TGN 社長 村上正一氏に聞く

TGN 社長 村上正一氏に聞く「原理原則」による経営を実践。営業利益率8%の高収益体質を実現

グループによるスケールメリットと、エリア企業による地域密着力の相乗効果を実現するツルハグループ。広島、鳥取、島根などの中国エリア、北部九州をドミナント化するTGN(ツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本)の村上正一社長に、同社の高収益の秘密を聞いた。(聞き手/月刊MD主幹 日野 眞克)(月刊マーチャンダイジング2023年7月号より抜粋)

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2015年にハーティウォンツとウェルネス湖北が統合

─TGNは営業利益率が約8%と、ツルハグループの中でも収益性が高い企業ですね。

村上 当社は2015年に私が社長を務めていたウェルネス湖北(山陰地区地盤)と、木嶋敬介・会長が社長を務めていたハーティウォンツ(山陽地区地盤)が合併してできた会社です。当時はウェルネス湖北の売上高が約300億円、営業利益率5%。ハーティウォンツは売上高500億円、営業利益率7%の会社でした。

この2社が合併することで売上高800億円の会社になりました。2023年の決算では、売上高1,400億円、営業利益率は8%弱、店舗数350店舗です。ただし、今後の成長のための投資を考えると、営業利益率の高さがすべてではないので、営業利益率の高さにこだわっているわけではありません。

2社が一緒になることで、コスト面の統合効果と、ハーティウォンツの高収益の店舗運営のノウハウを吸収できました。お互いにこだわりなく、良いものは真似するし、変えるべきことは改善しました。

また、両社とも当初から強化していた調剤事業のノウハウを共有したことでも収益性を高められたと思います。現在、調剤を含めると粗利益率が約30%です。調剤の売上構成比は約15%・約220億円の売上で、調剤併設率も約36%です。

また、木嶋現会長と私の経営に対する方向性が合併前から同じだったので、非常にスピーディに融合できた。それが当社の企業文化の醸成につながっているのではないかと思います。

中期計画では、中国エリア、北部九州のドミナントをさらに強化して、売上高2,000億円、店舗数500店、調剤併設率70%を目指して、毎年30店程度の新規出店を継続していきます。

既存店の売上を管理して1店当たりの売上を高める

─高収益体質を継続できる理由はなんですか?

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