ゴンドラ連結が長い店舗が増えている理由

売場理解の基礎!ゴンドラ連結と通路の両側関連をマスターしよう

買上点数を増やすためには、ゴンドラ連結(ゴンドラが横に何本並んでいるか)は長い方がいいというのが原則だ。以前は平台などの島陳列や短い連結のゴンドラを点在させているところも多かったが、昨今ではゴンドラを20本以上連結した店舗もよく見られるようになった。なぜだろうか。

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ゴンドラ連結が長いと一つのカテゴリーの棚を一覧することができる

まず、ゴンドラ連結は長い方がひとつのカテゴリーの棚を一覧できるので、選びやすく買いやすい。

また、通路を挟んだゴンドラの商品を買えるので関連購買も増える。運営上は連結が長いとカテゴリーの拡縮がやりやすいというメリットもある。

一方平台などの島陳列は、死角が生まれてしまう。同一カテゴリーを買おうとするとぐるっと回らなければならなくなるからだ。また、連結が短いと、同一カテゴリーでの通路の数が増える。するとカテゴリーの拡縮が難しく、棚本数も固定化してしまう。プロモーショナルスペースのエンドも定番化してしまう。

通路の両側関連の原則

売場づくりの基本は、通路を挟んで両側の棚を関連させる「通路の両側関連」だ。

あるべき状態は上の図表の「正しい通路の両側関連」であるが、原則に従っていない売場も散見される。

上図表「間違った通路の両側関連」のように、同じゴンドラの中で健康食品がまとめられていて、大人用紙おむつと尿取りパッド、介護用品もまた別のゴンドラ内でまとめられている。

実際に介護用品を買い回りしようとすると、通路を行ったり来たりしなければならなくなり、非常に不便だ。

通路の連続性の原則


お客の歩行をなるべく止めずに回遊させるためには、売場の連続性が重要になる。これを「ゴンドラ間通路の連続性の原則」という。

長い通路の奥まで歩行してもらうことがポイントになるが、図表15の左図のように、関連商品の陳列線が真横に分断されていると、お客は途中で止まって引き返してしまうために、売場の連続性が途切れてしまう。図表15右図のように、あえて陳列線をずらすことで、売場の奥へお客を誘導する効果が高まる。

これは壁面沿いの通路でも同様のことがいえる。

図表16左図のように、角で陳列線を切って別のカテゴリーの商品を陳列すると、コーナーの連続性が途切れる。そのため売場レイアウトでは図表16右図のように、コーナーで陳列線を切らず、同一カテゴリーがコーナーをまたぐことで自然に売場を直角に曲がり、奥へ奥へと誘導することができる。

(参考:月刊マーチャンダイジング2021年7月号)