バーチカル陳列の法則は「見落としにくい」
商品を縦方向へ陳列するバーチカル陳列は、「中分類(カテゴリー)」単位の陳列に適している。
カテゴリーとは一般的に、「買物の単位」である。たとえば、食品は大分類だが、その下のしょうゆやみそ、カップ麺などの単位がカテゴリーとなる。
バーチカル陳列のよい点は、消費者の買い忘れが少なくなることである。上図表のように、お客の目線がどの位置にあっても、「ここでしょうゆを売っている」ということを見落とす危険性が少なくなる。
一方、棚の下段でホリゾンタル陳列(次項、横方向への陳列)を実施すると、棚の上ばかり見て歩いているお客は、しょうゆを見落としてしまう危険性が高くなる。
つまり、カテゴリーを「発見させる段階」のゾーニングは縦方向が適しているのである。
視線に追従する「ホリゾンタル陳列」
商品を横方向に陳列するホリゾンタル陳列(上図表)は、「小分類(サブカテゴリー・品種)」もしくは「品目」単位の陳列に適している。
たとえば、バーチカル陳列の効果で「しょうゆ」カテゴリーを発見できたとしよう。減塩しょうゆがいいか、無添加しょうゆがいいか、どのブランドなのか、産地はどこか…というような「商品選択」の段階では、お客の視線は左から右に移動する。
これが、商品の「選択段階」はホリゾンタル陳列が適しているといわれるゆえんである。
実際の店舗は、バーチカルもホリゾンタルも入り乱れることになるが、基本的にはこのような原則に配慮して棚割りを行うべきだろう。
バーチカル陳列、ホリゾンタル陳列を使い分けて、買いやすい売場を作っていこう。