300坪型繁盛店の手書きPOP研究

リテールテインメント志向する「ウエルシア」の手書きPOP研究

「ものを言わない販売員」と言われるPOP。お客の目を止め足を止め、商品の価値をアプローチし、プラス1品を誘発する役割などがある。さらに手書きPOPを書くことによって担当者が商品知識を覚え、全スタッフに商品知識を伝える役割もある。ウエルシアは以前から手書きPOPを重視し、選びやすく買いやすい売場づくりにこだわってきた。熟練のPOPづくりの秘訣を、300坪型繁盛店「ウエルシア立川柏町店」従業員の皆さんに伺う。(月刊マーチャンダイジング2021年3月号より編集の上転載)

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おすすめ商品に手書きPOPを付ける共通認識

――ウエルシアも2,000店を超え、店舗ごとの標準化が難しくなっていると思いますが、店舗格差を少なくするには?

POPのレベルに個人差はあります。しかしウエルシア全体でおすすめの商品にはPOPを付けるという共通認識は持っています。店舗ごとに質も量も満足とはいかないまでも極力手書きを付けようという意識は皆持っています。(中村淳樹エリアマネジャー)

入口すぐの場所には、処方せんの受付ボードが高いPOPで隠れないように、POPの高さを低くするようにルール化されている
他店の上手なPOPをエリアで共有している

高付加価値・高品質商品に優先的に

Q POPの効果はありますか?

メーカーのPOPや本部からのPOPも大事ですが、手書きPOPは明らかに効果があります。視覚に入ることで明らかに目を止め足を止める効果が上がります。

目線の高さに説明POP、セット販売を強化

Q すべての商品に手書きPOPはなかなか付けられない中で、手書きPOPをつける売場の優先順位はありますか?

特にいわゆるファーストチョイス=高付加価値・高品質商品には手書きPOPを付けることを意識しています。お客様の足を止めて興味を持ってもらうために、ファーストチョイス商品には手書きPOPを付けて差別化し、それ以外の商品には商品名と値段のPOPを付けます。

ハンドクリームのエンド。ゴールデンゾーンのファーストチョイス(高付加価値・高品質商品)が目立つ
疲れ目、かすみ目の目薬のエンド。上段に高付加価値品、下段に量販品を陳列

Q POPを付けるルールはありますか?

時間と手間と費用対効果を意識して、お客様に価値を訴求したい商品中心にPOPを付けることは意識しています。まずは遠目を意識してカテゴリーの用途機能は高い位置に付け、POPも比較的大きくし、お客様の目と足を引っ張るよう工夫しています。そして売場に立ち止まった時にファーストチョイス商品に目が止まり、商品の用途機能・品質特徴をしっかり伝えられる工夫もしています。(石井智晴店長)

胃腸薬のプロモーション、症状別の展開がわかりやすい
「乙類焼酎」「甲類焼酎」が分かれていて分かりやすい酒売場

POPのコンプライアンスの重要性

Q POPを付ける際の注意点は?

第一にコンプライアンスです。化粧品でいうと…。

豊富な店頭POPの写真盛りだくさん!
続きは月刊マーチャンダイジング 2021年3月号にて!

店舗情報

    • 店舗名
    • ウエルシア立川柏町店、ウエルシアの標準型店舗
    • オープン日
    • 平成26年5月15日
    • 坪数
    • 約270坪
    • 平均月販
    • 物販約8,000万円、調剤約2,000万円