メーカーから小売店へ商品を納入(配荷)すること。
近年の流通業界においては、とくにメーカーが小売業の棚に商品を導入してもらうために、割引や競合より有利な条件をつけて商品を押し込むことをいう。
かつての高度経済成長時代の日本は、商談をして商品を店頭に配荷し、売上を立てるというセルイン売上型の営業が主流であった。
夏の時期に冬の風邪薬の配荷営業をして配荷売上だけを増やす、いわゆる「御用聞き営業」もそれにあたる。
しかし、成熟市場となった今、実売上と関係のない「配荷売上」では、店頭で実際に売れずに大量の返品が発生する事例が多発している。
また、在庫が無くならなければ販売店から次のオーダーも入らない。結果としてセルイン売上型営業での利益獲得は困難になっている。
このことから、最近ではセルアウト(店頭実売上)が重視されている。
メーカーもセルインよりもセルアウトデータに注目した営業戦略へと大きく転換している。
具体的には、セルイン後も販売店に対して販促物の提供や陳列方法のレクチャー等、セルアウトするための支援策を積極的に行っている。