新しい売り方調査隊!

日本最大級のハンドメイドサイト「Creema(クリーマ)」

第3回大量生産はもう古い?「自分だけ」がみつかるクラフトマーケット

今回「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、日本最大級のハンドメイドサイト「Creema(クリーマ)」。作品点数50万点以上、ユーザー月間100万人以上を誇るCtoCサイトです。クリエイターとユーザーの双方向コミュニケーションが生み出す新しいショッピングの楽しみ方を試してみました。(ライター:宮原智子)

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世界で1つだけのものが見つかるCtoCサイト「Creema」

近頃、さまざまな分野で「クラフト」がブームです。

ほかにない一点もの。
職人が手間ひまかけてつくったこだわりの逸品。
手にするだけでわくわくするのが「クラフト」のよさ。

これまでハンドメイドの作品を売買できる場は限られていましたが、最近ではこうした作品を扱うCtoCサイトが伸びてきています。

中でも日本最大級の規模を誇るのが、今回「新しい売り方」調査隊!で取り上げるハンドメイドサイト「Creema(クリーマ)」です。

作品を通じて「つながる」

「Creema」は、全国の作家によるハンドメイドのアクセサリー、雑貨、インテリア等をネット・アプリを通じて売買できるCtoCサイト。出品数は50万点以上、月間100万人を超えるユーザーが利用している日本最大級のハンドメイドマーケットプレイスです。

クリエイターにとっては、手軽にネットショップを開設できるだけでなく、作家同士のコラボレーションが生まれたりと活動の幅を拡げるチャンスが。ユーザーにとっては、作品を買うだけでなく、クリエイターと直接つながる楽しみがあります。

「Creema」を使ってみた

1.早速商品を検索しましょう。商品は「作品を探す」、「素材を探す」、「フードを探す」などカテゴリで検索できるほか、キュレーションやブログからおすすめの作品をチェックすることができます。

ウインドウショッピングを楽しむ感覚でサイトを閲覧。

2.気に入った商品があったら買い物かごへ。支払い方法はクレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、au・docomo・softbank決済等を利用することができます。

豊富な支払い方法が用意され、誰もが利用しやすい。

3.支払いが済むと、クリエイターからメッセージが届きます。こうして相互にメッセージをやり取りするひと手間があるからこそ、お互いに安心して取引することができます。

クリエイターとつながる感覚が楽しい。

4.商品が届いたら受取完了通知をして取引は終了です。

商品の発送や到着の通知を自分の言葉で伝えられるから、クリエイター・ユーザー相互の信頼感がアップする。

今回、ちょっとそこまでの外出用にミニショルダーバッグを購入しました。価格は2,980円と市販品との変わりはありませんが、「これくらいのサイズで、ポケット位置で、色合いはこれで…」という、自分の理想を満たすものに出会えた満足感は、ハンドメイドマーケットならでは、と感じました。

梱包やメッセージカードにクリエイターの気遣いが感じられる。

CtoCの「心配」を補う、安心・安全な仕組み

個人間の商取引には、「商品は届くのだろうか」「ちゃんと入金されるだろうか」という不安がついてまわります。「Creema」ではこうした心配ごとを取り除く仕組みを取り入れています。その1つがあんしん決済システム。

支払い金額は「Creema」が受け取り、取引が完了したらクリエイターに支払われるため、安心して買い物を楽しむことができます。

買うだけじゃない、「つながる」楽しさ

「Creema」の楽しさは、作品を売買するだけでなく、クリエイターとユーザーが相互につながることができる点にあります。

キュレーション機能は、ユーザー側から「お気に入り」の発信ができる。

例えば、キュレーション機能。キュレーションとは、「情報を収集しまとめること、収集した情報をつなぎ合わせて新しい価値を持たせること」をいいますが、Creema上ではユーザーが気に入った商品を集めて披露するショッピングギャラリーを作成することができます。

キュレーションすることで、クリエイターだけでなくユーザー同士のつながりが生まれる。

ユーザーが、色、季節、素材、応援するクリエイターなど自由にテーマを設定し、独自の感性で作品を紹介することで、別のユーザーと作品との偶然の出会いが生まれる可能性が広がります。

また、「Creema」ではサイトと連動したリアルイベントを開催。クリエイターの祭典「ハンドメイドインジャパンフェス」を主催し、クリエイターとユーザーが直接ふれあう機会を設けています。

まとめ

CtoCという取引形態は、「メルカリ」の登場によって消費者に身近なものとなりました。そのメルカリと比較すると、出品者は自分をブランドとして活動されているクリエイターなので、どちらかというとBtoC寄りのCtoCという印象。また、キュレーション機能など、クリエイターとユーザー、ユーザーとユーザーがつながる多方向からのコミュニケーションの場が設けられている点は魅力です。

これまで小売の現場では、CMやPOPで呼びかけるだけの一方通行のコミュニケーションが主で、ユーザー個々のニーズをキャッチして提案に結びつけるという動きは希薄に感じられました。近年、消費者の目は大量生産・大量消費から、希少性だったりストーリー性を感じられるものへと移りつつあります。自分にとって本当に価値があるものをユーザーが求める時代、「Creema」のような売り手・買い手の双方向コミュニケーションは有効なアプローチといえるのではないでしょうか。

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。