流通用語集

ランチェスターの法則らんちぇすたーのほうそく

第一次世界大戦時イギリスのフレデリック・ランチェスターにより考案された、戦闘の数理モデル。

その後、第二次世界大戦で実践応用されたという歴史を持つが、戦後は民間のマーケティング戦略などに応用され、広く使われるようになっている。
日本では小売業よりも先に競争時代を迎えた製造業界において、セグメント(分割)されたカテゴリーの中でどうやってシェアを取っていくかという戦略として、この法則が使われるようになった。

絶対売上を見るより、シェアをどう奪っていくかが大切という考え方である。これをマーケットシェアの法則といい、圧倒的に他社が追随できないシェアはおよそ42%といわれている。圧倒的シェアは、現実にはほとんどあり得ない数字である。しかも、競争が激しくなればなるほど圧倒的シェアを取るのは難しく、たとえば、シャンプーカテゴリーの中でのナンバーワンブランドといってもシェア率は十数%くらいである。
競争が激しい現代においては、シェアはせめて11%以上、できれば25〜26%を目指したい。

小売業でとくに大切なことは、あるエリアの中での「地域シェア率」である。そのエリアの中で、チェーンストアとしてドミナントエリアを構築し、エリアの占拠率を上げていくことが非常に重要な戦略となる。

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