月刊MD、2020年9月号「開店前100%補充 有力DgSの売場チェック」発売!

9月号の特集は「開店前100%補充」です。コロナ禍の売場づくりは、密を避けるために通路幅を広く取ることが重要になります。また、開店後に段ボールが散乱していたりカゴ車が置いてあると生産性低下に直結します。開店前に100%品出しを完了させることは重要です。その解決策を導くため、実際に店舗で徹底調査しリポートします。本記事では編集長の野間口が動画で今月のおすすめポイントをご紹介!是非ご覧ください。

2020年9月号では、他にもコロナ禍のオンライン商談の実態調査や、アメリカの小売業の現状リポートも掲載しています。

主な目次

【今月の視点】
販売・顧客データと紐づいた「店頭メディア化」が進む
月刊MD主幹 日野 眞克

【特集】
開店前100%補充
有力DgSの売場チェック

新店Close Up
スタイルファクトリーららぽーと海老名店

2020年アメリカ流通企業
財務&情勢リポート

アメリカ現状レポート
①ウォルマート
②Amazon
③アルディ
④CVS
⑤ホームデポ
⑥クローガー
⑦ダラージェネラル
⑧ターゲット
⑨コストコ

[特別企画]
オンライン商談で変わる
「製・配・販」のコミュニケーション

セミナー再録
メーカー向けデジタル戦略セミナー

注目の新商品
ピジョン「赤ちゃんのやわらかパックごはん」

注目のカテゴリー戦略 
アース製薬「洗口液市場を活性化する新商品」

期待の新シリーズ 
コーセー「雪肌精 クリアウェルネスシリーズ」

注目の売り方
ピエール ファーブル ジャポン(PFJ)アベンヌ

【特別寄稿】

商人は常に社会的存在である
利益を追求する一方で社会的還元を忘れてはならない
流通ジャーナリスト 流川 通

業態STUDY
コンビニの新業態は「足し算」から「引き算」にシフト
スリーエフ、ミニストップが新たな立地と客層を開拓

ご購入は以下のリンクから!

北海道異色コンビニ「セコマ」、ストソンに込めたメッセージの共通項

大人気、ストソン連載。今回の舞台は冬の北海道。北海道を中心に店舗展開する「セコマ」にクローズアップ。セコマの店内で流れるハスキーな歌声の秘密を探るべく、HBC(北海道放送)のラジオパーソナリティYASUさんに直撃してたどり着いた、ストソンが伝えたかったこととは…?

リピーターを生み続ける!山本漢方「大麦若葉」の超アナログマーケ手法

漢方薬および健康食品の開発・製造を行う山本漢方製薬は、原材料の栽培からこだわった商品開発に加え、顧客との接点を重視した独自のマーケティング手法で、多くのロイヤルユーザーを育成している。

一番葉のみを使用。味、香り共に格別の青汁

1977年創業の山本漢方製薬は、180年以上の歴史を持つ漢方薬局店をルーツに持つ、医薬品・健康食品メーカーだ。創業43年目を迎えた同社は愛知県小牧市に本社を構え、東京、大阪、仙台、九州に営業拠点を持つ。

2020年の売上高は52億7,000万円。従業者数43名の少数精鋭で、商品の企画から原料の選定、製造までを一貫して行う。同社は日経トップリーダー・東京商工リサーチの共同調査による五期平均営業利益率の高い中小製造業ランキングの4位に入っている。

現在、山本漢方製薬では医薬品40アイテム(その内、指定2類医薬品14アイテム、第2類医薬品8アイテム、第3類医薬品18アイテム)、青汁、サプリメント、健康茶を含む健康食品183アイテムを取り扱う。現在の売上構成比は医薬品が1割、健康食品が9割程度。年に10アイテム程度の新商品を開発しており、商品は医薬品卸のアルフレッサ ヘルスケアを通じて、全国のドラッグストア及び薬局で展開されている。

山本漢方製薬の事業戦略の特徴は「市場ナンバーワン商品を持っている」「商品の質へのこだわり」「顧客との距離が近い」の3点が挙げられる。

同社を代表する商品が青汁カテゴリーの「大麦若葉青汁」だ。山本漢方製薬では青汁関連の商品を23アイテム展開しているが、「大麦若葉青汁」は、2000年の発売以来、右肩上がりで成長を続け、同カテゴリーにおいて11年連続で売上ナンバーワンを維持している。

