「月刊MD note版」ではより深く男性化粧品をカテゴリー別に分類し、各カテゴリーごとに解説をした、「男性用化粧品市場動向レポート」を公開中!詳しくは以下のリンクから。https://note.com/mdnext/n/n72a04ae043cc
ヤングは5年間で183.0%成長 肌意識の変化で市場が動いている
マンダムでは男性を年齢によって、3つに分類している(図表1)。図表2はその区分別のスキンケア年間販売金額の5年推移である。人口構成や購買力などで市場がもっとも大きいのがミドルで直近の構成比は約58%を占め、5年間の推移は136.5%と伸長している。以前に比べ、肌意識が高まっているのに加え、コロナ禍で「おうち時間」が長くなり自分磨きをする人が増えたこと、オンライン会議などで自分の顔と向き合う時間が増えたことがシミ、シワ改善需要を引き上げたと思われる。
ヤングは直近の構成比では約35%だが5年推移では183.3%と2倍近く市場が拡大している。背景には自分の肌をきれいに見せたいという意識が年々高まっていることが第一に考えられる。以前はニキビなど肌トラブルを防いで正常な肌を保つためにスキンケアしていたが、最近ではこれに加え、明るい透明感やツルツルの肌への志向が高く、より印象の良い肌にするためにスキンケアする若年男性が増えている。
ボリューム層であるミドル、成長著しく今後の市場を担っていくヤング、いずれの世代でもスキンケアへ取り組む意識に大きな変化が起こっており、市場はさらに成長することが期待できる。
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通年化する男性のスキンケア フェースケアの潜在需要は大きい
図表3は上期(4〜9月)と下期(10〜3月)別のスキンケアの年間販売金額の推移である。スキンケアは空気が乾燥する下期に需要がかたよると思いがちだが、上期の割合を見ると2017年度43.3%、その他の年でも安定的に40%台の中半を維持、男性の間でもスキンケアが「通年化」しているのがわかる。
グラフは割愛するが、週次の販売金額では11月後半から12月にかけて年間でもっとも売上が上がっている。需要が高まる年末にかけ新商品を新規獲得のフックに展開すれば、市場の成長性とも相まって大きな収穫が期待できる。
図表4はスキンローション、スキンクリーム、洗顔料の使用率である。洗顔料は63.2%と多くの男性が使用しており、フェースケアの基礎的なニーズ、基盤はできていると言える。このニーズを起点に洗顔後のお手入れまで習慣化できれば、眠っている大きな潜在需要を掘り起こすことができる。
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ヤング層、ミドル層それぞれに向けたエンド提案
男性の肌意識やスキンケア行動が多様化している状況の中、それぞれのターゲットの意識に対応した商品を展開することで更なる市場拡大の可能性が高い。また、各年代において、それぞれのインサイトを的確に捉えた商品展開が重要。
さらに、最需要期である11月、12月にプロモーションを展開すると売上が大きく伸びることも実証されている(図表5)。マンダムでは写真1のような特長あるシリーズを組み合わせたエンド展開を提案している。
シリーズ特長
- ギャツビー
①トラブルケアシリーズ
気になる肌悩み別に選べる薬用タイプの集中ケアシリーズ
②コンディショニングオールインワンシリーズ
乾燥・テカリ・肌荒れなどのトラブルをケアしながら、毛穴の目立たないなめらか肌に導くオールインワンタイプのスキンケア
③ディープメディシリーズ
不安定な男性肌をケアできる「シカ成分※1」を配合し、ヤング男性の肌荒れや乾燥や過剰な皮脂などの肌悩みに寄り添ったスキンケアシリーズ
(※1ツボクサ葉/茎エキス(保湿))
- ルシード
④トータルケアシリーズ
7つの年齢に伴う肌悩みを対策することで若々しい印象に導く40才からのエイジングスキンケアシリーズ
⑤エイジングケアオールインワンシリーズ
乾燥・カサつきなどミドル男性の年齢とともに気になる肌悩みにこれ一品で対応
ヤング層とミドル層では購入決定要因ポイントが違う
ヤング層の購買ポイント「自分の肌悩みに対応してくれること」「ニキビ・肌荒れに効果が高いこと」「保湿効果が高いこと」。ミドル層の購買ポイント「肌の乾燥・カサつきに対する効果が高いこと」「潤いの持続効果が高いこと」「ベタつかないこと」。新商品展開や売場づくりに際しては、販促ツールなどを使ってこれらのポイントを押さえた訴求が重要になる。
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