流通用語集

買上率かいあげりつ

以前は、買上率=PI値といわれていたが、ID-POSが普及することで、「PI値」と「買上率」は明確に区別されるようになった。

PI値(数量PI値)は、店全体の来店客1,000人(レシート1,000枚)当りの売れ個数を指す、POSデータのみで計算可能な指標として有効である。
たとえば、あるブランド(単品)がレシート1,000枚当り50個購入されていた場合、PI値は50(50÷1,000×1,000)となる。しかしこのPI値では、その50個を50人が1個ずつ購入したのか、10人で5個ずつ購入したのかがわからない。

買上率は、実際に購入した実人数(ユニーク人数)を使って計算する。
期間の売れ個数が同じ50個だとしても、たとえば、50人が1個ずつ購入した場合のユニーク人数は50人。10人が5個ずつ購入した場合のユニーク人数は10人、1人が50個購入した場合のユニーク人数は1人となる。

PI値が店全体の来店客1,000人当りで計算するのに対して、買上率は[ユニーク人数÷店全体の客数×100]で計算される割合で表す。
1,000人のうち、50人が1個ずつ購入した場合の買上率は5%(50÷1,000×100)、10人が5個ずつ購入した場合の買上率は1%(10÷1,000×100)となる。買上率の方が、PI値よりも購入実態により近い指標である。ID-POSを使った売上の因数分解は、下記の図表のように表すことができる(買上点数の説明で使用した図表との違いを参照)。

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参照
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