「大麦若葉粉末」の原料となる大麦若葉は、中国の中でも比較的標高の高い浙江省やイタリア、ニュージーランドでも栽培を行っている。

なかでも、中国の産地の品質が一番良く、10月から種をまき、12月末から3月にかけて収穫される。気温も0度から10度と低いことから無農薬栽培を実現。約2カ月かけてじっくりと育てられた大麦の一番葉の若葉だけを手で刈り取り使用している。

「一番刈り」の若葉は栄養素が豊富で、色や味ともに優れており、二番葉、三番葉のように再び成長した古い葉を使用することはない。

収穫された味、香り共に最高品質の若葉は、選別作業を行った後、洗浄・乾燥し日本に出荷。愛知県小牧市の本社併設の工場で加熱殺菌や粉砕、包装といった工程を行う。

山本漢方製薬ではその年の気候や栽培方法によって、大麦若葉の配合を調節している。同社の「大麦若葉青汁」は63ミクロンまで超微粉砕されているため、水にも溶けやすく、一番葉のみを使用していることから味、香り共に格段に優れており、他社の青汁商品との差別化にもつながっている。

また、「大麦若葉青汁」の他にも、「ヤマモトのセンナT’s便秘錠」や「脂流茶」など、医薬品や健康茶でもドラッグストア売上トップシェアの商品をいくつも有しており、店頭でも存在感を発揮している。

独自サービスでロイヤルカスタマー育成

山本漢方製薬の経営方針の中でも最も特徴的なのが、顧客との距離を重視したマーケティング手法だ。

通常、メーカーと消費者との間には卸と店舗が入り、メーカーと消費者が直接やり取りする機会はほとんどない。しかし同社では、製品パッケージの中に商品サンプルや応募券付パンフレット、医薬品にはアンケート用紙を同封。また、「大麦若葉粉末」には10点集めるとひと箱もらえるプレゼント応募券のほか、専用のドリンクシェーカープレゼント特典も付けている。

商品サンプルやプレゼントの応募は1日に800~1000通、1年に約20~30万通。医薬品アンケート用紙への返信は1日50~100通、年間で2~3万通にものぼる。顧客名簿数は約86万人で、その多くがロイヤルユーザーとしてリピート購入につながっている。

サンプル請求や応募券は、1日800~1000通、年間にして20万~30万通届く。

サンプルやプレゼント等の送付については自社の従業員がひとつひとつ手作業で行っている。製品のプレゼントは1日に約200箱、サンプル景品セットは1日約600便が出荷される。

アナログな方法ではあるが、それだけに多くのファンを醸成しており、愛用するユーザーから毎日のようにお礼状が届くという。また震災や豪雨といった大規模災害の際は、支援の一環として「大麦若葉青汁」を送っており、被災者から大いに感謝されている。

まさに、松下幸之助の「売る前のお世辞よりも売った後の奉仕、これこそ永久の客を作る」という言葉の実践といえよう。

商品開発においては品質を重視し、「売れるから作る」のではなく、価格以上の安心と満足が得られるモノづくりにこだわる…。顧客との距離が近い独自のマーケティングや、原材料作りからこだわった商品開発により、山本漢方製薬の商品は多くのリピーターが支えている。

店頭でのサンプリング強化で来店動機につなげる

同社では近年、海外進出にも力を入れている。2000年より中国浙江省で、2013年よりイタリアでの現地生産を開始しているが、2013年より海外での販売もスタート。台湾・コストコを皮切りに、2014年には中国・アリババ「淘宝網(taobao)」、「天猫(Tモール)」での販売を開始した。2018年にはシアトルにてコストコのサプライヤーデーにも参加している。

同社では次世代につなげる取り組みとして、自社のネームバリューを高めるプロモーションにも力を入れている。宇梶剛士さん、原田龍二さん、柳ゆり菜さんを起用したインパクトのある「青汁戦士ヤマカーン」のCMは、同社のブランディングを向上させる上で大きな役割を果たした。WEBサイトでは飲み方の紹介やアレンジレシピなどデジタルコンテンツを充実させることで、若年層の取り込みも狙っていく。

