メイン写真左から:マー&ミー シャンプー490mL参考価格800円(税抜)/マー&ミー シャンプー詰替360mL 参考価格500円(税抜)/マー&ミー コンディショナー490g 参考価格800円(税抜)/マー&ミー コンディショナー詰替360g 参考価格500円(税抜)/マー&ミー ダメージケアトリートメント180g 参考価格800円(税抜)
開発背景①:ユーザーの多い領域で新価値、新機能性で単価アップ
シャンプー、コンディショナー、ヘアトリートメントを中心とするヘアケア市場は約2,000億円の巨大な規模を持ち、ドラッグストア(DgS)では豊富な品揃えで対応し、来店目的にもなる主力カテゴリーと位置づけられている。
図表1はクラシエがまとめたヘアケアの主なセグメントである。S1/メガブランド愛用層(以下S1)がもっともシェアが高く半分以上を占めている。次いでS4/ファミリー・地肌ケア層(以下S4)となる。S1のシェアは高いが、有力ブランドが複数あり価格競争に直面している領域でもあるので収益性は低い。
「マー&ミー ラッテ」が参入するのはS4の領域で、ここには、数量的にはトップクラスのシェアを持つファミリー層から支持されている有力ブランドがあるが、価格面からは収益商材とはいい難い。多数のユーザーを有し、数量的にはマス領域であるS4でいかに単価アップできるかは、DgSのヘアケアカテゴリー成長の大きなカギである。
「マー&ミー ラッテ」は、新しい価値観、新しい機能性そして高い収益性を提供することで、S4セグメントを活性化し、カテゴリー拡大に貢献できる期待のブランドである。
図表1 ヘアケアのセグメント別金額シェア
開発背景②:「I」でも「YOU」でもない第3の軸が新しい市場を創造
「ファミリー層を対象とし、多数のユーザーがいる領域(図表1/S4)で、新規客にとって魅力的な切り口は何か」。クラシエでは、子育て中の女性スタッフを中心に開発チームを立ち上げ、この課題と向き合った。その答えが、「自分(ママ)の髪でも満足できて、なおかつ娘(3~10歳)の髪にも配慮した処方でありあり、母娘(おやこ)で使用することでバスタイムが楽しくなること」であった。
クラシエの調査によると、小学生以下の子供を持つ女性の90%が、できればシャンプー/コンディショナーを子供と一緒に共用したいと回答、その多くが、浴室のゆとり(すっきり感)88%と子供の髪へのやさしさ68%を求めている(2018年調査 n=194)
こうしたニーズから、開発チームではヘアケア商品を購入するママのライフステージにおいて、使用ブランドを迷うタイミングは必ずある(図表2)。そのタイミングに合わせて「マー&ミー ラッテ」を訴求することで、大きなニーズを獲得できるという答を導いた。
このように、新商品が初回購入時に訴求する対象は「ママと娘」だが、最終的にターゲットとするのは大きな市場を持つファミリー層全体であることも留意しておきたい。
図表2 シャンプーの選択行動
商品特長:子供の髪も実は傷んでいる。ミルクの力で母娘のダメージをケア
忙しく働くママの髪は産後変化しやすい。キューティクルが浮き上がり、めくれるような傷み方をしていることが多い。一方で、成長過程の子供の髪も繊細で、キューティクルに亀裂が入り込んで傷みやすい。
「マー&ミー ラッテ」には、ラクトフェリンとホエイ(ヨーグルト液)といういずれもミルク由来の成分から生まれた「プレミアムWミルクプロテイン」を配合。栄養豊富なタンパク質がママと娘の異なる髪のダメージをケアしてくれる。
また、この商品に向けクラシエが独自に開発したアミノ酸系の新洗浄基剤「HEA(ヘアー)※1」は、素早く泡立ち「ぷるふわ」の感触で、子供でも洗い流しやすく指通りもなめらか。※1 ラウロイルヒドロキシエチル・β-アラニンNa
さらに、ママと娘それぞれに特有のニオイ成分と発生メカニズムを解明し、汗と皮脂のニオイをしっかり抑制。やさしく包みこむような「アップル&ピオニーの香り」に仕上げた。風呂上がり以降、母娘で同じ髪の香りを楽しむ贅沢なひとときが味わえる。
商品特長
- ママと娘の髪を芯から元気にする「プレミアムWプロテイン」配合
- クラシエ独自開発の肌にやさしい新洗浄基剤「HEA(ヘアー)」使用
- ママと娘のニオイに対応、優しく包み込む「アップル&ピオニー」の香り
売場・売り方:「2人のレディーを美しく」。情緒面から共感を得て、品質で納得
「マー&ミー ラッテ」最大の特長は、ママと娘が美しい髪を一緒に楽しめるように設計されていること。この情緒的価値は、テレビCM、雑誌広告などのマス媒体から、店頭の販促ツール、パッケージに至るまで一貫して訴求されている。
また、この情緒的な価値に共感してもらい、さらにそれを拡散するために「リンクヘアー」というワードを積極的に発信する。リンクヘアーとはママと娘が同じ髪型を楽しむこと。インスタグラムでは「#リンクヘアー」でコミュニティづくりを目指す。内向きだったシャンプーという作業を、リンクヘアーという行動に結び付けることで、開かれた楽しい趣味的な活動へと進化させる。
プロモーション売場ではブランドの世界観を表現したトップボード、「#リンクヘアー」の投稿写真や商品の使用感想をPOP化したツールなどを用意。店外プロモーションと売場との連動を図る。
9月の発売以来売上は好調で、あるDgSチェーンでは平均でシェア2.4%、4%近くを獲得した週もある(クラシエ調べ)。2018年9月の月初2週とそれ以降2ヵ月の購買を見ると、25.3%がリピート購入している(SOOデータ)。新発売ながら一度使えばその良さがわかる商品といえる。
「マー&ミー ラッテ」の世界観を表現した60秒動画広告
キービジュアル(イメージ)
提案プロモーション売場
3月、4月の卒園、入園・入学時期は
ブランドスイッチの大きなチャンス
プロモーション売場で単価アップを狙おう
重要ポイントのまとめ
- いままでになかった「ママと娘」の髪を美しくするヘアケア
- 大きな市場を持つファミリー地肌ケア層での単価アップを狙う
- 3月、4月はブランドスイッチによる単価アップのチャンス