地域のQOL向上に確実に寄与

血圧と同時に心電図を記録する画期的新商品、オムロンヘルスケアから発売!

国内で年間100万人の患者がいるとされる心房細動。脳卒中や心不全の原因ともなりうるこの心房細動を確認できる心電図を記録できる画期的な新商品が、今春、オムロンヘルスケアから発売される。先行発売となっているアメリカで大人気となった本商品は、地域医療に確実に貢献するはずだ。(月刊マーチャンダイジング2022年5月号より抜粋)

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患者数は年間100万人 今後も増加予測

私たちの心臓は、1分間に60〜80回の収縮と拡張をくり返し、血液を全身に送り出している。しかしなんらかの原因で心房がうまく収縮できなくなると、脈拍が乱れ、血液が心臓内に滞留してしまう。この状態が心房細動だ。症状としては動悸や胸苦しさ、息切れ、めまい、脈の乱れなどが現れるが、ほとんどの場合少しすると症状がおさまるので、一時的なものとして見過ごされやすい疾患でもある。自分の心房細動に気づいていない人も少なくない。

しかし近年、この心房細動が脳梗塞のリスクとして認識され、注目を集めている。心臓内に停滞した血液が、血栓をつくり、脳梗塞を引き起こすのだ。また心不全の原因にもなりうる(図表1)。

[図表1]脳卒中と心房細動の関係
心房細動は加齢と高血圧によってリスクが高まる。日本国内には年間100万人の患者がおり、高齢化の加速により今後も増加が見込まれている(図表2)。

[図表2]日本における慢性心房細動患者数の推移および今後の予測

高血圧起因の脳・心血管疾患の発症をゼロに

オムロンヘルスケアは循環器事業のビジョンに「ゼロイベント」を掲げている。ここでいう「イベント」とは、脳卒中や心不全といった高血圧に起因する脳・心血管疾患を発症すること。この高血圧や、心房細動に起因する「イベント」をゼロにするため、家庭での血圧測定に加えて、日常生活における心電図の記録を普及させることで、心房細動の早期発見と適切な診断、治療管理を実現することを目指している。

[図表3]主な死因別死亡数の割合(平成29年)
寝たきり(要介護5)の原因疾患
平成29(2017)年人口動態統計月報年計(概数)によれば、日本の主な死因はがんの27.8%であるが、次いで心疾患が15.2%、脳血管疾患が8.2%と全体の約4分の1の割合を占めている。死に至らずとも、発症後に重い後遺症が残ることも多く、寝たきり(要介護5)になる原因も、その約30%が脳卒中などの脳血管疾患だ(図表3)。要介護者の増加とそれに伴う医療費・介護の負担増は国内でも大きな問題となっている。

今回オムロンヘルスケアが発表した新製品は、心房細動を検知することで、この社会的課題の解決に貢献しようとするものといえる。

心電図を記録して解析 診断のサポートにも

[写真1]測定の様子
本製品は、上腕式血圧計と心電計がセットになっており、血圧測定と心電図記録を一緒に行い、心房細動の可能性を検知できるというもの。心房細動リスクが高い高血圧患者を対象としている。使い方は普通に血圧を測定するのとほぼ同様で、測定前にスマートフォンアプリ「OMRONconnect」を立ち上げたスマートフォンを本体上部のスマートフォンスタンドに置き、血圧測定と同時に本体の電極に指を接触させるだけ(写真1)。心電図記録は約30秒で完了する。自然な姿勢で心電図を記録できるデザインだ。

[写真2]アプリに表示される解析結果
[図表4]心電図解析結果一覧
測定後は「OMRONconnect」に心電図が記録され、スマートフォンに結果が表示される(写真2)。心電図は「心房細動の可能性」「正常な洞調律」「徐脈」「頻脈」を含め6種類の解析が可能(図表4)。その時の症状なども「胸の痛み」「めまい」「疲労」等を選択して、アプリに記録できる。

アプリに保存された心電図は印刷もできるので、出力した記録を病院へ持参すれば、医師の診察の参考になるだろう。

朝晩の血圧測定時、同時に心電図も記録し、何か異常があった場合はデータをもって診療を受けることができる本製品隠れた心房細動を早期発見し、治療の開始へとつなげたり、治療中患者の健康状態の確認や術後患者の再発を早期に発見するなどの利点が期待できそうだ。

地域のQOL向上に確実に寄与

薬剤師の役割が対物業務から対人業務へ移行すると言われるようになり久しいが、日々の調剤業務を進めているだけではそのきっかけづくりは難しいだろう。しかし、患者やお客様に店頭を通じてこのような製品の存在を知っていただくことができれば、会話の糸口を作り、自店が健康問題について相談できる場所であると認識してもらうきっかけになりうる。

たとえば、処方箋を持参して来店・来局されたお客・患者様のなかから、高血圧患者・60歳以上などハイリスクな方に、自店のヘルスチェックコーナーに設置された本製品をご紹介し、試用していただくなどの取り組みが考えられる。万一心電図に異常が見られた場合は受診勧奨を行い、医療機関の受診や機器購入につなげていく。薬剤師の紹介によって認知した製品により、自身の不調の原因を特定できるようなことがあれば、薬剤師に対するお客や患者のロイヤリティーは高まるはずだ。

特定保守管理医療機器である本製品を実際に試用できるのは、薬剤師が常駐しているドラッグストアや薬局の店頭をおいてほかにはない。競合する店舗や他業態との大きな差別化につながるはずだ。地域のお客様のクオリティー・オブ・ライフ向上に確実に寄与する本製品。ぜひ導入を検討していただきたい。

重要ポイントのまとめ

  • 脳卒中や心不全の原因の「心房細動」。国内患者は年100万人
  • オムロンヘルスケアの新製品は血圧と同時に心電図の記録が可能
  • 疾病の早期発見のきっかけ作りのためにセルフチェックコーナーで紹介しQOL向上に寄与しよう