さて、月刊マーチャンダイジング10月号の紹介です。
特集は恒例の「ドラッグストア白書」、上場ドラッグストア、調剤薬局チェーンの決算分析です。
特集①ドラッグストア白書2021
売上高1位のウエルシアHDは約9,500億円、2位のツルハが約9,200億円、3位コスモス薬品が約7,300億円、ウエルシアHDは来期(2022年2月期)1兆円を超える予想です。ツルハHDは2022年5月期の売上高予想が9,560億円、マツモトキヨシHDとココカラファインの経営統合によって生まれるマツキヨココカラ&カンパニーと並んで2023年の決算期には1兆円を超えると思われます。コスモス薬品は2025年までに1兆円を目指すとしており、5年以内に売上1兆円規模のDgSが4企業以上生まれる様相です。
上位10社の売上高合計が5兆7,900億円で約72%のシェアを占める寡占状態にあります。調剤専門チェーンの上位10社の調剤事業売上高を足しても市場の15%弱という状況とは対照的です。
調剤専門チェーンはコロナ禍で受診控えが起こった影響で処方せん枚数が落ちて厳しい結果になりました。調剤事業売上高上位10社のうち売上高の前期比がプラスになったのは日本調剤、シップヘルスケア、ファーマライズHDの3社のみ(図表参照)。
家の近くにあり、調剤以外の買物もできるDgS併設の調剤薬局が構造的に優位に立ったといえるでしょう。

DgSは規模の拡大と共に調剤事業でも専門チェーンに追いつき追い越しシェア拡大することが予想されます。
ウエルシアHDの過去3年間の調剤事業の売上伸長率(18.2%)で計算すると2025年には3,400億円を超える見通しで恐らく調剤売上No.1になるでしょう。DgSの強さが益々際立った2020年度決算です。
特集では決算数値を多方向より分析、手もとに残しておきたい1冊になってます。
特集②激戦地区リポート 焼津市のDgS
その他激戦地区リポートとして静岡県焼津市のDgSを視察報告します。
焼津市は人口13万8,000人、DgSは26店出店しており1店舗あたりの人口は約5,300人。ウエルシア、コスモス、杏林堂、クスリのアオキなど有力DgSがしのぎを削るエリアでの各社の戦い方を詳細に見ています。
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