約2,500万人が鼻やのどに不快を感じている
日本の20代〜70代人口の約25%にあたる2,500万人ほどが、慢性的に鼻やのどに不快な症状を感じている(図表1)。そして慢性症状者がよく感じているのが「透明の鼻水が止まらない」「鼻づまり」「鼻のムズムズ」「のどの乾燥」などの症状だ(図表2)。このような不快を抱える人々は、市販薬や通院、のどうがい薬、点鼻薬、のどスプレーなど、薬を使用して対処療法を行っている人たちが多い(図表3)。しかし一方で、処方薬・市販薬には、眠くなるなどの副作用がつらいという声や、鼻うがいは外出先で使いづらいなどの不満の声も多くあった。
そのような人たちに向けて、オムロン ヘルスケアは「ハンディ吸入器 NE-S20」を2021年10月に発売する。
「吸入器」はミストを噴出し鼻・のどの不快感を改善
吸入器とは、水を入れて使う機器で、鼻・のどに適した大きさのミストを噴出し、乾いた奥の粘膜まで快適に潤すもの。鼻腔と咽喉を加湿、洗浄し、不快感を改善する。鼻やのどは乾燥していると、細菌やごみなどの異物を体外へ押し出す力が弱くなり、それらが不快な症状の原因となるが、吸入器を使用すれば、加湿によって、鼻・のどが潤い、繊毛細胞の運動が活発化し、これらの異物を体外に排出しやすくなる。
吸入器使用者の中心は、鼻づまりや、鼻水が止まらない、のどの乾燥やイガイガが気になる人だ。吸入器を利用すると、薬を使用しなくても、鼻やのどが潤されることで、不快感が改善するため使用者の満足度も高い。
なお、似た機器に「ネブライザー」があるが、こちらは喘息や気管支炎の治療目的に使用するもので、細かい粒子を噴霧し、薬液を気管支や肺に到達させるものである。
軽量コンパクトで使う場所を選ばない新商品登場
今回オムロン ヘルスケアが販売する「ハンディ吸入器 NE-S20」は、水のみを使用して鼻・のどの粘膜を加湿し、約10〜22μmの微細なミストが鼻やのどの奥まで潤す。慢性的に鼻やのどの違和感を感じやすく、ひどくなる前に症状を少しでも和らげたいという人がターゲットの商品だ。本商品のポイントは3点。
1.サイズがコンパクトで、好きな場所や姿勢で使える
本商品は軽量で手のひらにのるぐらいコンパクトなサイズだ。図表4の調査によれば、現在吸入器を使用しているユーザーは、68.9%がリビング、39.0%が寝室で利用しているが、本商品は乾電池による稼働のため、使う場所を選ばず、さまざまな姿勢で利用できる。
外出先や旅行に持っていけるサイズ感もユーザーにとっては便利だろう。
2.噴霧部のメッシュが使い切りタイプで清潔に使える
噴霧部に付けて使用するメッシュは1回ごとに使い切る仕様(ディスポメッシュ NES-WTDMC-20)。取り付けやすく、洗浄や乾燥も不要。いつでもどこでも清潔に使用できる。
3.部品数が少なく、準備やお手入れが簡単にできる
吸入器には据え置き型、ハンディ型の2種類がある。据え置き型の吸入器は大型で、複数パーツに分かれており、お手入れの手間がかかるのに対し、ハンディ式の本商品の構成部品は3つとシンプルで、準備やお手入れが簡単だ。また、超音波式という方式を取っており、本体が熱くならないので、使用後は冷めるのを待たずにお手入れができるのも特徴だ。
買い場として認知高いDgSで売り込もう
吸入器を購入した人に対する調査によれば、40%以上の人が、店頭で実際に商品を見たことがきっかけで吸入器を購入しているという結果が出ている。さらに、吸入器を購入できる場所として、多くの人がドラッグストア(DgS)を挙げている。店頭で訴求すれば、多くの方に興味を持っていただける可能性のある商材といえる。
展開場所は健康機器コーナーがおすすめだが、吸入器を購入したいとおもっている人は、のどあめやうがい薬、のどスプレーを使っている人も多いため(図表5)、鼻やのどの違和感という主訴のお客様だけでなく、これら関連商品を購入しようとしているお客様に対する推奨も効果的だ。冬に向けては風邪薬関連商品、春に向けては季節性アレルギー性鼻炎関連商品とも親和性が高い。
本商品は交換式メッシュの繰り返し購入を促進できるため、一度ご購買いただければ、繰り返し来店の可能性も高まる。鼻やのどの違和感に悩むお客様のQOL向上のため、吸入器についての知識を深め、必要な方へ積極的に紹介していこう。
重要ポイントのまとめ
●吸入器は鼻やのどの粘膜を加湿し、快適に潤すことで不快感を改善する
●オムロン ヘルスケアの新商品は軽量コンパクト。利用シーンを選ばない
●風邪関連、花粉症関連商品と親和性が高い