新しい売り方調査隊!

「AIカメラ診断」「星座占い」でファッション提案

リアル店舗でAIが「似合う服」を提案。新しい買物体験届けるインタラクティブミラー

今回、「新しい売り方」調査隊!で取り上げるのは、株式会社デイトナ・インターナショナルが展開するセレクトショップ「FREAK’S STORE」名古屋PARCO店に導入されたオリジナルインタラクティブミラー「+PLUS MIRROR」です。ミラーに搭載されたAIカメラが「似合う」を診断。OMO店舗での新しい買い物体験を試してみました。(ライター:宮原智子)

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AIカメラで「似合う」を提案。インタラクティブミラー「+PLUS MIRROR」

セレクトショップ「FREAK’S STORE」名古屋PARCO店が導入したのは、AIカメラによるアイテムレコメンドやフェイス・パーソナルカラー診断、 ファッションタイプ診断などさまざまな機能を搭載したインタラクティブミラー「+PLUS MIRROR」です。「本当の”似合う”が見つかる!」をコンセプトに、診断結果からおすすめのファッションアイテムを提案してくれます。

「AIカメラ診断」「星座占い」でファッション提案

インタラクティブミラー「+PLUS MIRROR」は、店頭中ほどに設置されています。大柄な人もおさまる大型なサイズで、一見ふつうの鏡のようです。この+PLUS MIRRORでは、次のようなことができます。

・AIカメラでお客のコーディネートアイテムを識別しておすすめを提案
・フェイス・パーソナルカラー診断
・12星座マインド診断
・ファッションタイプ診断
・商品タグをスキャンして店舗&ECの在庫確認

AIカメラによるコーディネート識別&提案

AIカメラで撮影した画像を解析して、トップスにはボトムスを、ボトムスにはトップスをといったようにアイテム別におすすめを提案してくれます。

+PLUS MIRRORに立って、AIカメラで全身を撮影します。その日のコーディネートをAIカメラが識別して、おすすめのファッションアイテムを提案します。

フェイス・パーソナルカラー診断

パーソナルカラー診断はマスクを外して撮影します。色味や顔立ちから、自分がどんなタイプの顔をしているのか、詳細な診断結果が得られます。

AIカメラで顔の色を撮影し、パーソナルカラー診断をします。アルゴリズムは、AI身体解析テクノロジーに強みをもつ株式会社Sapeetが提供。顔のつくりや色味から、似合う色や素材・シルエット、髪型、メイクなどを提案します。

12星座マインド診断

診断方法に星座占いが含まれているのがユニーク。ラッキーアイテム、ラッキーカラーという視点でアイテムをおすすめしています。

自分の星座を選んだあと、画面に表示される複数の色の中から直感で気に入った色を選びます。診断結果から、ラッキーアイテムやラッキーカラーが表示されます。

ファッションタイプ診断

異なる2つのコーディネートから、直感で「好き」と思ったほうをタップしていきます。その結果から、おすすめアイテムが提案されます。

+PLUS MIRRORの画面に表示されるコーディネートの中から「お気に入り」を直感で選んでいくことで、潜在的な好みを識別してコーディネートを提案します。

店舗&ECの在庫確認

商品のタグをスキャンすると、商品の詳細画面が表示されます。ここから在庫状況が確認できるほか、QRコードを読み込めばECサイトの商品ページにアクセスできます。

店頭の商品タグをスキャンすると、リアル店舗ならびにECサイトの在庫状況が表示されます。+PLUS MIRRORの画面上に表示されるQRコードからECサイトの商品ページにアクセスして、ECサイトから購入することができます。

診断結果は持ち帰りできる

診断結果は紙でも発行してもらえますが、QRコードにアクセスすれば、気に入った商品をECサイトで購入することができます。「やっぱり買えばよかった」という機会損失を防ぎます。

+PLUS MIRRORで診断された結果は、店頭で紙のカルテとして発行してもらえます。また、+PLUS MIRRORの診断結果画面に表示されたQRコードを読み込めば、スマートフォンからアクセスして振り返ることができます。

スマートフォンでは、診断結果に表示されているファッションアイテムをクリックすると、ECサイトの商品ページにアクセスできます。帰宅後も、ここからアイテムを選んで購入することが可能です。

店頭スタッフがいるからこそAIによるレコメンドが活きそう

スタッフと+PLUS MIRRORとでは、おすすめされる情報量に圧倒的な差があります。

従来型の店舗では、スタッフが店頭にある在庫の中から商品のコーディネートを提案します。一方の+PLUS MIRRORは、店頭だけでなくEC上のアイテムも含め、一度にたくさんのアイテムが提案ができます。

データにもとづいて、+PLUS MIRRORがお客の好みにあわせて絞り込みをするものの、その中から1点、2点を選ぶとしたらどれにするか、どんなコーディネートをするのが正解なのか、「購入前の最後の選択」に悩むお客は少なくないでしょう。

そこで、店舗スタッフの感性が活きてくるのではないか、と感じました。

アパレル企業で広がるOMO店舗

「FREAK’S STORE」では店頭DXが進んでおり、タブレット端末を使ったデジタルポップを展開。スタッフコーディネートのスナップやアイテムのカラーバリエーションを表示して、店舗という限られた空間に奥行きを加えています。

また、店内に複数台設置されたカメラの映像から、「人の動き」を集計・分析。データをもとにオペレーションの改善を行っています。

アパレル企業ではほかにも、オンワードやアダストリアが店舗とECを融合した取り組みを行っています。アパレルに限らず、今後オンライン・オフライン融合の動きはますます加速していくでしょう。各社のOMO戦略に注目していきたいと思います。

著者プロフィール

MD NEXT編集部

お江戸日本橋で日夜売り方・買い方を研究し続けています。コンビニマニア、ECマニア、100均マニアなどなどが集まる、日本で一番「お店」のことが好きで研究し続けている編集部です。