60%以上が、「独自商品」「買物の楽しさ」が好きと回答
また、「ショッピングモールや駅ナカなどアクセスがよい」(31.7%)は、「50代以上」の女性では、(39.0%)で平均値を上回り、「おいしい・味がよい」(30.1%)における評価も高いことがわかりました。
一方で、「セールや特売なども行っている」(18.2%)、「手頃で買いやすい価格帯(12.3%)」など、価格に対しては、相対的にみて低いことがわかりました。
フックは「安さ」より「独自性ある品揃え」「味」
また、「40代以上の女性」の購入経験に着目すると、平均値を上回るカテゴリーが多いことがわかります。
上位カテゴリーのコメントをみると、「豆乳クッキーが美味しい。パクチーポテトチップスも好きです(30代女性)」、「トリュフチョコレートが凄く美味しい(40代女性)」「珈琲豆はシーズンごとに色々試して購入。コスパが良い(20代女性)」「杏仁豆腐が濃厚で舌触り最高(30代女性)」など、一般的にスーパーの購入カテゴリーに対するコメントでは、「安さ」に対するコメントがみられますが、カルディでは、味や、独自性の高い品揃えや、特定の人気商品を評価するコメントが多く挙がりました。
図表の購入商品カテゴリ―選択肢は、カルディのHPや店内商品を参考に作成しており、購入商品全体を通して、どのカテゴリーも一定数購入されていることが特長的です。
平均購入個数3.1個、購入金額1,009円、1点単価324円
次からは、「カルディ」の利用実態を定量的な観点で分析するために、2021年1月〜12月の購入レシートデータを、同じく輸入食材やワインなど取り扱い商品が近しい「成城石井」「北野エース」の2チェーンと比較しました。
購入レシート全体に占めるカテゴリー構成比(2021年1-12月)
一般的なSMでは、「生鮮・総菜」の構成比が全体の3~4割程度を占めるため(当社POBレシートデータ調べ)、それら構成比が極めて低い「カルディ」は、「成城石井」や「北野エース」よりも、日々の食卓向けの食材を買い揃えるSMと本質的に異なる使われ方がされていると考えられます。
それをさらに裏付けるデータとしては、カルディの購入レシートから推測される人気商品をみると、「冷凍マリトッツォ(270円)」の人気スイーツや、SNSで話題の「カルディ冷凍キンパ(486円)」や「ぬって焼いたらカレーパン(306円)」、カルディで年に数回新フレーバーが発売される「ティムタムマレーリバーソルティッドダブルチョコ(360円)」などがよく購入されていることわかりました。※()内の金額はPOBレシート平均購入単価
「話題だったので冷凍のキンパを買った(40代)」、「ティムタムが大好きです。ちょっとした手土産に他にないものがあるので良い(70代女性)」といった声がありました。
カルディの利用シーンとしては、他店にはない話題の商品を買い求めに行く、ショッピングモールや駅ナカなど、利便性の高い場所に立地しているため、ふらっと立ち寄り、珍しい商品を探したり、ちょっとした贅沢を楽しむなどが考えられます。
他チェーンとは違う、独自の立ち位置を築きあげたカルディ
コメントでは、「セールや特売のお知らせがあれば行きたい。現在は買い物のついでに立ち寄るくらいなので、お知らせがあると、カルディに行く目的で外出する機会が増えると思う(30代女性)」、「見たい商品があっても他の人がいたりすると、すれ違うことができないので、見るのを諦める(20代女性)」、「美味しいけど、割高なところ。ポイントカードがあればと思う(40代女性)」といった声がありました。
他にも、「以前のコーヒーサービスがあったほうがよく行った(20代女性)」「味が全く分からない未知の食品が多いので試食があれば嬉しい(50代女性)」など、再開できるようになったら以前のコーヒーを飲みながら店内をみたり、試食についても要望がありました。
これまでの調査結果から、「カルディ」は、独自性やトレンドを押さえた商品を取り扱い、他のスーパーでは手に入らない、輸入食材やお菓子などが手軽に手に入るお店として、多くの女性に広く認知され支持されていることがわかりました。
また、味に対する評価はもちろん、店内で買い物をする楽しさや、驚きや発見をもたらし、「カルディに行くと面白い商品に出会える」と、期待しながら買い物をしている人が多く、レシート分析結果からも、他とは一線を画す使われ方がされており、独自のポジションを確立していることがわかりました。