健康ニーズの高まりを受け伸長してきた青汁のマーケットだが、まだまだポテンシャルはあると山本整社長は話す。

「他社商品との違いをはっきり分かっていただくには、味を知ってもらうことが重要。そのため当社では商品サンプルを提供している。店頭で配布も可能なのでぜひ、活用してもらいたい」と話す。店頭でのサンプル配布は商品の説明をしっかりできることから非常に効果的で、味を気に入ってもらえば店舗のリピーターになる可能性も高い。是非、以下の申し込みフォームから、サンプルを請求していただきたい。(小売業様・法人のみ)

ドラッグストアにとって最も重要な指数は客数であり、高いリピート率を持つ「大麦若葉青汁」は来店動機につながる魅力的な商品だ。青汁は健康食品の中でも特に続けやすく、継続購入が見込めることから店にとってもライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の高い商品と言える。

同社の山本社長は「質にこだわった良い商品を多くの消費者に届けたい。店頭でのサンプリング配布などを機にカウンセリング販売を強化することで、優良顧客の醸成につなげていただけたら」と思いを語る。

オンラインセミナー「人口減少時代の最大の売上対策 ・完全作業と機会損失対策」(2020/9/16 13:00~16:20)開催ご案内

ニューフォーマット研究会、2020年9月定例セミナーのテーマは、「人口減少時代の最大の売上対策・完全作業と機会損失対策」です。とくに「開店前100%品揃え」は、人口減少時代の小売業にとっての最大の機会損失対策です。今回は、店頭調査の実態に基づいて提言します。また、日米の「完全作業オペレーション」の事例を写真と動画で解説します。さらにコロナ後の小売業の最大の経営課題である売場の「クリンリネス」の取り組み事例も解説します。

開催概要

・開催日:2020年9月16日(水) 13:00~16:20
開始時間は運営の都合で若干ずれることがある旨をご了承ください。
・実施方法:zoomによるオンラインセミナー
(アクセス方法はお申込み者様にのみご案内いたします)
・料金:1万5,000円(税別・1名様)
(※ニューフォーマット研究会会員企業様には会員価格でのご案内になります)
・申し込み締め切り:9月9日(水)

スケジュール

(1)絞り込みと割り切りがポイント
ポストコロナ社会の「完全作業」と「機会損失」対策
[13時~14時頃]

NFI代表取締役 日野 眞克

・完全作業率の高い日米の業態のオペレーションの特徴
(ダラージェネラル、エイヴイなど)
・店頭実現率を高めるためのポイント
・本部と店舗の連携不足が不完全作業の原因   他

(2)午前中の不完全作業率は店舗のバラツキが多い
「開店前100%品揃え」のススメ
[14時10分頃~15時10分頃]

月刊『マーチャンダイジング』編集長 野間口 司郎

・開店直後の陳列・補充状況調査
(エイジスリサーチ・アンド・コンサルティング調査)
・開店前100%品揃えができる企業、できない企業の特徴
・完全作業率の高い企業のオペレーション解説  他

(3)コストをかけないで完全作業とクリンリネスを実現
日米の完全作業オペレーションの写真解説
[15時20分頃~16時20分頃]

月刊『マーチャンダイジング』編集部

・少ない人時で完全作業を実現する陳列方法
・注目のSM企業「オーケーストア」のローコストオペレーション
・コロナ後の最大の経営対策「クリンリネス」の事例研究
・早く簡単にできる段ボールカット陳列のポイント
・日米のPDQ陳列の事例紹介  他

注意事項

・今回のセミナーはzoomを利用して実施します。具体的な接続手順、URLなどは、受講者様にお送りいたします。 あらかじめ https://zoom.us/ にアクセスできるパソコンをご用意ください。スマートフォンでも受講できますが、パワーポイントのスライドを画面に共有して進めますので、なるべくパソコンでの受講をおすすめしております。

・セミナー終了後10日間はアーカイブされた録画を閲覧することが可能です。
閲覧のためのURLは、セミナー終了後にご案内いたします。

・企業様によって、Zoomへのアクセスができないという場合がございます。
Zoomへの接続については、受講企業様にてご対応くださいますようお願い申し上げます。(弊社にてサポートは致しかねますのでご了承ください)。また、受講者様側の都合で当日受講できなかった場合も返金は致しかねますのでご了承ください。

