流通用語集

標準化ひょうじゅんか

標準化とは、「バラツキを少なくすること」である。

人によるバラツキ、店によるバラツキを極力少なくするために、作業を単純化・マニュアル化し、そのチェーンのどの店に行っても一定の誤差の中で均質化されたサービスを受けられることが、チェーンストアの本質的な価値である。

とても接客のすばらしいAさんに当ると親切に説明してもらえるが、ぶっきらぼうなBさんに接客されると、とても嫌な気持ちになってしまう。C店はクリンリネスが徹底していて店頭欠品も少ないが、D店は店も汚くて、店頭欠品だらけである。

このように、同一チェーンの店舗であるにもかかわらず、店や人によるバラツキの多いチェーンストアは実はものすごく多いが、このバラツキは「○○ドラッグストア」という看板を見て来店してくれたショッパー(買物客)に対する最大の裏切り行為である。

「標準化」という言葉は、「画一化」と誤解されていることが多い。本来の標準化とは、現場起点でPDCAを繰り返し、新しいルールを決めて全店で素早く水平展開し続けることである。決して、人に何も考えさせないロボットを量産する仕組みではない。

むしろ、高度なベストプラクティス(成功事例)を追求し続け、その時代の最高の「サービス」「売り方」「品質」を全店でバラツキなく提供することで、多くの人々に、それらの恩恵を提供することを組織として目指すべきである。

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参照
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