暮らしによりそうため、たどりついたデザイン

[PR]ミヨシ石鹸、旗艦商品の詰め替え用ボトルを大幅刷新

ミヨシ石鹸は2019年3月に液体洗濯せっけん「そよ風 液体せっけん」と肌にも繊維にもやさしい液体せっけん「お肌のためのせっけん」の本体ボトルを大幅にリニューアルした。20代〜30代女性の生活行動の変化を汲み取り、先鋭的ともいえるらせん型の真っ白なバイオプラスチックのボトルを採用したのが特徴だ。

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20~30代女性の間で詰め替え用ボトルが人気の理由

ホームセンターや100円ショップ、雑貨ショップなどで購入したシンプルな詰め替え用ボトルに、シャンプーやリンス、ボディーソープ、液体洗濯洗剤などの詰め替え用を入れて使用する20代~30代の女性が増えている。インスタグラムやインテリア共有サイトで「#洗剤ボトル」と検索してみると、思い思いのラベルやペイントでオリジナリティーを出した白いボトルの写真を何枚も見つけることができる。

自社の商品を少しでも店頭で目立たせようと、日用品メーカーはパッケージデザインに知恵を絞る。赤や青の原色を使った派手な見た目と商品ロゴ。自社の世界観を強く主張するデザインは、店頭でのプレゼンテーションに効を奏しても、いざ自宅に持ち帰り実際に使用しようとすると存在感が強すぎて、ランドリーコーナーのインテリアの統一を損なってしまう。真っ白な詰め替え用ボトルが人気となっている背景には、そういったメーカーのエゴともとれる派手なパッケージに対する消費者のNoが突きつけられていると言える。

この春ミヨシ石鹸が打ち出した新商品のパッケージリニューアルは、そんな時代の声を汲み取ったような、斬新なデザインだ。

らせん状の真っ白なボトル。首からかけられた商品名のタグを取ると商品名すら記載されておらず、白や生成りのタオルが積まれたランドリーコーナーにもよく調和する。

購入したお客様は、市販のラベルシールで自由にデコレーションしてもいいし、ペンを使ってオリジナルのペイントをすることもできる。

新規客層の取り込みを目指す

今回のパッケージリニューアルについて、ミヨシ石鹸取締役営業本部長の中野浩之さんはこう語る。

「当社の洗濯洗剤は、詰め替え用の売上は横ばいを維持しているものの、ボトルの売上は下降傾向で、てこ入れの必要性を感じていました。そこでボトルのリニューアルを企画したのですが、ただリニューアルしただけでは効果は得られないと考えたのです」。

そこで着目したのが、詰め替え用ボトルを思い思いに装飾して使うという顧客行動の変化だ。そして、そこからたどり着いたのが「ボトルを無地にする」という発想だった。

法令で義務付けられている使用方法説明や成分の表示は、タグをボトルの首からぶら下げることで解決した。できる限りシンプルにというコンセプトを貫き、タグに記載する内容も必要最低限の項目にしている。

同社の既存ユーザー層は40代以上の女性が中心だ。空きボトルに詰め替えて使うような生活行動をとるのは20代~30代女性で、若年層の取り込みという課題の解決にもつながる。

このように斬新な白いボトルだが、展示会では賛成・反対両方の意見を耳にしたという。否定的な意見の中で多かったのが「商品名が記載されているタグを外したら何が入っているのかわからなくなるのではないか」というものだ。しかし現在店頭では様々なラベルシールが販売されており、そういったものを張り付けるという生活行動は一般に支持されていてそれほど珍しいものではない。また、タグは故意に力を入れて外そうとしない限りは外れないので店頭におけるタグの紛失などの心配も無用だ。

今後、いろいろな小売業との取り組みの中で、オリジナルのラベルシールの制作も企画していきたいと中野さんは語る。

UL認証を取得。サトウキビ由来の原料使用で環境にも配慮

今回リニューアルをしたボトルは、環境にも配慮していて、原料の約65%がサトウキビ由来だ。UL認証も取得した。ULは、アメリカで1894年に設立された「Underwriter’s Electrical Bureau」を前身とする安全認証機関である。1,000を超える安全規格に基づき、材料、製品について試験や評価を実施、適合したものに対してULマークの表示を許可している。一般消費者向け商品としては国内はじめての取得となる。

液体洗剤は重量があるが、女性でも握りやすいように、持ち手のデザインに配慮しているのもポイントだ。

既存客が「従来の商品がカットされた」と勘違いしないよう、新商品への切り替えがわかるPOPも用意している。

「店頭に並んだときに『これはなに!?』とお客様に新鮮なおどろきを感じていただき、興味を持ってもらえないと、売上にはつながらないと考えています。中途半端な自己満足のリニューアルに終わらせないためにも、これくらい大きく変えるというチャレンジをしてみました」(中野氏)

新パッケージのコンセプトに共感し、新規で導入する小売業も増えており、以前の商品よりも配荷店舗数は増える見込みだ。

斬新すぎるといっても過言ではない今回のパッケージリニューアル。その潔さに、どんな人の暮らしにも寄り添おうとする、秘められた強い意志を感じずにはいられない。