お申込みフォーム

・お申込みは以下のお申込みフォームからお願いいたします。お申込み受付後、お申込み確認メールをお送りします。また、ご請求先として記入いただいた方宛に、請求書を発送させていただきます。
・ご入金後は、理由の如何に関わらず返金は致しません。あらかじめご了承ください。

本セミナーのお申込み受付は終了しました。
たくさんの参加申込み、ありがとうございました。

植物の病気や害虫の悩みをLINEで解決できる「ガーデニングのお悩み解決 ホットライン」

店舗の業務効率化や顧客満足度を上げるために、アプリを活用してみませんか?今回は、専門的な知識が求められるガーデニングのカテゴリーで店頭のお悩みを解決する「ガーデニングのお悩み解決 ホットライン」をご紹介します。

アース製薬の園芸ブランド 「アースガーデン」 は、メッセージアプリ「LINE」の公式アカウントで、園芸に関して何でも相談できるサービスを無料で提供しています。

使い方はとても簡単。かわいいキャラクターのまもるくんとメッセージでやり取りすると、植物の育て方や病気や害虫など様々な症状について答えてくれます。さらに詳しく相談したい場合は、スマートフォンで症状を撮影し、写真と相談内容を送信すると、具体的に病名や対策を教えてくれます。(詳しく相談できる時間は、月・水・金・土・日の9:00~18:00となっています)

写真を送り、いくつかの質問事項にこたえると、丁寧な解説をしてくれる。

2018年のリリースからわずか3ヶ月で約3万人ものユーザーが登録し、2020年3月現在での登録者数は11万人以上。利用者数はますます増えている人気のLINE公式アカウント。LINEで 「アースガーデン」を友だち追加するだけで利用できます。お客様からのガーデニングのお問い合わせに活用したり、お客様にも使っていただき、満足度アップを目指しましょう。

アプリ名:ガーデニングのお悩み解決 ホットライン
URL:https://www.earth.jp/earthgarden/line/index.html

新生堂薬局、新型コロナ禍で健康フェアのオンライン化に挑戦

福岡県を中心にドラッグストア(DgS)・調剤薬局他を合計160店舗展開する新生堂薬局。2020年4月に開催予定だった大型イベントを、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点からオンライン化。2020年7月1日から「FUKUOKAオンラインハッピーフェスタ」としてスタートした。その決断に至る経緯と実際の手ごたえを社長の水田怜さんに聞いた。

住みやすい街上位でも健康意識は低い福岡

福岡県を中心に店舗展開する新生堂薬局は、地域の健康の啓発のためこれまで2つの大きなイベントを実施していた。

一つが熊本で開催している子育て中の家族を応援するイベント「赤ちゃんフェスタ」。2019年5月には第8回を数え、20代~30代の子育て中の家族が約3000名参加している。

もう一つのイベントが「健康すこやかウォーク」で、こちらは福岡の市街地を会場にしたウォーキングイベント。10キロ、5キロのコースのウォーキング大会に2,000名ほどが参加し、楽しみながら健脚を競う。

新生堂薬局は、これら2つのイベントを合わせた「FUKUOKAハッピーフェスタ2020」を2020年4月29日に福岡国際センターで開催する予定だった。この狙いについて、同社代表取締社長兼CEO兼CHOの水田怜さんはこう語る。

「福岡は住みやすい街として常に上位にあげられる街で、人口も増加傾向です。一方、健康という側面から見てみると、一人当たり国民医療費はワースト11位(平成27年度、厚労省発表資料より)、検診の受診率も低く、男性の健康寿命も全国でワースト7位となっています。行政の方に伺うと、そもそも『運動する、検診を受診する、食事に気をつける』という基本中の基本ができておらず、そのきっかけもないということがわかりました。そこで、健康について啓発のきっかけとなるイベントを開催しようということになったのです」。

コロナ禍でリアルイベントを中止、オンライン化を決定

ところが、2020年年初から徐々に新型コロナウイルス感染拡大の傾向が見られ、大規模イベントの開催が全国的に懸念されるようになる。本当に大規模イベントが開催できるのか…、実行委員会は判断を迫られた。

「ただ、実行委員会のメンバーには、開催できようができまいが、最後まで完璧に準備は進めようと言っていました」(水田氏)中途半端に終わらせるのではなく、完璧に仕上げた状態で来年に持ち越した方が、先につなげていきやすいとの考えだった。

