上條 明子氏インタビュー/B&D 長久手東浦店レポート

ビー・アンド・ディー「既存の強みと標準化で、次のステージ目指す」

愛知県春日井市に本社を置く株式会社ビー・アンド・ディーは県内に68店舗を出店。売上高294億6,000万円(2020年5月期)のローカルドラッグストアだ。売場づくりの完成度には定評があり、店舗運営レベルも高い。2018年からツルハグループの一員となり、DgS激戦区愛知県での勝ち残りを図る。2019年6月、代表取締役社長に就任した上條明子氏に聞いた。(聞き手:本誌編集長 野間口 司郎/月刊マーチャンダイジング2021年4月号より抜粋の上転載)

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出店エリアに合わせ地域密着を徹底追求

──愛知県は全国でも有数のDgS激戦区です。こうした環境にあってどのような店づくりを目指されているでしょうか。

上條 よくいわれる言葉ですが、地域密着型の営業を徹底する、それに尽きるとおもいます。地域密着とひと言でいってもそれを実現させるのは大変に難しいことです。当社の出店エリアである愛知県は高齢化が進んでいる地域、比較的若い方の多い地域などエリア特性はさまざまです。店舗も150坪、300坪など立地により売場面積が異なります。地域密着とは地域や店の状況に合ったコミュニケーションスタイルでお客さまとの距離をいかに縮められるかだとおもっています。

当社にはほかのDgSから転職してきた社員が多数おりますが、多くの転職者たちはB&Dドラッグストア(以下B&D)の従業員とお客さまの関係を見て驚きます。たとえば、店長の出勤スケジュールを把握しているお客さま、旅行に行ったらお土産を買って届けてくださるお客さまなどがいらっしゃいます。商品とは関係のない何気ない会話の時間を持つ、店長の異動も抑えてなるべく長い期間ひとつの店で働いてもらう。お客さまのご要望は可能な限り取り入れることなどが、このような緊密な関係づくりには重要だとおもいます。

私たちはお客さまから品揃えしてほしいというご要望があった商品は、そのときだけの取り寄せで終わるのではなく、定番化しようという考えをずっと持ってきました。たとえ、それがDgSらしい商品でない場合もです。一人のお客さまの声が地域を代表しているケースは少なくありません。

また、パート従業員の方は女性が多いので、家事や子育てを最大限応援することで長く働ける環境をつくることにも注力しています。子供さんの急な発熱や学校行事などでお休みを取らなければいけなくなったときは絶対にイヤな顔をせず、快く了承するようにと前社長のときから店舗には厳命してきました。こうした取組みを地道に続けていくことで本当の意味での地域密着型の店をつくっています。

食品の売上構成比約40% 早い時期から小商圏対応の店舗に

──部門別のざっくりとした売上構成比、標準店の売場面積など教えていただけますか。

上條 申し上げたように、店ごと、地域ごとで売場面積、売り方も違うので一概にはいえないのですが、平均すると食品が40%近く、化粧品、医薬品、日用雑貨は各20%といったところです。DgSの小商圏化を感じて食品に力を入れ始めたのも早かったですし、雑貨に特色を持たせることにも昔から注力しています。B&Dは創業者の意向や競合との差別化を図る意味でも「バラエティストア」のようなDgSを志向していましたし、現在もその路線は継続しており、食品、雑貨の品揃えを工夫することで、バラエティストア色を発揮しやすくなります。

当社の店舗はドン・キホーテのような感じがするとたまにいわれることがあります。面白い商品があるという意味では褒め言葉ですが、老若男女にさまざまな商品が選びやすいという意味ではまだまだ改善すべき点が多いとおもっています。そして、今後のB&Dにとってもっとも重視している視点は「優しさ」なんです。ちょっとした気づかいが売場に反映されてこそリアル店舗の意味はあるのだと考えています。

売場面積は昨年の全店平均で197坪。よい物件があれば300坪の店も出しますし、まだ挑戦していませんが400坪、500坪といった大型店にも挑戦していきたいです。地域に合った個性のある店をつくれる自信はあります。ただ、150坪型には150坪型のよさがあると個人的には考えています。

──調剤薬局に関してはいかがでしょう。

上條 現在、DgS併設、単独店合わせて調剤薬局を21店舗運営しています。これまで立地のいい場所にクリニックを誘致して医療モールをつくることを得意にしていました。ツルハグループに入ってノウハウを共有できることもあり、今後はDgS併設型をどんどん進めていきます。売上も大変順調です。

カウンセリング販売の基本は商品を好きになり理解すること

──今後の成長戦略でもっとも重視することは何でしょうか。

上條 接客、カウンセリングの強化を進めています。HBCは当然ですが…

続きは月刊マーチャンダイジング2021年4月号で!

食品構成比50% 顧客満足重視の繁盛店「B&D 長久手東浦店レポート」

2020年12月号に掲載した「顧客満足度調査2020」の店舗部門にて、500店舗中5位にランクインした「B&D 長久手東浦店」をリポートする。B&Dは、平均197坪の店舗に常時売場スタッフを多数配置し、お客が質問できる態勢を整えている。顧客満足向上に徹底的にこだわることで、地域シェアを高める経営方針である。

同店は、食品・雑貨の品揃えを工夫することでバラエティ色を演出している。他店と差別化できる品揃えにするため、ツルハグループ専売品を強化して「目的来店性」をつくっている。手の込んだPOPは読み応えがあり、担当者の創意工夫にあふれた楽しい売場である。

加藤 淳一店長

入り口外にB&Dの売れ筋である「紙製品」「スリッパ」を陳列。地域客のニーズに応える
大迫力のお菓子のプロモーション
ドラゴンボールの「フリーザ」が「フリーザーバッグ」を推奨
買上点数の多いカップ麺プロモ

[DATA]
店舗名/B&D 長久手東浦店
所在地/愛知県長久手市東浦1009
店舗面積/250坪
平均月販/約4,000万円
食品(酒込み)/構成比 約50%

続きは月刊マーチャンダイジング2021年4月号で!

企業概要

    • 企業名
    • 株式会社ビー・アンド・ディー
    • 所在地
    • 愛知県春日井市東野町7-3-11
    • 代表者
    • 上條 明子
    • 資本金
    • 3,000万円
    • 従業員数
    • 366人(2019年6月末現在、パート・ アルバイト社員除く)