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ベルクが運営するモールへの出店

今回カインズ つくば店が出店したのは、食品スーパーのベルクがディベロッパーを務める「フォルテつくば」。2022年10月に閉店した「LALAガーデンつくば」の跡地だ。敷地面積約5万7,000㎡、駐車台数680台分のベルクを核店舗としたショッピングモールである。テナントは、ドラッグストアのクリエイト SD、セリア、ファッションプラザパシオス(しまむらグループ)など。
カインズ つくば店の内部にも、ベビー・子供衣料品の西松屋やシュープラザ、JINSなどがテナントとして入居しており、買い回りの利便性を感じさせるモールに仕上がっている。

カインズは、そのモールの一番奥に、売場面積約3,150坪、1層で出店。商圏人口はつくば市の26万人と設定している。エリアの特徴としては教育関連機関が多く、子育て支援が手厚い地域ということもあり、子育てファミリー層が多い。また一戸建ても多いため、ペットやガーデン、リフォームのニーズも高い。
同店舗のレイアウトは基本的な配置と比較すると、テナントが入っている分だけ少し圧縮されている。主通路沿いにペット、家具、リフォーム、建築資材、自転車など、目的買いのカテゴリーが並び、マグネットの効果を狙う。
ゴンドラにはライフスタイル関連、具体的には日用雑貨や医薬品、家事関連アイテムなどが配置されている。
商品を体験できる売場づくり


プレゼンテーションの特徴としては、商品を体験できる売場づくりを掲げ、お客が実際にアイテムを試用できるコーナーを複数設けている。アイテムの大きさや使い心地を実物で確認できるのは、実店舗ならではの価値だ。

また、リフォームコーナーでも、実際にリフォームをした後の生活を感じさせるような売場づくりを目指している。
同店が注力しているのは入り口そばに展開している自転車売場だ。若年層が多く自転車ユーザーが多い地域のため、たくさんの種類・台数を多く自転車を取り揃える。本体だけでなく、関連商品や、修理サービスなども手厚くラインナップした。

ペット用品売場では犬種や体格などに合わせた、たくさんの種類豊富なアイテムを展開。プライベートブランド(PB)のペットおやつでは「無添加」「乳酸菌入り」など、健康志向の高付加価値商品を豊富に展開する。


店内にはペットと一緒に買物ができるペット専用カートも配置されており、取材中はそのカートの利用者の多さが目についた。



エンドにはおすすめ商品、広告の品を大きく配置し、通路の奥まで入らなくてもどこに何があるかがわかりやすい売場づくりを意識している。

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家庭菜園や屋内のガーデニングの人気が高まりつつある園芸コーナーでは、園芸に対する入り口を広げるために、初心者に向けた失敗しにくい苗や肥料、栄養剤などを厚く展開。
また店内のグリーンコーナーには、「カフェブリッコ」も併設。種類豊富、手軽な価格で楽しめるマフィン(税別130円〜)が人気で、グリーンがある暮らしを体感してもらえるスペースといえる。これも実店舗ならではの「体験」できるコーナーといえよう。

デジタルの取組みとしてはサービスカウンター横にピックアップロッカーを設置。ネットやアプリから注文した商品をこのロッカーで受け取ることができる。コロナ禍で非接触を志向するお客に支持されて、利用率が伸びた。

現在は、広い売場でアイテムを探すのが大変というお客などに利用されることが多いという。
またカインズアプリや、ポケットレジについても店内の至る所で告知をしていた。
店内には大型サイネージも設置され、自社PB商品の紹介動画が中心で流れている。メーカーのPOPなどが棚にあまり添付されていないことからも、同社が売場づくりでトーン&マナーを重視していることがよくわかる。よくよく見ると、メーカーがつくっていると推測されるPOPも、カインズ風のフォントや写真を使った、トーンを抑えたものが多い。
伝えるべきことを厳選すれば、より伝わりやすくなるということが、カインズの売場から学べる。
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[DATA]
店舗名 | カインズ つくば店 |
所在地 | 茨城県つくば市小野崎278-1 |
売場面積 | 約3,150坪 |
営業時間 | 9:00~20:00 |
従業員数 | 134人 (正社員11名、専任社員5人、パート社員24人、アルバイト94人) |
オープン日 | 2025年4月23日 |