デジタル技術と実店舗の便利さを融合

カインズの建築プロ向け会員制卸売店「C’z PRO杉並井草店」レポート

2022年3月、カインズが建築プロ向け会員制卸売店、C’z Proの3店舗目となる「C’z Pro杉並井草店」を開店した。リアル店舗とデジタル技術の融合で、多忙な建築プロをサポートする期待の新業態だ。(月刊マーチャンダイジング2022年9月号より抜粋)

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幹線道路沿いに出店、建築プロニーズに対応

階段の途中から1階を見下ろす。建設資材、内装材など大きめのものが店舗奥に、手前には衣類が展開されている

「C’z Pro杉並井草店」は、「C’z Pro」業態3店舗目となる、建築・建設のプロ用の卸売店だ。事前に登録した法人・個人の建築プロのみが利用可能で店内には工具や建築資材、建築プロ向け衣類など約25,000SKUが品揃えされている。

プロ向けとあって、価格訴求、商品説明などは少なめの店内

売場面積は約272坪(外売場を含む)で2層構造。駐車場台数は15台。1階には工具、セメントや内装材、作業着・長靴など、2階には電設資材、住設用品、配管関連、塗料、接着資材、内装、建築金物、プロの高度なニーズに応じた商品が陳列されている。

駐車場から直結している店内。大きな商品を自分の車まで直接積み込める。重量がある商品、大型の商品などがこの付近に陳列されている

C’z Pro業態は2020年8月に1店舗目となる東名横浜店をオープン。本店舗は東名高速道路のインターチェンジそばの出店だったが、その後の2店舗は品川、杉並と東京都心に出店をしている。

本業態はもともと都心のリフォームや建築現場で必要となるプロ用資材・工具を建築プロ向けに販売する狙いで開発されたもの。リフォームや住宅に関わる資材は大手企業であれば比較的調達が容易であるが、小規模な事業者・個人向けに、手軽に購入できる場所が都心には存在していなかった。

その点C’z Pro杉並井草店は、新青梅街道と環八という幹線道路の交差点付近に立地しており、西東京から都心の現場へ移動する際に立ち寄ることができる好立地だ。その日の作業で足りない資材を購入するために朝方立ち寄る、あるいは夜帰りがけに翌日の現場作業で必要な資材を調達するというニーズをくみ取るには絶好の出店場所といえよう。開店時間も平日は朝6時から夜9時までと、現場のニーズに合わせた設定となっている。

24時間受け取り可能、ロッカーサービス好評

店舗外に設置されたピックアップロッカー。深夜・早朝でも商品が受け取れるとあって非常に好調だという

「足りない資材を調達する」というプロのニーズをくみ取ったサービスとして好評なのがピックアップロッカーだ。

続きは月刊MD 2022年9月号にてご覧ください!