360°VR撮影技術を駆使した「ホグロフス」のVRストア
北欧初のアウトドアブランド「ホグロフス」。デザインや機能性の高さから、ファッションアイテムとしても人気です。
同ブランドでは、最新の360°VR撮影技術により、フラッグシップストア原宿店をウェブ上で再現。オンラインショップとリンクして、実際にショッピングが可能なヴァーチャル店舗をオープンしました。
ホグロフスのVRストアでは、人の目線から見た店内のウォークスルーだけでなく、フロア全体を俯瞰したり、計測機能を使って商品などの実寸を測ったりすることができます。
ヴァーチャル空間でウインドウショッピング!EC連動で買い物も可能
ホグロフスのVRストアへは、ホグロフス公式サイトからアクセスします。人の目線で店内を歩けるドールビューから始まります。
店内を移動したい場合には、カーソルの「◎」を店内の移動したい箇所の「◎」に重ねてクリックします。
気になる商品を見つけたら、商品に付いた「◎」にカーソルを重ねます。商品の説明と、オンラインショップへのリンクが表示されます。
オンラインショップへのリンク先で商品の購入を行うことができます。
VRストアでは、ドールビューのほか、フロア全体を俯瞰して見る「フロアプラン」表示が可能です。
また、スケール機能を使えばVR画像の中で商品の実寸を測ることもできます。スケール機能を使うには、VRストア画面左下のアイコンをクリックします。
シリコンバレーのベンチャー企業MatterportのVR技術を活用
ホグロフスが採用しているVR技術は、シリコンバレーのベンチャー企業「Matterport」によるもの。4K3Dカメラで撮影した画像をクラウドサーバにアップロードすると、AIが自動で3Dモデリングをし、ヴァーチャル空間を作成します。
商業施設だけでなく、美術館や博物館といった展示施設や建設現場などでも導入が進んでいます。VR技術は不動産とも親和性が高く、不動産情報サイト「SUUMO」(リクルート)がMatterportのVR技術を活用し、物件のヴァーチャル内覧を可能にした例もあります。
「モノ」だけでなく「コト」も含めてショッピング体験を提供できる
アパレルや雑貨店は商品という「モノ」だけでなく、空間や雰囲気といった「コト」も含めてショッピング体験を提供しています。VRストアはオンライン上でモノを買うとき、「ブランドの世界観をよりリアルに感じさせられる」という点で、これまでのECになかった「コト」の提供もできるのではないかと感じました。
また、ECで買い物をする多くの場合は「目当ての商品を自分で検索して購入する」という能動的な行動が必要で、リアルの世界で買い物をするときのように「ふと目に入ったものをつい購入する」といったことにはつながりにくいのではないでしょうか。
VRストアでは、例えば隣にかかっている服を「つい」購入してみたり、一緒にコーディネートされているアイテムを「ついでに」購入するなど、リアルなウインドウショッピングと似た消費行動が起こりそうです。
こうしたヴァーチャルストアを百貨店や大型ショッピングモールなどで展開すれば、PCの前にいながらウインドウショッピングを楽しむ「新しい買い物体験」を提供することができそうです。