【特集】「洗う」から「防ぐ・整える」へ。掃除用洗剤市場で起きている”静かなる革命”とメーカー戦略

掃除用品市場が今、かつてない転換点を迎えています。 共働き世帯の増加と「タイパ(タイムパフォーマンス)」志向を背景に、価値は「汚れを落とす」から「汚れを予防し、時間を生み出す」ことへシフトしました。月刊マーチャンダイジング2026年1月号では、成熟市場といわれる掃除カテゴリーで起きているパラダイムシフトと、それを捉えた小売・メーカーの最新動向を徹底取材しました。本記事では、その特集から厳選した3つのエッセンスをご紹介します。

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 店頭調査:ドラッグストア3社の棚割比較:「安さ」か「解決」か「新習慣」か? 棚が語る三者三様の戦略

同じエリアで競合するドラッグストア3店舗(ナショナルチェーンA、フード&ドラッグB、ディスカウントC)の「風呂用洗剤」の棚割を徹底調査しました。 そこには、単なる品揃えの違いを超えた、各社の明確な「顧客への提案(掃除ライフ)」の差が表れていました。

  • 店舗A(解決提案型):単価の安い通常洗剤の隣にあえて1,000円超のプロ仕様洗剤を配置。「落ちない汚れへの解決策」を提示し、アップセルを狙う戦略とは?

  • 店舗B(堅実防衛型):200〜400円台のボリュームゾーンに特化。「毎日安い」POPで定番品の回転を最大化し、失敗しない買物を約束する王道の棚作り。

  • 店舗C(単価アップ仕掛け型):「重いものは下段」のセオリーを無視?! 1,000ml超の特大サイズを目線の高さで大量陳列し、レジ通過単価を強制的に引き上げる大胆な手法。

特に店舗Cに見られる、「消耗品」を「投資」に変える売場づくりのヒントは必見です。

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店頭調査から見える、掃除用洗剤の売り方の実態~棚が語るドラッグストア3社の実態


花王「クイックル 洗面ボウルクリーナー」:計画比10倍の爆発的ヒット! 「掃除未満」の潜在ニーズを掘り起こせ

使用率9割超えの成熟市場で、当初計画の約10倍という驚異的なヒットを記録した花王の「クイックル 洗面ボウルクリーナー」。 なぜ今、ニッチと思われた「洗面台」が動いたのか? その裏には、データから導き出された**「4割の諦め層」**への着目がありました。

「やりたいのに、やれていない」:洗面台の汚れが毎日気になる人は6割、でも毎日掃除できる人は2.5割。このギャップにこそ勝機があった。

行動変容のデザイン:スポンジと洗剤を一体化させ、掃除を「家事」から「歯磨きのついでのルーティン」へと変えた技術革新。

カテゴリーを超えた売場:住居用洗剤売場だけでなく、オーラルケア売場など「洗面台を想起する場所」への多箇所展開が奏功。

成熟市場でもブルーオーシャンは創り出せる。マーケター必読のヒット分析です。

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花王:掃除未満のニーズを掘り起こす!計画比10倍のヒット商品が証明した成熟市場の突破口


ライオン「ルックプラス」:「こすらず洗剤」普及率4割へ。浴室からトイレへ広がる「60秒」の新習慣

「家事の負担を減らしたい」という切実なニーズに応え、浴室用洗剤市場を変えたライオンの「ルックプラス バスタブクレンジング」。 発売から数年で「こすらず洗う」スタイルをスタンダードにした同社が次に狙うのは、「トイレ空間全体」のアップデートです。

不信層へのアプローチ:未だ6割残る「こすらず落ちるわけがない」という層に対し、洗浄力を可視化した新商品「HARD洗浄」で挑む。

トイレも「こすらない」へ:ブラシを使いたくない本音に応える「トイレクレンジング」の投入。「煙(くん煙剤)」と「泡」で、トイレ掃除を最も楽に、シンプルに完結させる戦略。

「塊」で売る:浴室とトイレ、それぞれの「こすらない」「くん煙」アイテムを連動させて陳列し、新習慣を面で定着させる売場提案。

単価アップと買上点数増を同時に狙う、ライオンの緻密なカテゴリー連動戦略に迫ります。

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こすらず洗剤普及率はついに4割へ!ライオンが仕掛ける、浴室からトイレへの「新習慣」連動戦略