韓国コスメの日本向け輸出額は2年間で1.5倍も増加した
KOTRA(大韓貿易投資振興公社)大阪貿易館の調査によると、韓国コスメの日本向けの輸出額はコロナ禍の2020年も前年比35%増と驚異的な成長を継続している。2019年と2021年対比では1.5倍も輸出額が増加している(図表1参照)。
2021年の韓国コスメの日本向け輸出額は4億5,900万ドル(約587億円)に達している。これは化粧品輸出額がずっと1位だったフランスの日本向け輸出額と同規模に迫っている。
ECサイトにおける韓国コスメのカテゴリー別の人気商品を図表2に整理した。1,000円台の価格帯の商品から3,000円台の商品もあり、価格帯の幅があることがわかる。
当初の韓国コスメは低価格帯中心であったが、近年は韓国コスメの品質も向上し、中・高価格帯の化粧品も登場している。また、品質の向上によって、韓国コスメ購入客のリピート率が大きく向上していることも近年の特徴である。
さらに、韓国コスメ独自の品質と機能を持つ新商品も登場し、韓国コスメだけの特徴がある化粧品が人気を集めている。
たとえば、「シカクリーム」は、肌の損傷改善や再生効果が期待できるクリーム。毎日使うことで、肌の再生能力が上がり、健康的な素肌を作ることができる。韓国コスメの主なシカ成分は古くから外傷治療薬としても使われていた「ツボクサエキス」。マスク肌荒れの増加などで人気だ。
「クッションファンデ」は、パウダーファンデーションとリキッドファンデーションのちょうど中間にあたる。クッションに液状ファンデーションをしみこませたコンパクト形状のファンデーション。お肌をケアしながら毛穴をカバーする「多機能ファンデーション」といわれている。
「ティント」という名前の口紅も韓国コスメが開発した新機能で人気。「tint=染める」という意味で、唇を染め上げて落ちにくいリップとして一躍脚光を浴びた。コロナ禍の最近ではマスクに色移りしにくいことから支持されている。
一方、KOTRA(大韓貿易投資振興公社)大阪貿易館の調査によると、現在の韓国で急成長中のコスメカテゴリーは、「ダーマコスメティック(医薬成分化粧品)」「インナービューティ」「ヴィーガンコスメ」の3つである。これから日本でも成長が期待できる「NEXT韓国コスメ」といえよう(図表3)。
「韓国の商品が多くの日本の方に愛されているからこそ、より優秀な商品を日本の皆さんにご紹介していくのがKOTRAの役目だと思います。コロナの影響で中止されていた韓国にバイヤー様をご招待する商談会や展示会なども今年から再開しつつありますので、新たな韓国商材をご検討中でございましたらKOTRAにお声掛け下さい」(KOTRA大阪貿易館 孫 昊吉館長)。
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