夏場の入浴剤市場も前年比約5%増

アース製薬、入浴剤の新商品は、子供向けバスボールと旅情を誘う入浴剤

入浴剤市場は、2021年も前年比約7%増とコロナ禍2年目であるが、引き続き拡大継続中の注目カテゴリーである。入浴剤の使用率・購入単価共に増加しており、入浴剤使用が定着していることが、上期(春・夏)の入浴剤市場の拡大にもつながっている。今夏、アース製薬は、伸長中の剤型・コンセプトに新商品を投入し、入浴剤市場全体の底上げを図る。(月刊マーチャンダイジング2022年4月号より抜粋)

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夏場の入浴剤市場も前年比約5%増

新型コロナウイルスが流行してから約2年が経過し、ニューノーマル(新しい生活様式)の定着が進んでいる。おうち時間の増加を受けて拡大中のカテゴリーが「入浴剤」である。

[図表1]コロナ禍における入浴剤の消費者状況
消費者状況を考えると売場の拡大が必要
アース製薬の調査によると、コロナ禍において入浴剤の使用率・購入単価が増加していることを確認している(図表1)。

[図表2]「上期」市場状況コンセプト別
3〜8月の「上期(春・夏)」の市場状況は図表2に示した。コロナ禍2年目にあたる2021年においても、前年比105.2%と昨対越え。特におうち時間の充実のための「エンジョイ(子供向け)」コンセプトの入浴剤や、おうちで旅情気分が味わえる「温泉」コンセプトの入浴剤の構成比が拡大しており、市場拡大を牽引していることがわかる。

剤型別の市場では、1回使い切りタイプの「個包バラ」、箱入りなどの複数回・アソートタイプの「分包」の構成比が拡大中。

そこで同社は2022年の上期、急成長中の子供向け入浴剤市場に「温泡Kidsわくわくバスボール」、伸長する分包・温泉市場に「バスロマン旅する沖縄」を新発売する。

これまで入浴剤は、9~2月の下期(秋・冬)の売上構成比が高く重要視されがちであった。ところが、2017~2021年の年平均成長率は下期(秋・冬)7.6%増に対して、上期(春・夏)9.1%増と高く、春・夏の売上構成比が高まっている。つまり春・夏の売場拡大が今後の市場拡大にとって重要である。

子供も親も満足する玩具入りバスボール

温泡 Kids わくわくバスボール くまのプーさん(80g 1回分)

2021年が前年比20%増と急成長中の「子供向け」入浴剤市場に、「温包 Kids わくわくバスボール」を新発売。「しゃぼん玉で遊べる」こだわりの玩具が出現するバスボールである。アース製薬が入浴剤メーカーとして、初めて発売する玩具入りバスボールである。

マーケティング会社「インテージ」の2020年の調査によると、未就学・小学生の子供と同居している入浴剤使用者の「4人に1人」が、「おふろ時間を楽しくする」ことを期待しバスボールを使っていると回答している。

新商品の特長は、①キッズ&パパママに大人気の「くまのプーさん」とコラボしている点である。プーさんは生誕95周年になり、関連するイベントも多く、SNSやホームページなどから商品情報を発信することで、認知度アップを目指す。

②しゃぼん玉で遊べるこだわりの玩具を採用した点である。アース製薬の調査によると、84%のパパママが「しゃぼん玉」で親子のコミュニケーションがアップしたと回答。バスボールがとけると中から「くまのプーさんと仲間たち」が出現する(図表3)。

[図表3]業界初!しゃぼん玉で遊べるこだわりの玩具
③パパママにも満足して頂けるこだわりの香りと成分である点だ。これまでの子供向け入浴剤は、「香りが人工的」「成分が体に良いか不安」「色が濃すぎる」といった入浴剤としての使用感が良くないという不満点があった。

そこで、入浴剤メーカーの開発技術を活用して、こだわりのハニー&フルーツの香りが泡と共にはじけて浴室全体に広がる工夫や、お風呂上がりのお肌をぷるぷるにする、シアバター&ホホバオイル(保湿成分)を配合するなど、パパママにも満足して頂けるバスボールに仕上げている。

1箱で4種類の「沖縄の海の色」「香り」を堪能できる入浴剤

バスロマン旅する沖縄(分包タイプ、12包4種類×3包)
おうちのお風呂で旅行気分が味わえるように沖縄の絶景写真を最大限にデザイン

「旅情」を誘う入浴剤が外出自粛のコロナ禍で拡大中である。新商品の「バスロマン旅する沖縄」は、沖縄の心揺さぶられる4種類の海の色やこだわりの香りで旅行気分が味わえる入浴剤だ。

[図表4]心揺さぶられる4種類の香りのイメージ
1箱で4種類の「沖縄の海の色」が楽しめるだけでなく、各地のロケーションに合った「香り」も堪能でき日常から解放される。

各離島の観光協会などの協力のもと、旅情感を堪能できる現地の写真を最大限にデザイン。個装フィルムの左下の二次元コードからは、各観光協会などのHPへアクセスでき、自宅のお風呂に浸かりながら沖縄の4つの離島を旅行した気分になれる。

使用感は、清浄作用もある炭酸水素ナトリウム配合で、湯上がり後のお肌がさっぱり爽快になる。大自然の恵みミネラルである塩化ナトリウムも配合している。

SNS、店頭販促物の強化で認知獲得と購買促進を両立

子供向け入浴剤は、ドラッグストア(DgS)での金額規模が、2017年~2021年比較で約300%と急成長している。すべての業態で子供向け入浴剤の取扱い店舗数が増えているものの、DgSはまだ少ない。

そこで「温泡 Kids わくわくバスボールくまのプーさん」の販促では、プーさん周年記念のイベントや、SNSなどで露出を最大化、イベント(5月こどもの日)などに合わせ公式Twitterで告知をするなど、お客の「認知獲得」を図る。

[写真1]投げ込み什器(子供目線に設計)
[写真2]商品を取るとキャラクターが後ろから出てくるHDP(ハンガーディスプレイ)
また、「キャラクターの可愛さと使用感の良さ」を訴求する店頭販促物(写真1、2)を活用して、すべての展開に対応し、「購買促進」を図る。

[写真3]「バスロマン旅する沖縄」の販促物
「バスロマン旅する沖縄」は、各観光協会の協力のもとSNSやイベント等での情報発信と並行し、写真3の販促物などを活用することで「旅情」を誘う入浴剤の需要を掘り起こしたい。

販促の準備を万全にし、上期(春・夏)の入浴剤の「シーズンファーストバイ」(その季節の第1回目の売上)を確実に掴みたい。

重要ポイントのまとめ

  • 入浴剤市場は、下期(秋・冬)だけでなく上期(春・夏)も伸長傾向
  • 拡大中の「子供向け」「旅情コンセプト」の市場に新商品を発売
  • 販促の準備を万全にし、上期のシーズンファーストバイを獲得しよう