そして3月26日、実行委員長である水田氏は「感染拡大防止の観点からFUKUOKAハッピーフェスタ2020は中止する」と決定。しかし、ここまで準備をしていた実行委員のメンバーからは「それでもやりたい」という意向がひしひしと感じられた。

「弊社のイベントは、一部は外部のイベント運営会社の力も借りつつも、基本的には代理店などを入れず全部自前で運営しています」。そこまで頑張ってきた実行委員の「イベントを実施したい」という前向きな気持ちはとてもよくわかる。しかし感染拡大予防の観点から会場に大勢の参加者を集めてのイベント開催は避けなければならない。

そこでたどり着いたのが「健康について考えるきっかけを与えるだけであれば、オンラインでもできるのではないだろうか?」というアイデアだ。中止を決定したその日に、実行委員会全員一致でオンラインイベントに切り替えると決定。その後2時間かけて概要を練り、約3か月の準備期間で「FUKUOKAオンラインハッピーフェスタ」を開催することとなった。

実行委員会は約14名。販促を担当する営業戦略部はもちろん、本部の商品部バイヤー、運営部マネジャー、店舗の現場で働く薬剤師・管理栄養士・ビューティスタッフ・健康運動指導士なども含めた横断的なプロジェクトだ。本来の業務をこなしつつ、今回一丸となってFUKUOKAオンラインハッピーフェスタ開催への準備に取り組むこととなった。

動画とクイズでイベントを構成、課題は集客

こうして7月1日にスタートした「FUKUOKAオンラインハッピーフェスタ」。コンテンツの中心は健康に関する動画だ。フェスタ会場入り口のURLをクリックすると、「薬と健康ゾーン」「栄養と運動ゾーン」「美容ゾーン」などがあり、コーナーごとにメーカーによる商品解説の動画を掲載。動画を見た後に、関連したクイズに回答すると、後日正解者の中から抽選で景品が当たる。

また「スペシャルトーク」ゾーンには、福岡ソフトバンクホークスOBの馬場孝浩さん、攝津正さんによるトーク動画や、7人制女性ラグビーチーム「ナナイロプリズム福岡」のスペシャルトーク動画などのコンテンツも掲載。

「動画で体験!」ゾーンには、「調剤薬局の最新ロボットを見てみよう」「ドラッグストアの商品で、巨大スライムを作ろう」など、子供もたのしめるような内容の動画が掲載されている。

 

集客は店舗レジでのお客に対するチラシ配布、店頭のデジタルサイネージでの紹介映像投影、新生堂アプリやLINE公式アカウント、facebook、twitter、Instagramなど5つのSNSアカウントによる情報発信などで実施。

いざ7月1日を迎えたあとに、オンラインイベント開催の感触について水田氏に伺うと「とても難しい」と率直な感想が返ってきた。動画の再生回数が思っていたほど伸びておらず、協賛企業のためにも今後開催期間中にてこ入れをしていきたい考えだ。

「新しいことにチャレンジしようとする企業文化が新生堂の強み」

しかし水田氏は現状を前向きにとらえる。

新しいことにチャレンジしようという企業文化は弊社の強みです。今回も新しいマーケティング手法への挑戦として非常に勉強になっています。もしもうまくいかなかったとしても、うまくいくまでずっとやり方を変えてやっていけば成功になります。

赤ちゃんフェスタは、8回目となる昨年こそ3,000名規模を集客する大規模なイベントに成長しましたが、スタート当初は参加者50名からはじまりました。2回目が500名、3回目は1,000名です。いきなり3,000人なんて集まりません。最初から簡単にうまくいくものではないんです。

FUKUOKAオンラインハッピーフェスタも、8月31日まで閲覧者数が増えるように工夫をしていきたいですし、来年以降もこのイベントを毎年開催してきたいと考えています」

来年もしリアルの場でイベントが開催できるようになっていれば、事前にオンラインハッピーフェスタを開催し、オンラインで商品について知ってもらった上で、イベントの実会場では商品に触れてもらうというような展開も可能だろう。

状況が許せば、2021年にはオンライン・オフライン両方のイベントを開催し、お客様にあらゆる方向から健康に対するきっかけを与え続けていきたいと水田氏は語る。

新生堂薬局では、今回メーカーから提供された動画を、店舗従業員が商品理解を深めるために活用したり、また店舗のPOPに動画へのリンクが埋め込まれたQRコードを添付して、POPから動画への動線をひくというようなことも実験していくとのこと

