流通用語集

IFRSInternational Financial Reporting Standards

「国際財務報告基準」のことで、IASB(International Accoun-ting Standards Board=国際会計基準審議会。本部はロンドン)が策定する会計基準である。

米国、日本においては、自国の会計基準をIFRSに近づける動きが進んでいる。欧州連合(EU)が、EU域内上場企業に対し「連結財務またはこれと同等の会計基準」の適用を義務付けたことを契機に、世界的にIFRSを世界標準とする流れが加速化した。IFRS強制適用に向けた会計基準の変更の目的は、国境を越えてさまざまな投資家に統一の基準で透明性ある財務情報を開示することにある。

IFRSが、小売業・ドラッグストア業界に及ぼす影響は甚大である。「売れなかったら返品すればいい」という商売の仕方では、IFRSを厳密に適用すると、売上が大幅に減るケースも出てくる。IFRSでは、リスクを実態として負っていない人・会社は、リスクを負っている部分だけしか売上高として計上できないようになる。

IFRS対応においては次の3つのポイントを押さえる必要がある。
1.経営の実態に即して会計処理する
2.リスク取らざる者食うべからず
3.透明性・健全性を高める

上記の3点が重要な視点である。
全体で何となく黒字という情報開示は許されず、経営の実態として、どこでどれだけ儲かっているか(これをセグメント開示という)を細かに開示しなければならなくなる。その意味で、不採算事業や赤字営業エリアや店舗などの統廃合が進むことも考えられる。

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参照
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