女性は約半数が通年で対策
まず、当社自主調査で、20代~60代の男女(N=3,867名)に、紫外線(UV)対策をしている時期について分析します。
紫外線(UV)対策をしている時期を男女別でみると、女性では「一年を通して」が46.8%、「紫外線が気になる季節」が38.0%となりました。また、男性では「紫外線が気になる季節」が18.3%、「一年を通して」の7.2%と合わせると、3割近くの男性が紫外線(UV)対策をしていることがわかります。
次からは、紫外線(UV)対策をしている回答した方(N=2,298名男女)を対象に、調査をします。
まず、紫外線(UV)対策をする理由は、「しみ・そばかす予防」が82.8%でもっとも多く、「しわ・たるみの予防」の37.5%、「白い肌を保つため」の31.9%を大きく引き離す結果となります。
女性のみ年代別で理由をみると、(図表2-2)全年代で「しみ・そばかす予防」が最多となり8割を超えます。
年代によって変化する紫外線対策のニーズ
年代別での特徴は、20代~30代の若い女性は「白い肌を保つため」が次に挙げられ、20代が69.9%、30代が46.9%となります。また、40代以上になると、「しわ・たるみの予防」が次に挙げられ、4割を超えています。また、年代が上がるにつれて、「皮膚がんの予防」や「眼の病気の予防」など、病気のリスクを避けるために紫外線対策を行う方が増えていることがわかります。
次に、紫外線(UV)対策に効果的な「日焼け止め」について、購入したことがある商品タイプや、購入時に重視するポイントなどを調査します。
紫外線(UV)対策をしている方の「日焼け止め」の購入経験は、女性ではほとんどの方の購入経験があり、男性でも8割近くの方の購入経験がありました。商品タイプは、「乳液」や「クリーム」が6割を超え、「スプレー」が32.9%、「ジェル」が31.2%と続きます。
重視ポイントは「SPF」「塗り心地」「べたつかなさ」
次に、「日焼け止め」を購入する際に、重視するポイントを調査します。
日焼け止めを購入する際に重視するポイントは、「SPF値が高い」が66.0%でもっとも多く、「塗り心地」が44.8%、「べたつかない」が43.1%と続きます。中でも、「塗り心地(男女差24.9pt)」や「肌への刺激が少ない(21.0pt)」「白くならない(20.2pt)」といった項目は、男女差が20pt以上となり、男性よりも女性のほうが重視する傾向が高いようです。
また、「店頭でのPOP」については、女性が8.6%に対し、男性が13.1%となり、女性よりも男性のほうが、POPなどの販促物が、購入の後押しとなっているようです。
日焼け止めの購入チャネルは、8割近くの方が「ドラッグストア」で購入しています。
一方で、店頭以外の「ネットショップ」が8.7%となり、「スーパー」の5.8%よりも多い結果となりました。
販売チャネルとしては、圧倒的に多くの方がドラッグストアで購入していますが、近年では、従来の「日焼け止め」以外にも、「飲む日焼け止め」が大手ドラッグストアやネットショップを中心に販売されています。まだ高額であり、商品の認知度も低く、購入経験がある商品タイプにはランクインしていませんが(図表4)、「日焼け止め」の購入経験がある方の3割近くの方が「機会があれば使ってみたい」と回答しています。
今回の調査では男性の3割が紫外線(UV)対策を行っており、女性よりも男性のほうが「日焼け止め」購入時に販促物が購入の後押しとなる傾向がわかりました。男性向けのスキンケア商品も増えていることから、「日焼け止め」についても今後、男性をターゲットとした商品開発や販促活動が、需要の拡大につながることが予想されます。
調査概要
※図表1~6:ソフトブレーン・フィールド株式会社「マルチプルID-POS購買理由データPoint of BuyⓇ」
20代~60代のアンケートモニター3,867名を対象にした、紫外線(UV)対策のアンケートより(WEB調査、調査期間:2019年2月21日~2月25日)