心を動かし行動を変えるPOPのヒント4~後編~

購買意欲を高める「健康志向」「価格訴求」POP実例

編集部が見つけたPOPの実例紹介、後編。今回は健康訴求と、価格の強調などに関するものを紹介する。(月刊マーチャンダイジング2018年11月号より転載)

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前編の記事はこちら

ヒント3:健康志向

健康軸は食品を選ぶ際の選択基準のひとつになる。どのように健康によいか、具体的な情報を付けることで、購買される可能性は高まる。

朝の減塩

シリアルのひとつであるフルーツグラノーラのエンドボード。一般的な洋食、和食の朝食と比較して塩分が少ないことを訴求している。簡単、時短、消化のよさなどいくつか切り口があるなかで減塩で切っている。一般食品のなかでも切り口を考えれば健康訴求できる商品は意外にある

健康診断の結果とリンク

青汁のエンドプロモーションのトップボード。成分や効能効果を訴求することも有効だが、「健康診断の結果」と紐付けることで、責任世代の心はぐっと動く

グルテンフリーとは

グルテンフリーは流行の言葉だが、それは何かと問われると、答えに困る。麺、パスタ類の売場でグルテンフリーを説明

スポッター活用

低カロリー、機能性表示食品、低脂質など健康要素をスポッターで表示。日常に使う商品で、どのような健康志向の要素があるかわかりやすい

ヒント4:価格訴求、うまいいい回し

お得に買物できることは、消費者にとって楽しさであり、それがすべてではないが、小売チェーンは安売りの勝負から逃げることはできない。いかにお得か、低価格かを訴求することは行動を変える。ほか、表現に工夫のあるPOPも紹介。

一期一会商品

フレグランス特価のPOP、「次回入荷が未定」とある。限定商品、スポット商品がゆえの安さなのだろう。この表現は安さを引き立て、行動を促す効果がある

正直な説明

食品の見切りワゴン販売。「賞味期限が近いため」という正直なPOPは納得感を引き出す。買物客には、見切り商品は売れ残り商品という認識はあるが、正直に説明されると安心できる

子供への希望

学習教材、文具コーナーに「ハカセのタマゴ」のカテゴリーサイン。好奇心や学習意欲のある子供を応援する気持ちが感じられる。お金を出す立場の親、大人の心に刺さる

言い過ぎくらいの強調

スポーツ用品売場「シューズ界のロールスロイス!!」のPOP。あるブランドに付けたものだが、ちょっと言い過ぎくらいの褒め言葉、たとえが心を引く。○○界の○○という表現はよくあるが、強調したいときには効果的な表現だろう