小売業が商品開発をするにあたって、仕様(スペック)の中で不要、または過剰とおもわれる部分を省き、適正な品質を決定していく基本的な手法のこと。
製造業の商品開発の際には、どうしてもより高品質を求め過剰仕様になりやすく、その分、売価も上がる傾向がある。小売業の商品開発は、買う立場、使う立場から、どの程度の品質で十分か、売価はどれくらいなら納得して買うことができるかといった買う立場、使う立場に立って、適正な「品質」と「売価」を決めていくことが重要である。
トレードオフという言葉の本来の意味は、一方をよくしようとすると、もう一方が犠牲になるという、両立しえない関係性のことである。また小売業におけるトレードオフとは、どこまでの品質を最低必要とするかという「最低品質基準」をまず決め、そして顧客にとって魅力的な売価を決定し、仕様書発注することである。