昨今「OMO」(オンライン・マージズ・ウィズ・オフライン)という言葉を耳にする機会が増えている。オンラインとオフラインの境界が無くなっていくという意味だが、このFUKUOKAオンラインハッピーフェスタというイベントは、新生堂にとってOMOのはじめの一歩と位置付けられるのかもしれない。

何事もはじまりはそう簡単にはいかないけれど、まずは挑戦してみなければ前には進まない。中規模のドラッグストアチェーンだからこそ、機動力が高く新しいことに挑戦できる。そんなことを考えさせられる取り組みだ。

体験型店舗のパイオニア目指す「b8ta」有楽町店レポート

2020年8月1日、東京・有楽町と新宿に2店舗同時オープンするサンフランシスコ発の体験型店舗「b8ta」。一足早くオープンに先駆け動画でレポートします。
詳しくは月刊マーチャンダイジング2020年10月号に掲載予定です。

販売力背景に大手企業とのタッグで開発されるコスモス薬品のPB

躍進を続けるコスモス薬品を支えるのが14.9%と高いPB比率だ。圧倒的な販売量に支えられ、メーカーとタッグを組んで「ON365」「StandarDay」など、品質、価格ともに評価の高い商品を提供し続けている。同社のPBの魅力とは。(本誌編集長 野間口司郎/月刊マーチャンダイジング2020年7月号より編集の上転載)

コンビニニーズに切り込んだPB「おいしい惣菜」

計画的な高密度ドミナント出店に加え、同社の大きな特徴はプライベートブランド(PB)商品の開発にある。菓子、冷凍、調味料など一般食品の「ON365」、日用品の「StandarDay」、総菜の「おいしい惣菜」という3ブランドを展開。

写真1 具材も大きめ、甘めの味付は白米との相性もよい(218円/税込)
写真2 本格的なデミグラスソースは洋食店レベル。サイズも大きめ(198円/税込)

「おいしい惣菜」はチルド(冷蔵)タイプと冷凍タイプの2種類がある。チルドタイプはスタンドパウチ(自立型パウチ包装)、トップシール(トレー容器にシールで包装したもの)があり写真1は「アンガス種黒毛牛肉 肉じゃが」(スタンドパウチ)、写真2は「濃厚デミグラスソース ハンバーグステーキ」(同)。

味に関しては個人的感想だが、肉じゃがは甘味濃く味付けしてありご飯が進む。「こてっちゃん」でおなじみ兵庫県本社のエスフーズとの共同開発。ハンバーグはデミグラスソースが本格的でおいしい。日本ハムとの共同開発。

この他チルドのスタンディングパウチには「鶏そぼろ」「牛カルビ」「鶏大根」などがあり、198〜238円(税込)で販売されている。

写真3 さば料理はほかにみそ煮、南蛮漬けもある。脂が乗って柔らかい(198円/税込)

写真3は「骨取り さばの塩焼き」(トップシール)、骨取りさばはほかに味噌煮や南蛮漬け、竜田揚げなどがあり、こちらも198〜238円(税込)で販売されている。脂が乗っておりやわらかくおいしい。

写真4 フライパン調理の必要なし。レンジアップだけで食べられる(10個入り228円/税込)

「おいしい惣菜」はいずれも電子レンジ(または湯煎)で調理できるので、一部鍋や油が必要なON365よりは時短、簡便性を追求しコンビニニーズに切り込んだPBである。ちなみに同じ餃子でも、おいしい惣菜の「レンジでおいしいギョーザ」は10個入り228円(税込/写真4)、ON365の冷凍の「羽つき餃子」は16個入りで198円(税込み)で1個単価は安いがフライパン調理が必要になる。

セブン-イレブンが自社で中小の食品企業を開拓、育成しグループ化するような形でたどりついた高品質でリーズナブルな価格の総菜カテゴリーに、コスモス薬品は販売力を背景に大手企業と組むことで一気に効率よく追いついている。

加工食品が多いON365でも多くの商品はダブルチョップ(共同開発)でメーカーとのコラボ経験は豊富。賞味期限が短く、生産量、在庫量の厳しい管理が求められるおいしい惣菜では、そのノウハウを高度化させているものとおもわれる。店頭在庫にはボリューム感がありニーズの高いことをうかがわせる。

