを応援できるウェブサービスです。この1月には月間アクティブユーザー数が1,000万人を突破し、今一番勢いのあるプラットフォームの一つと言えます。

そのnoteが提供する「note for shopping」は、連携するパートナーサイトで販売している商品情報を、記事の中にカードとして埋め込めむことができる機能。ショップオーナーやクリエイター自身が商品のコンセプトやストーリーを紹介することで、ユーザーに豊かなショッピング体験を届け、ファン獲得を促します。

背景にある物語に共感しながら買物できる

1.noteを読んでいて気に入った商品があったら、ページ中の商品カードをクリック。

読み物風だったり解説風だったり、商品にプラスαの情報が添えられる。

noteには商品そのものをイメージさせる物語が書かれていたり、メイキングの様子が紹介されていたりと、クリエイターからの多彩な発信がされています。

購入したいときは、記事に埋め込まれている商品カードをクリック。

気に入ったクリエイターをフォローすることができ、新しいコンテンツが追加されれば通知が来ます。

2.パートナーサイトに飛びます。

パートナーサイトの商品ページ側には、noteの記事URLを貼ってnoteへの動線をつくる。

3.パートナーサイトで支払い手続きをし、買い物終了。

パートナーサイトの商品ページで通常通り購入手続きをする。

パートナーはCtoCプラットフォーム中心

Yahoo!ショッピングなどECプラットフォームと連携するが、CtoCが目立つ。

note for shoppingの参加パートナーは現在、SUZURI、minne、creema、Yahoo! シッピングなど11社。CtoCプラットフォームが目立ちます。クリエイターがダイレクトに商品を販売できるこうしたプラットフォームは、誰もが自分の商品を販売することはできますが、その分差別化が難しいという難点があります。note fot shoppingはストーリーテリングのツールとして、「他と違う」「オリジナリティのある」商品に見せることができます。

まとめ

多くのクリエイターが集まるnoteには、コンテンツを楽しみに訪れるユーザーもまた多くいます。そうした「クリエイティブな活動」に興味を寄せる人を商品ページへ誘導することができる、note for shoppingの集客・販促装置としての面も魅力的に写りました。

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。