防カビカテゴリーの5年間の成長率は173%
「防カビ」の5年間の成長率は173%と急成長中のカテゴリーである(図表1)。ただし、「カビ取り」に比べ「防カビ」のカテゴリー販売金額は50%も少ない。また、「防カビ」の購入率は「カビ取り」よりも低いのが現状であり、「カビを防ぐ」という意識自体を持つ人が少ないことがわかる。
一方、購入層を年代別にみると、40代~60代には「防カビ」よりも「カビ取り」の方が支持が高く、20代~30代には「防カビ」の方が支持が高い。
つまり、20代~30代は、カビが発生してから対処するよりも、事前にカビを防ぐ意識が高まっている。
さらに、防カビマーケットを拡大させるためには、売場以外での適切な情報発信によりカテゴリーの認知率を高めることで「防カビ」の意識を掘り起こし、若年層を獲得することが重要になる。
昨年まで、防カビカテゴリーは「くん煙剤タイプ」だけで形成されていた。新たに発売された「お風呂の防カビムエンダー」が「空間用ワンプッシュ剤」の機能を売場で訴求することで、カテゴリーの認知率が向上し、市場規模の拡大が狙える。
防カビカテゴリーは、カビが発生しやすい梅雨時期の前(5月)から指数がアップする為、5月~6月は重点的に売場づくりが必要となってくる(図表2)。
30分で「浴室まるごと処理」防カビ効果は2週間も続く
一度、カビが成長して黒のメラニン色素を分泌してしまえば、黒カビ菌を取っても「黒い色」は沈着して消えなくなる。「防カビ」によって、黒カビ・ピンクぬめりの原因菌を「黒くなる前に予防する」ことで浴室内のキレイは持続される。
キンチョウが実施した「カビ掃除の消費者調査」(図表3)によると、浴室のカビ掃除の不満点は「色々な場所にカビが発生する」ことである。
新商品は、空間に5プッシュすれば「浴室まるごと処理」が30分以内で完了する。
プッシュした後、10分間浴室を閉め切り、10分〜20分間換気するだけで、浴室全体の黒カビ・ピンクぬめりの原因菌を除菌でき、処理後に浴室内を洗い流す必要もない。浴室を掃除した後の仕上げに行うと効果的である。
一方で、排水溝・換気扇・浴槽のフタ・浴槽と壁の隙間など「掃除がしにくい場所」のカビにも不満を感じている消費者も多い(図表3)。
同商品は、カビが気になる場所に直接1プッシュするだけの「ポイント処理」もできる。また、配合している「ジェミニ型除菌成分」の効果で、防カビ効果は約2週間持続する。定期的に使用することによって防カビ効果が高まる為、「浴室まるごと処理」と「ポイント処理」を繰り返し行うことでより高い効果が発揮できる。
POPとテレビCMで防カビの「意識」を高める
「カビを防ぐ」という消費者意識を高める売場づくりが、防カビカテゴリーの「認知率」「購入率」を高める。
例えば、写真1の売場では、浴室用洗剤のエンドで「浴室まるごと防カビ」のPOPを活用。浴室掃除の「仕上げ」としての防カビの必要性を訴求することでお客様の潜在需要を掘り起している。
写真2の売場では、洗剤売場のサイドエンドで「お風呂の防カビムエンダー」のクロスMDを実施。生活必需品を購入しようとするお客様に「お風呂のカビは事前に防ぐ」という気付きを与えている。
さらに、写真3、4のPOPを活用することで、「お風呂の防カビムエンダー」の「時短」「浴室まるごと処理」「ポイント処理」の機能を効果的に訴求できる。
ムエンダーシリーズはテレビCMの大量投入によって新規客を獲得する方針である。また、既存品のゴキブリムエンダーのリピート率が高いことも特徴だ。
ムエンダーの「無煙処方」というブランド価値を売場で明確に訴求し、リピート購入者を育成することが「来店頻度アップ」と「防カビカテゴリーの拡大」に貢献する。
重要ポイントのまとめ
- 「防カビカテゴリー」は若年層を中心に拡大中
- 「浴室まるごと処理」「ポイント処理」を両立した 「空間 用 ワンプッシュ剤」新発売!
- POP・MD強化によって防カビカテゴリーの認知率・購入率を高める