今後単身世帯、高齢の2人世帯・高齢単身世帯、そして低所得層が増える状況を考えれば個食、低価格の総菜ニーズは高まるだろう。

写真5 レンジで温めるだけで本格的な味が楽しめる(4個入り348円/税込)

写真5は美味しい惣菜の冷凍食品「レンジでおいしい牛肉コロッケ」348円(税込)。ニチレイフーズとの共同開発。同ブランドの冷凍食品は4個入りなどチルドに比べ容量が多くファミリーユースにも対応している。個食、家族食の両方を用意している点でもよく考えられたPBだ。

PB商品の売上構成比約15% 高い商品開発力は差別化要因

写真6 StandarDayの洗濯バサミ(20個入り98円/税込)

日用品部門の「StandarDay」はキッチン、洗濯、衛生などのカテゴリーに商品を投入している。水切りネット、ペーパータオル、クッキングホイル、洗濯ばさみ(写真6)、デンタルフロス、綿棒など単価は低いが利用頻度の高い商品が多い。

写真7 最近人気の泡スプレータイプの食器用洗剤 StandarDayブランド(300mℓ198円/税込 詰め替え(720mℓ398円/税込

食器用泡スプレーなど大手ナショナルブランド(NB)メーカーから発売された新しい機能を備えた商品もある(写真7)。洗濯用角ハンガー、ハンガーなど粗利の高いとおもわれる商品はプロモーションで大きく打ち出している。白を基調としたデザインはシンプルでおしゃれ、清潔感もある。

写真8,9 ON365の醤油ヌードルはエースコックとの共同開発、同きつねうどんのパートナーは東洋水産(両方85円/税込)

–続きは月刊マーチャンダイジング2020年7月号でご覧ください

・同社が発行するフリーペーパー
・他社とのPB比率の違い

などをご紹介しています。ご購読は以下のバナーから。

月刊MD、2020年8月号「激変する化粧品の売り方、売場」発売!

月刊マーチャンダイジング2020年8月号の特集は「激変する化粧品の売り方、売場づくり」です。新型コロナウイルス騒動により化粧品の売り方は激変しています。テスターの在り方、触れない中でのタッチアップの方法…時代に変化対応した「化粧品の売り方」をいち早く実行した企業が勝ち残ります。その突破口とは!?

 

2020年8月号にはそのほか、「超現場シリーズ」としてコロナ禍の店頭の様子をまとめ、現場のリアルを伝えます。実務企画では、他社の店の技(売り方)の分析方法を「商品構成グラフ」から導きます。

編集長の野間口が動画で今月のおすすめポイントをご紹介!是非ご覧ください。

主な目次

【今月の視点】
「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」月刊MD主幹 日野 眞克

【特別寄稿】
「商業界」滅びるとも、「商業界精神」は死なず 流通ジャーナリスト 流川 通

【特集】
激変する化粧品の売り方、売場づくり
・取り組み企業事例<新生堂薬局>
・リアル売場の強みを生かし勝ち残る8つのポイント
・デジタルカウンセリングツールの活用

【超現場シリーズ】
緊急時の売場チェック[検証編]

【特別企画】
利益アップの王道「ロス対策」総まとめ
エイジスリテールサポート研究所 取締役 企画部長 米山 英志

【実務企画】
実践ストアコンパリゾン「商品構成グラフ」

【TOPICS】
パワハラ防止法の施行とハラスメント対策のポイント

【これから伸びるカテゴリー提案】
ユニ・チャーム「 “家中除菌”掃除の新習慣提案」

【緊急寄稿】
コロナ禍で支持高める「タイムリーな情報提供」と「買物効率性」
株式会社ロコガイド マーケティング部『リテールガイド』編集長 竹下 浩一郎

【業態STUDY】
コンビニの商品開発は、健康、プレミアム、
地域対応を軸に、コロナ禍でもぶれずに進行中

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首都圏初出店!カインズの新業態「Style Factory 海老名店」動画レポート

2020年7月18日、カインズの新業態「Style Factory」が首都圏に初出店となりました。ららぽーと海老名にオープンした本店舗を動画でレポートします。

 

詳細は月刊マーチャンダイジング2020年9月号に掲載の予定です!

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